乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』31 「罪(ツミ)もなき 人は鵜をかひハり  おほくの肴 くふといふなり」 十六丁表 十六丁裏

2020-06-23 | 在原業平、そして、伊勢物語 と、仮名草子 仁勢物語

 富田高至 編者

 

 

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』31  十六丁表 十六丁裏

 

和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年

 

 

   『仁勢物語』31を読んで、謡曲『鵜飼』を思い浮かべた^^

31  十六丁表

◯をかし道のはたにて、ある子達の鶇(ツクミ)をすへて

通りけるに、何阿彌といひけん、「よしや、殺生よ、

南無釈迦彌陀」といふ、あこ

  罪(ツミ)もなき 人は鵜をかひハり

  おほくの肴 くふといふなり

といふをうらやむおほかり

 

31  十六丁表

◯おかし道の端にて、或る子達の鶇(ツグミ)を据えて

通りけるに、何阿彌と言いけん、「よしや、殺生よ、

南無釈迦彌陀」と言う、児(あこ)

  罪(ツミ)も無き 人は鵜を飼い張り

  多くの肴 食うと言う也

と言うを羨む、多かり

 

鶇(ツクミ  つぐみ))

(エッサイ 本文では「鳥居」に「鳥」)

 もっとも小型の鷹の一種。

 雄(オス)を「つみ」、雌(メス)を「エッサイ」と云った。

 季語:秋 小鷹採りに用いる。

南無釈迦彌陀  (天台宗 法話集http://www.tendai.or.jp/houwashuu/kiji.php?nid=11より)

 仏様に手を合わせる時、その仏様が阿弥陀(あみだ)様だとしたら、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」とお唱(となえ)えします。では、南無(なむ)とはどういう意味なのでしょうか。
 印度(インド)の国に行かれた方は、その国の人びとが合掌して、「ナマス・テー」と挨拶する光景を御覧になられたことがあるでしょう。
 これは「あなたに敬礼します」という親愛と尊敬を込めたことばで、出会った時も別れる時も「ナマス・テー」です。このナマスが「南無(なむ)」なのです。ナマスの語源はナモーで、漢訳して南無と表記しました。音(おん)を写したのです。南無とは、帰命(きみょう)、敬礼(けいれい)の意味で、心の底から全身全霊で仏様を信じることなのです。ですから、「南無仏(なむぶつ)」と唱えたならば、「真心を込めて仏様を信じます」と表明したことになるのです。
 さて、お寺参りをなさる機会がおありでしょうが、その時、まずはじめにお堂におまつりされている仏様のお名前をしっかり確かめてから、お唱えしましょう。


 阿弥陀様なら、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」
 お薬師様なら、「南無薬師瑠璃光如来(なむやくしるりこうにょらい)」
 観音様なら、 「南無観世音菩薩(なむかんぜおんぼさつ)」
 お釈迦様なら、「南無釈迦牟尼如来(なむしゃかむににょらい)」 
などとなる訳です。

あこ 

 児 吾子 子供

 

『仁勢物語』和泉書院影印業刊     

  罪(ツミ)もなき 人は鵜をかひハり

  おほくの肴 くふといふなり

『伊勢物語』岩波古典文学大系9 「竹取物語 伊勢物語 大和物語」より写す

  罪もなき ひとをうけへば忘草

  をのが上にぞ 生(お)うといふなる

  

  

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』30 「あふなきハ 目玉のうへのいももらひ  つふし損して かくかなるなん」 十六丁表

2020-06-23 | 在原業平、そして、伊勢物語 と、仮名草子 仁勢物語

 富田高至 編者

 

 

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』30  十六丁表

 

和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年

 

 

30  十六丁表

◯をかし男、はつれ也ける女のもとに

  あふなきハ 目玉のうへのいももらひ

  つふし損して かくかなるなん

 

29 十六丁表

◯おかし男、はずれ也ける女の元に

  危なきは 目玉の上の芋貰い

  潰し損じて かくか なるなん

 

 

はつれ也ける    岩波古典文学大系『仁勢物語』頭注

 目の淵に、引きつったもの(方言 和歌山・神戸に在残)

いももらひ     岩波古典文学大系『仁勢物語』頭注

 まぶたの上にできる、麦粒腫(伝染病)

 

 

『仁勢物語』和泉書院影印業刊     

  あふなきハ 目玉のうへのいももらひ

  つふし損して かくかなるなん

『伊勢物語』岩波古典文学大系9 「竹取物語 伊勢物語 大和物語」より写す

  逢ふことは たまの許(ばかり)おもほへて

  つらき心の 長く見ゆらん

  

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』29  「腹にあきし なめしハいつもくらひしと けふの花みににる米もなし 」 十六丁表

2020-06-23 | 在原業平、そして、伊勢物語 と、仮名草子 仁勢物語

 富田高至 編者

 

 

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』29  「腹にあきし なめしハいつもくらひしと けふの花みににる米もなし

」 十六丁表

 

和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年

 

 

29 十六丁表

◯をかし山寺の児達の花見に飯酒なかりけれハ

  腹にあきし なめしハいつもくらひしと

  けふの花みににる米もなし

 

 

29 十六丁表

◯おかし山寺の児子(児)達の花見に、飯酒無かりければ

  腹に飽きし 菜飯はいつも食らいしと

  今日の花見に煮る米も無し

 

 

