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気のおもむくまま。たこやきの日記的雑記。

月の杖と太陽の剣 魔術講座。

2005-11-28 | 日記。
月の杖と太陽の剣の八章「灰色の夢、緋色の狂気」その1の公開に合わせ、月の杖世界の魔術講座などやってみたいと思います。
激しくネタバレしてたりもするので、お嫌な方はご注意を。

・魔術とは
魔術とは、世界中を漂う魔力を集め、己の望む現象を起こす術のことである。
術者は魔力を感知し、集め、望む形を想像することで魔力に形(起こる現象)を与える。
この際、普通魔導師ならば呪文を唱えるが、呪文自体に力はない。術者が瞑想などの訓練によって得た想像の手順を、スムーズに再現する為に使用するだけである。
そのため、必要であれば無言でも、能力の高い術者は魔術を使うことができる。

・魔力とは
光、炎、風と闇、水、地の六つ、そしてその全ての根源となる精霊の七つがある。
実は物質世界(普段人間が暮らしている現実世界)に存在する全てのものは、この七つの魔力が具現化したもので、力のある魔導師ならばその物質を魔力の状態に還元することが出来る。
逆に、魔力を集めて具現化し、物質を作り出すことも可能である。

・魔導師とは
魔導協会が認めた、魔術を使う者の称号。
魔導協会は帝国神殿の下位に位置する組織であり、魔導師は基本的に聖職者である。
彼らはその魔術の資質を見い出され、魔導協会に所属する事になる。
居住環境が整った訓練施設が世界各地にあり、彼らはそこで修行する。
そして、一定以上の能力と知識、人間性(徳)を認められると魔導師の称号が与えられ、魔術を使う際魔力を集める媒体となる、杖を持ち歩く事を認められる。
よって、魔導師の杖はその人物が「正規の教育を受けた魔導師」である事を示す証でもある。
殺人や非道徳的な魔術の使用は固く戒められている。

・魔導師以外の術者
魔導協会に発見されず、その他で高い能力を発現してしまった子どもを「鬼子」と呼ぶ場合がある。この場合、その能力の暴走で周囲に被害をもたらす事が多い。
また、魔導協会による正規の教育を受けず魔術を習得した者を「妖術使い」や「魔女」と呼び、魔導師と区別する。
彼らが魔術を学ぶのは、独学であったり、周囲の妖術使いや魔女、魔導協会と縁の切れた魔導師であったりする。
彼らは正規の魔導師のような「信頼」は置けないが、神殿の禁ずる禁忌の術を知っていたり、非道徳的な魔術の依頼も受ける場合がある。

・魔術の媒体
術者は魔力を集める際、それを溜めておく媒体を使う事が多い。魔導師の杖は代表的な媒体であり、魔力を溜めやすい性質を持った物質が使われている。
また、魔力を集めやすい処置(術)を施した呪具などもある。
これらの呪具を使えば、物によっては魔術の発動まで補助してくれるものもあり、資質の低い者でも高位の魔術を使う事ができる。

・魔術の資質
魔術の資質は天性のものであり、修行する事で伸ばすことは出来るが、その限界は各個人で決まっている。
魔術の資質の傾向、有無、大きさはその人物の霊体と深く関わっている。

・霊体
精神世界で生物の魂を包む体。物質世界ではさらにその外側に肉体をまとっている。
霊体の組成は各個人で異なり、昼の民は光と四大元素(炎、風、地、水)がその個人特有の比率で混じり合っており、夜の民は闇と四大元素が混じり合っている。
稀に昼の民ならば光のみ、夜の民ならば闇のみの霊体を持つ者が存在する。
また、霊体の自己認識にも個人差があり、曖昧な者と比較的くっきりしている者、完全な自我境界を有する者がいる。
魔術の資質を持つのは、このうちで「霊体の自我の境界が曖昧な者」である。
彼らはそれゆえ、「自分以外」を構成する魔力へも干渉することができ、逆に他者からの干渉も受けやすい。
即ち、魔術の資質を持つ者とは、「他を自と認識し、自と同様に制御することができる者」といえる。
逆に全く魔術の資質を持たない者は少なく、彼らはその代わり、ある特定の分野で天賦の才を発揮する場合が多い。
ごく一般的にみられる、魔術の才能も他の才能も特別ない人々は、霊体の自我境界が比較的くっきりとしているが完全ではない者たちである。

・精神世界と物質世界
精神世界においては、全ては魔力の形で存在する。
精神世界は普段人々が暮らす物質世界よりも上位に存在し、より世界の「根源」に近い。
物質世界は精神世界における魔力の偏りが表出、物質として具現化した世界であり、世界全体の最も外縁(別の言い方をすれば下位)に位置する。

・光の魔力と闇の魔力
両者とも精霊の魔力より派生し、光の魔力は炎・風、闇の魔力は地・水の魔力の上位に位置する。
上位魔力であるため互いの反発力が強く、精霊の魔力を扱える一族(精霊の一族)や光・闇の両王(二柱神)でないと同時に操る事はできない。
そのため、光の魔力を霊体に含む昼の民は闇の魔力、闇の魔力を霊体に含む夜の民は光の魔力によって霊体を傷つけられると、強い反発力で霊体が崩壊し「狂化」「魔物化」する。

・狂者(狂獣)と魔物
霊体の組成と相反する上位魔力(光か闇)によって霊体が崩壊した者。
昼の民の霊体が壊れる事を「狂化」といい、狂化した者を「狂者」「狂獣」と呼ぶ。
また、夜の民の霊体が壊れる事を「魔物化」と呼び、こちらは区分なく「魔物」と呼ぶ。

・四大元素
炎、風、地、水の魔力のこと。
物質世界の物質組成の、ほとんどを占める。
霊体の中のこれらの魔力の配分比によって、術者と魔術の相性が決まる。
水の魔力を多く霊体に含む者は水の魔術を得意とし、炎の魔術を不得意とすることが多い。
また、同系統である炎と風、水と地は比較的相性が良い為、混成魔術が容易であったり、術習得の互換性が良いのが一般的。
同時に、霊体における魔力の配分比は身体的な色彩に現れるとされ、その配分比と自我境界の「曖昧さ」が当人の性格にも反映されると言われる。

・精霊の魔力
全ての魔力・物質の根源。




このほか、まだまだあったりもしますが、それはまた作中で登場したら追々出していきます。
ご苦労様でした。

ぐったり。

2005-11-28 | 日記。
月の杖、更新分書き上げました。
な~が~い~!!
普段の目安がワード七枚分。今回なんと八枚半!
ぎゃ~、元々は五枚が目安だったんですが!?

やはり今回の場面、長いのを詰め込みすぎたか……でもアレを切ると素敵に区切りが悪い。しょうがないな。
と、いうわけで、明日(日付的には今日?)八章「灰色の夢、緋色の狂気」その1をアップします。
なんかとんでもない題名ですね。今までで一番派手な章名か?
まあ、内容もそんな感じで一番の盛り上がりどころというか、盛り下がりどころというか。……がんばります~(汗