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複雑なフリフラ(ポール武道館公演その5)

2015-05-10 19:20:32 | music
世界初公開のアナザーガールに続くのはまったく予想していなかったgot to get you into my lifeだった。

これには思い切り不意打ちを食らった。当然ながら大歓声だがそりゃそうだろう、
おそらくは1980年ウィングス武道館公演のオープニングナンバーだったはずの曲なんだから。

venus and marsを聴いたらたぶん泣くだろうと思っていたがこの曲で泣きそうになるとは思わなかった。

この流れだとたぶんジェットはやらないだろうけどあとバンドオンザランさえやってくれれば文句ありません・・・

と、このときは思ったのだった。


でも程なくしてオブラディオブラダに続いて畳みかけるように始まった"Back In the U.S.S.R"のイントロを
聴いたときおそらくそれがかなわないであろうことを悟った。


「バンドオンザランも飛んじゃったよ・・・」


これにはかなりがっくりきたが"Back In the U.S.S.R"自体は大好きな曲なので瞬時に気を取り直してノリノリで楽しむ。
ライブもいよいよ終盤、構成に変更がなければ次はレットイットビーのはずだ。

ここで事前に配られていて手首への着用を指示されていた遠隔操作型ペンライト「フリフラ」が光りだした。



場内は青一色でとても美しい。



でもこれでこのライブはポールとオーディエンスで作り上げるものではなくなったのは事実だ。
2013年の来日時、最終日のアンコールのサイリウム演出が好評だったのに味を占めての企画なのだろうが、
今回はファンが点灯点滅を全く制御できない状況なのでどんなに綺麗でもどうしても抵抗を感じてしまう。

「さあ、これであなたも伝説の一員なんですよ!」というキョードー東京からのお仕着せ感がマックスだ。

そもそもこの企画はポール側には知らされていなかったそうだがアンコールだけならともかく
自分が想定しない演出が延々と行われることを喜んでいたかどうかは正直わからない。

たぶんポールに聴いても「すばらしかった」としか言わないだろうし。
この勝手な押しつけを気に入ってくれたことを願うばかりだ。

まったくやるなとは言わないがアンコールの時だけに押さえておくべきだったと強く思う。
たしかに一体感があってよい演出ではあったけれど伝説はポールとファンだけで作り上げればよかったと今でも思っている。

ポールは内心どう思っていたかはともかく感謝の言葉の後演奏を続ける。
まあ招聘元のそんな過剰な想いを軽く受け流しちゃうポールはさすがだということでこのハナシは落ちを付けるとしよう。

そして"Live and Let Die"、東京ドーム以上の火力は使えないだろうからこの曲はやらないだろうとと思っていた。

しょぼい爆発だったらイヤだなと思っていたら・・・

音がでかい上に硝煙のにおいがすごい。
火力はドームより低くても会場が狭い分迫力がある。
2階席まで火薬の臭いが充満するってどんだけよとかなり驚いた。

過去日本でこの曲が演奏された中では一番の迫力だったと思う。

そして"Hey Jude"で本編終了。またフリフラが活躍したけどもうそのことには触れない。



アンコールで出てきたポールはさらにテンションが高く観客を煽りまくり場内は最高潮。
ここまでハイボルテージにして大歓声のなかでしんみりイェスタデイをやってしまうはずし方がポールらしくてなんとも愛おしかった。

その後"Birthday"のあといつものジエンドメドレーで今日の武道館ライブはすべて終了となったのでありました。



いろいろ文句を言い出したらキリがないのだけれど今までに見たことがなくて
これからなかなか見ることができないかもしれないライブだったのだけは間違いありません。
なによりポールとオーディエンスの一体感は得難いものでありました。

連日のライブにもかかわらず最高のパフォーマンスを見せてくれたポールに心からお礼を言いたいと思います。

願わくぜひまたこの規模の会場でライブをやって欲しいものです。

貯金しておきますので。

あ、武道館だとまたフリフラが来ちゃいそうなので横アリあたりを希望します。





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