 児子(ちご と読ませている)

 

 

『仁勢物語』和泉書院影印業刊     

  腹にあきし なめしハいつもくらひしと

  けふの花みににる米もなし

『伊勢物語』岩波古典文学大系9 「竹取物語 伊勢物語 大和物語」より写す

  花にあかね 嘆きはいつもせしかども

  今日のこよひに 似る時はなし

  

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』28  「なとてかく はや年寄りに成りけん 水なすびそと むしり物を」 十六丁表

2020-06-23 | 在原業平、そして、伊勢物語 と、仮名草子 仁勢物語

 富田高至 編者

 

 

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』28  「なとてかく はや年寄りに成りけん 水なすびそと むしり物を」 十六丁表

 

和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年

 

 

右左

28 十六丁表

◯をかし男茄このみなる女、ゆててくふて

  なとてかく はや年寄りに成りけん

  水なすびそと むしり物を

 

 

28 十六丁表

◯おかし男、茄 好みなる女、茹でて食うて

  なとてかく 早年寄りに成りけん

  水茄子ぞと 毟(むし)り物を

 

 

茹(なす)

 当時、茄子(なすび)が一般的。茄(なす)は女房詞。

年寄りに成りけん

 茄子の皮の表面に、シワが寄っているのを、年寄りにたとえている。

 馬の飼料を入れた盥(たらい)

 女性の、、、に見立てた。

 

 

『仁勢物語』和泉書院影印業刊     

  なとてかく はや年寄りに成りけん

  水なすびそと むしり物を

『伊勢物語』岩波古典文学大系9 「竹取物語 伊勢物語 大和物語」より写す

  などてかく あふごかたみになりにけん

  水もらさじと 結びしものを

  

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

劇団四季『ジョン万次郎の夢』1992年 浅利 慶太作・演出 石丸幹二 山口祐一郎 

2020-06-23 | TVで舞台

梨園劇場 京劇 2019年12月4日

 

 

 

劇団四季『ジョン万次郎の夢』1992年 浅利 慶太作・演出 石丸幹二 山口祐一郎

 

 

 劇団四季『ジョン万次郎の夢』をみた。

 そして、なんと!石丸幹二&山口祐一郎が出ておられた。

 

 一幕目、石丸幹二に微笑み、山口祐一郎の歌声に心を打たれる^^

 異民(肌に色)差別問題や日本の鎖国にも触れ、ジョン万太郎は日本とアメリカをつなぐといった大きな翼を広げる。

 

 二幕めが始まってしばらくすると、『ジョン万次郎の夢』に即したバレエ『ボレロ』風の踊りが始まり、曲は変調し、日本風を超えて中国風の調べを覗かせ、又、『ボレロ』へと移行する。

 

 見終わって、何かしら喜びを感じ、微笑みがこぼれ落ちる、そんなお舞台であった。

 そして、何かしらんワクワクした気分で、山口祐一郎の『ダンス・オブ・ヴァンパイア』を歌っていた私。

「サァ!ディナーの時間だ♪」な気分なのである^^

 

 こういう舞台は、私は好きだな^^v

 

 

 

 

ニッセイ劇場 HP ▼

配役 出演者
万次郎  味方隆司  石丸幹二  栗原英雄
親方/藩主  井関 一  羽鳥三実広
重助/老中  内田典英  飯野おさみ  深水正博  吉谷昭雄
寅右衛門/幕臣  深水正博  松下武史  吉谷昭雄  立岡 晃
五右衛門/福沢諭吉  野上典之  中嶋 徹  鈴木 淳  下河原守忠
ホイットフィールド船長/
島津斉彬
 青山 明  山口祐一郎  村 俊英
アリー  後藤由里  荒川久美江  中澤孝子  花岡久子  秋本みな子
ポリー  花岡久子  秋本みな子  佐和由梨  後藤由里  井料瑠美  阪上枝美
キン  青山弥生  鈴木京子  高林久美  加藤ゆみ  阪上枝美
ギン  阪上枝美  坂本里咲  山田千春  堀内敬子  青山弥生  春原一恵  加藤ゆみ
男性
アンサンブル
役人/フランク  川原洋一郎  沢木 順  宮川政洋
役人/ブルック  下村尊則  浜畑賢吉  佐藤廣美  八巻 大
吉岡  遠藤敏彦  遊佐真一  中尾弘隆
勝 海舟  喜納兼徳  佐野正幸  村 俊英
その他  藤原麻由  荒巻 正
 栗原義美  菊地 正  重野幸夫  伊藤稔之  太田泰信  秋光伸次
女性
アンサンブル
シオ/教会委員  菅本烈子  丹 靖子  末次美紗緒  千綿一美
ウメ  柘 宏子  白木原忍  小木曽かおり  池田衣里  工藤伸子
教会委員  菊地美樹  千綿一美  石井陽子  漆原みどり  鈴木智絵  八重沢真美  服部良子  
ホイットフィールド夫人  横山幸江  西島美子  金井小夜子
ナミ  山田 園  坂井 恵  山崎裕子  工藤伸子
その他  松崎清美  林下友美  友谷真実  石井陽子  久安正子
 小木曽かおり  小谷麻理  久安正子  小原あや  布川史緒  工藤伸子  黒田祐枝 
 布川史緒  黒田祐枝  鳥居ひとみ  山崎裕子  澄 千鶴  木下マカイ
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする