高樹のぶ子のSIAブログ
軽井沢朗読館
先日、NHKのアナウンサー青木裕子さんが、NHK退職を機に私財を投じて、
軽井沢に朗読館を建てられたので、こけら落としに馳せ参じてきました。
80人ぐらいの小さなホールですが、ちょっとしたコンサートも可能な、
アットホームな造りです。セゾン美術館からもっと先に行った、とても閑静な、
川の近くに、あります。
青木さんはラジオ深夜便などでもファンがおおい、朗読の達人です。
彼女とのお付き合いは長く、私の短編「緑かがやく日に」に感動してくださり、
それは彼女の人生上の困難に関係した感動でもあったようで、長い手紙を頂き、
それ以来のご縁です。
福岡出身ということもあります。
今回のこけら落としでも、この短編を朗読してくださいました。
ご縁といえば、今回川端康成賞を貰ったこととも、多少関係があるように思うのです。
SIAでは、私の短編を会場で朗読してもらうのですが、こうした「耳から入る文学」に
目覚めたのも、青木さんの朗読のお陰なのです。
良い文章というのは、呼吸があります。それは一定のリズムを刻んでいるという
意味ではありません。破調もまた、呼吸なのですが、要はそれが
「聴いていて心地よく」「スムーズに視覚化できる」というのが、良い日本語であり、
優れた文章だと思っています。
なかなか思うに任せませんが、SIA短編ではそれを目指しました。
青木さんが、そのような世界を、教えてくださったわけです。
私が住んでいる福岡と軽井沢では距離がありますが、何かこの朗読館、いえ、
朗読という文学の味わい方に、協力ができないだろうかと、思っています。
皆様も、この軽井沢朗読館をよろしくお願いします。
写真は、休憩時間に、お茶とお菓子を振る舞われている参加者たちです。
高樹のぶ子
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軽井沢と言えば、もう亡くなりましたが作家の森村桂さん。
原村には、もう定年退職しました(スウェーデン・フィンランド・ブラジルと海外生活が長かった)が、私がお世話になったパスターが、北欧風の家に住んでいます。昨年立ち寄りましたが、76歳で、今でも依頼されて結婚式の司式をやっています。その元パスターが通っている教会が、Erik Froyland氏の八ヶ岳中央高原キリスト教会。素晴しい祈りの楽園です。元パスターの友人が、諏訪中央病院の鎌田實医師です。
この朗読館に今度立ち寄ってみます。
今、「暮らしえらび」(タイトルリンク)に「軽井沢朗読館」のご案内をアップしました。
状況を見ながら、さらに5つほどご案内を入れます。催しがあるときはHP上に載せていただけば、こちらでもご案内を入れます。
by ichii
「トモスイ」が初めてでした。
最初は慣れないことから違和感があったのですが、
そのうちにその世界に惹きこまれてしまったのでした。
読み手の抑揚や間の取り方が絶妙だったのかもしれませんね♪
私は・・・
すっかりその「水の中」に惹きこまれてしまった感じでした。
遠い果ての土地に暮らしているものですから・・・
なかなか出向くことができませんが、
いつかナマで軽井沢朗読間でお話を聞いてみたいと思います。
朗読館の間違いです。。
今日はどんなことが書いてあるのか、
ブログの更新をいつも楽しみにしています。
お仕事頑張って下さいね!
目をつぶって小説の世界に自分を置いてみたり、美人アナウンサーが語るその口元を見つめたり、ひとり黙読するより朗読してもらうと楽しみが拡がりました。
語りのプロが話しかけてくるという贅沢。それを軽井沢という環境で実現するというのですから直にお聴きできる方々は至福のときでしょう。
ラジオ深夜便は人気番組と聞きますが、『眠くなられたらどうぞお休みになってくださいね』とか言われる前に熟睡しています。定年したら昼夜逆転して思いっきり聞いてみたい。
新三浦の「水炊き小鉢定食」は相当ボリュームありそうです。コラーゲンもたっぷりで、先生の肌つやがプリプリなのはこのお陰なのでしょうか。
よく拝見しています
お仕事頑張って下さい(^-^)
懐かしい、信州のブルーグラス。
勿論、貴方が芥川賞頂かれた時、佐久から駆けつけた同級生の酒屋さんも。