乱鳥の書きなぐり

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地球ゴージャス二十五周年祝祭公演「星の大地に降る涙 THE MUSICAL」 作・演出 岸谷五朗  岸谷五朗 寺脇康文 新田真剣佑 他

2020-06-21 | TVで舞台

写真は梨園劇場 京劇 2019年12月4日

 
 
 地球ゴージャス二十五周年祝祭公演「星の大地に降る涙 THE MUSICAL」
 作・演出 岸谷五朗
 
 
 
 能楽の『石橋』の赤頭を十数名の集団構成美で幕を開けた「星の大地に降る涙 THE MUSICAL」
 
 岸谷五朗と寺脇康文の掛け合い部分でも
「能の歩き方か(要約)」
の言葉で、すり足を試みたり、集団のダンスの中で、一部能面の様な面をマントからちらりと覗かせたり。
 花が無いはずの地に見つけたという、牡丹ではないが、白の花と、青の花を象徴的に使われたり(『石橋』では、白と赤の牡丹)と、岸谷五朗の舞台における思考の小粋さを感じた。
 
 
 話は、明治新政府軍と蝦夷共和国建設に止まらない。観客が勝手に勝手な判断で広義で考えると、人間や集団、社会、国家における本質的部分。古代の集合体が始まった頃から起こり始め現在における深刻な部分を、新撰組を絡み合わせることにより、若干和らげ、演劇という横幅と奥行きを以って現代社会問題さえも見事に使い暴いた秀作。
 
 
 また、以前から好きな役者の一人であるが、岸谷五朗が上手い。舞台の楽しませ方と、間を心得ておられ、若干このままの笑いで終わるのかと思いきや、影(絵)から入る彼の太刀捌きに見入ってしまった。
 渋い!
 
 こんな舞台なら観てみたい。
 劇場で見たかったと思える作品の一つであった。
 
 
 
 
 
以下はwowow  HP▼

岸谷五朗・寺脇康文が主宰する演劇ユニット「地球ゴージャス」。舞台初主演の新田真剣佑を迎え、結成25周年を祝し、あの名作がよみがえる。

海の神とされるシャチに運ばれてひとりの青年(新田真剣佑)が小さな島の浜辺に打ち上げられた。その島には笑顔と踊りの民族であるタバラ族が暮らしており、記憶を失ったその青年は、タバラ族の女ステラ(笹本玲奈)に優しく介抱され、シャチと名づけられる。しかし、シャチと一緒に流れ着いたもうひとりの倭人トド(岸谷五朗)を、タバラ族の勇者であるカイジ(松本利夫)とザージャ(寺脇康文)はなかなか受け入れることができない。だが、言葉も慣習も違う倭人とタバラ族の間に、次第にかすかな信頼関係が生まれ始める。
しかし、明治新政府軍と蝦夷共和国建設を目指した旧幕府軍との争いが始まり、タバラ族は追われ、ひそかに大切な作物を育てていた「星の大地」は無残にも踏みにじられていく。そして、その争いの渦に飛び込んだシャチは、失っていた記憶を取り戻すのだが…。

出演

  • 新田真剣佑
  • 笹本玲奈
  • 松本利夫(EXILE)
  • 湖月わたる
  • 愛加あゆ
  • 島ゆいか
  • 猪塚健太
  • 松浦司
  • 大平峻也
  • 大嶺巧
  • 碓井菜央
  • 原田治
  • 神谷直樹
  • おごせいくこ
  • 田口恵那
  • 砂塚健斗
  • 加藤真央
  • 大音智海
  • 咲良
  • 鈴木百花
  • 織里織
  • 高木勇次朗
  • Sarry
  • 杉山真梨佳
  • 青山恵梨子
  • 神田朝香
  • 内木克洋
  • 田邉浩仁
  • 高城徹
  • 筑紫珠楽(和太鼓)
  • 佐藤史織(津軽三味線)
  • 森公美子
  • 岸谷五朗
  • 寺脇康文

スタッフ

  • 作・演出
    岸谷五朗

岸谷五朗・寺脇康文が主宰する演劇ユニット「地球ゴージャス」。舞台初主演の新田真剣佑を迎え、結成25周年を祝し、あの名作がよみがえる。

岸谷五朗と寺脇康文によって旗揚げされた演劇ユニット「地球ゴージャス」の結成25周年を祝して上演された「星の大地に降る涙 THE MUSICAL」。舞台初主演となる新田真剣佑に加え、笹本玲奈、松本利夫(EXILE)、湖月わたる、愛加あゆ、島ゆいか、森公美子という豪華キャストを迎えた注目舞台を、WOWOWにて放送する。
本作は、2009年に初演され、大好評を博したステージの新演出版。主題歌には、作品のために書き下ろされたEXILEの「愛すべき未来へ」が引き続き使用され、歌やダンスがふんだんに披露されるエンターテインメント性の高いステージとなっている。主演の新田の「地球ゴージャス」への参加は、前作の「ZEROTOPIA」に続いて2作目。その観る者を圧倒する演技力のみならず、殺陣、歌、ダンスと舞台を縦横無尽に駆け巡る姿に注目だ。
舞台は、3月から4月にかけての東京公演が一部公演中止、大阪公演は全公演中止となってしまった。公演を楽しみにしてくださっていたファンにこの作品を届けたいという想いから無観客による収録を行ない、舞台上からも撮影するなど臨場感あふれる特別版で放送。ぜひテレビの前で楽しんでいただきたい。

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恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』25 「秋の夜に さハしら柿の味よりも あわせさるにも 味まさりけり」十五丁表 

2020-06-21 | 在原業平、そして、伊勢物語 と、仮名草子 仁勢物語

 

 

 富田高至 編者

 

 

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』25  「秋の夜に さハしら柿の味よりも あわせさるにも 味まさりけり」十五丁表

 

和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年

 

 

十五丁表

をかし男有りけり、熟(シュクシ)柿ともいはさりける柿の

さすかにうまけりけれハ、女の元にいひやりける、

  秋の夜に さハしら柿の味よりも 

  あわせさるにも 味まさりけり

柿このみなる女返し

  残もなき われをハすきとしらねハや

  こる/\柿の あちよくもくふ

 

 

十五丁表

◯おかし男有りけり、熟し柿とも云わざりける柿の

流石に美味けりければ、女の元に言いやりける、

  秋の夜に さ は 知ら柿の味よりも 

  合わせざるにも 味勝りけり

柿好みなる女返し

  残も無き 我をば好きと知らねばや

  コルコル(コリコリ)柿の 味良くも食う

 

熟柿(シュクシ あわじ →会わじ)  

『伊勢物語』では、「言わざりける女」おとこに会おうとも言わず、また、あわないとも言わなかった。思わせぶりなしぎさをする女で、しかもそう云いながら、情ありげで、いざとなると会おうとしない女。  岩波古典文学大系『伊勢物語』 頭注

こる/\

 こり/\(柿の食感)

 

 

『仁勢物語』和泉書院影印業刊     

  秋の夜に さハしら柿の味よりも 

  あわせさるにも 味まさりけり

『伊勢物語』岩波古典文学大系9 「竹取物語 伊勢物語 大和物語」より写す

  秋の野に 笹わけし朝の袖よりも

  逢はでぬる夜ぞ ひぢおまさりける

 

『仁勢物語』和泉書院影印業刊     

  残もなき われをハすきとしらねハや

  こる/\柿の あちよくもくふ

『伊勢物語』岩波古典文学大系9 「竹取物語 伊勢物語 大和物語」より写す

  見るめなき わが身をうちと知らねばや

  かれなで海人(あま)の 足たゆく来る

 

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