和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

色づけられて。

2013-06-26 | 本棚並べ
竹山道雄氏の古本注文分が届く。

古書籍・往来舎(山口県山陽小野田市浜松町)
「みじかい命」
700円+送料150円=850円
これは、小説みたいです。
うん。後回し(笑)。


今井書店(北九州市八幡東区祝町)
「京都の一級品 東山遍歴」400円
「乱世の中から 竹山道雄評論集」300円
700円+送料450円=1150円
1冊注文する予定が、同じ書店に
もう一冊あったので2冊注文。


古書BBR(愛知県春日井市牛山町)
「日本人と美」300円
「手帖」1000円
1300円+送料340円=1640円
こちらも、一冊の予定が二冊に。

紙屋サロン(大阪府泉大津市二田町)
「ヨーロッパの旅」正続共2冊
2100円+送料380円=2480円
こちらは、先払いでした。

文庫六甲(神戸市灘区桜口町)
「まぼろしと真実 私のソビエト見聞記」
500円+送料290円=790円
こちらも、先払いでした。

平川祐弘著「竹山道雄と昭和の時代」には
竹山道雄年譜がついております。
そこに
1923年(大正12)20歳
「東京大学文学部に入学、はじめ美学科に在籍、二カ月後に独文科へ移った」とありました。

「まぼろしと真実」のあとがき。その最後にこんな箇所。

「私は、多くの他国理解がいかに主観的な欲求によつて色づけられているかに、おどろくのである。人々は世界を主観の投影の下に見る。人間は世界を幻のように見る。
美学で内方集中ということをいう。われわれは認識する際には、ひたすら外の対象に集中して、その中にひそむ本質的な形相を看破すべきであるのに、多くの場合にはむしろあべこべに、その対象になつて触発された自分の内の情感に陶酔してしまう。外に実在するものとははなれて、自分の内に集中して、むしろ自分の情感を享受する。安易なセンチメンタリズムとはこれをいう。
多くの場合に、あるいはまだ証明されていない独断が前提としたあつて、欲求がそれに都合のいい材料だけをとりあげる。かくて人々はついには事実よりも演繹と幻覚を信じて、そこに生れる内心の感傷に惑溺する。そして、後になつてそれがあやまりであつたことが分つたときにも、そのあやまりについての反省はされない。
私は外国を見聞する際には、できるだけ事実とその中にひそむ意味とを知りたいと思うけれども、外国の理解はむつかしく、この三篇もその断片的な試みである。 1962年4月」
コメント
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