乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

古今和歌集 春歌 紀貫之  6  春歌 下(全11首) 115、116,117、118、124、128 (春歌 上下全22首終わり)

2011-03-05 | 紀貫之






 昨日は日本古典文学大系8の「古今和歌集」春歌(下)から紀貫之


  


 
 古今 春歌115
        しがの山ごえに女のおほくあへりけるによみてつかわしける   つらゆき

      梓弓(あづさゆみ)春の山邊をきえくれば 道もさりあえず花ぞちりける


         梓弓  春の枕詞(弓をはるの意味で言いかけた)



 古今 春歌116
        勘平御時記載の宮の歌合の歌

      春の野にわかなつまんとこし物を ちりかふ花に道はまどいぬ



 古今 春歌117
        山でらにまうでたりけるによめる
  
      やどりして春の山邊のねたる夜は 夢のうちにも花ぞちりける



 古今 春歌118
        勘平御時記載の宮の歌合の歌
  
      吹く風と谷の水となかりせば み山がくれの花をみましや



 古今 春歌124
        よしのがはの邊(ほとり)に山ぶきのさけりけるをよめる    つらゆき
  
      吉野河岸の山吹ふく風に そこの影さへうつろひにけり



 古今 春歌128
        やよひに、うぐひすのこゑのひさしうきこえざりけるをよめる    つらゆき
  
      なきとむる花しなければ 鶯もはてはものうくなりぬべらなり


  

  



「古今和歌集」春歌(上)11


 やまとうたは、ひとのこゝろをたねとして、よろづのことの葉とぞなれりける。世中にある人、ことわざしげきものなれば、心におもふことを、見るもの、きくものにつけて、いひいだせるなり。花になくうぐひす、みづにすむかはづのこゑをきけば、いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。ちからをもいれずして、あめつちをうごかし、めに見えぬ鬼神をも、あはれとおもはせ、お(を)とこ女のなかをもやはらげ、たけきものゝふのこゝろをもなぐさむるは、歌なり。



  ふるとしに春たちける日よめる

  袖ひぢてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ  紀貫之   古今和歌集 春歌 二番



  雪のふりけるをよめる

  霞たちこのめもはるの雪ふれば花なき里も花ぞ散りける    古今和歌集 春歌 九番

    

  歌奉れとおほせられし時、よみて奉れる

  春日野の若菜つみにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十二番



  歌たてまつれとおほせられし時によみてたてまつれる

  わがせこが衣はるさめふるごとに野辺のみどりぞ色まさりける  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十五番



  歌たてまつれとおほせられし時によみてたてまつれる

  青柳の糸よりかくる春しもぞみだれて花のほころびにける  つらゆき  古今和歌集 春歌 二十六番




 古今 春歌39
        くらぶ山にてよめる   つらゆき

      梅花にほふ春べは くらぶ山やみにこゆれど しるくぞありける


 古今 春歌42
        はつせにまうづるごとに、やどりける人の家に、ひさしくやどらで、程へて後にいたれりければ、かの家のあるじ、かくさだかになむやどりはあると、いひいだして侍りければ、そこにたてりける梅の花ををりてよめる  つらゆき

      ひとはいさ心もしらず ふるさとは 花ぞむかしのかににほひける


 古今 春歌45
        家にありける梅の花のちりけるをよめる  つらゆき

      くるとあくとめかれぬ物を 梅花 いつの人まにうつろひぬらん


 古今 春歌49
        人の家にうえたるさくらの、花さきはじめたりけるをみてよめる  つらゆき

      ことしより春しりそむる櫻花 ちるといふ事はならはざらなん

 古今 春歌58
        お(を)れるさくらをよめる

      たれしかもとめてお(を)りるる 春霞立ちかくすらん山のさくらを

 古今 春歌59
        歌たてまつれとおほせられし時によみたてまつれる

      桜花さきにけらしもあしひきの山のかひよりみゆる白雲



  



「古今和歌集」春歌(下)


 古今 春歌78
        あひしれりける人のまうできて、かへりにけるのち
        に、よみて花にさしてつかはしける    つらゆき

      ひとめみしきみもやくると さくら花けふはまちみて ちらばちら南



 古今 春歌82
        さくらの花のとりけるををよみける    つらゆき

      ことならばさかずやはあらぬ さくら花 みる我さへにしづ心なし



 古今 春歌83
        さくらのごと、とくちる物はなしと人のいひければ
  
       よめる

      櫻花とくちりぬともおもほえず 人の心ぞ風もふきあへぬ



 古今 春歌87
        ひえにのぼりて、かへりもうできてよめる    つらゆき
  
      山たかみ見つゝわがこしさくら花 風は心にまかすべらなり



 古今 春歌89
        亭子院歌合歌    つらゆき
  
      さくら花ちるぬるかぜのなごりには 水なきそらに浪ぞたちける


 
 古今 春歌115
        しがの山ごえに女のおほくあへりけるによみてつかわしける   つらゆき

      梓弓(あづさゆみ)春の山邊をきえくれば 道もさりあえず花ぞちりける



 古今 春歌116
        勘平御時記載の宮の歌合の歌

      春の野にわかなつまんとこし物を ちりかふ花に道はまどいぬ



 古今 春歌117
        山でらにまうでたりけるによめる
  
      やどりして春の山邊のねたる夜は 夢のうちにも花ぞちりける



 古今 春歌118
        勘平御時記載の宮の歌合の歌
  
      吹く風と谷の水となかりせば み山がくれの花をみましや



 古今 春歌124
        よしのがはの邊(ほとり)に山ぶきのさけりけるをよめる    つらゆき
  
      吉野河岸の山吹ふく風に そこの影さへうつろひにけり



 古今 春歌128
        やよひに、うぐひすのこゑのひさしうきこえざりけるをよめる    つらゆき
  
      なきとむる花しなければ 鶯もはてはものうくなりぬべらなり




  




「古今和歌集」春歌(下)の紀貫之の最後は次の歌でございました。

 せつないですねぇ……。




      なきとむる花しなければ 鶯もはてはものうくなりぬべらなり



                                


 間違いやお気づきの点がございましたら、教えていただければ嬉しいです。

 どうぞよろしくお願い致します。






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雑   封切り

2011-03-05 | 乱鳥徒然 Rancho's room.



 昨日一昨日は冷え込んだけれど、今日は暖かだな

 晴れていて、空は青いよ

 

 映画に行きたいんだけれど、

 今日は忙しいし

 いっそ 水曜日のレディースディに行こうかな。


 三月五日☆

 
「五十両 百両…、、百 五十両、、、、に ひゃ く りょぉおぉぅ………、、、」

 あはは

 そりゃ、封印切だったわ(^^)


 映画、みたいナ

 でもちょい ジョニデ、◯ったんじゃない?






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徒然   『恨の介』や お水取り…

2011-03-05 | 乱鳥徒然 Rancho's room.




 ひな祭もすぎ、きょうは三月五日

 先日から仮名草子『恨の介』を読み始め、昨夜はとうとう『恨の介 下』

 上にもまして下が面白いので、徹夜に近い状態で遊んでしまった。

 たいそうに書いているが『恨の介』は短い。

 せいぜい3、40ページといった短編

 急用が生じなければ、今日明日には読めそう



 逸翁美術館展示品を見ていると平安の和歌の◯◯切といったものが多く出てきた。

 会場の説明を丹念に読んだが、今ひとつ頭に入りきってない。

 今回の図録には事細かに説明がある。

 これに関連した内容が、『古今和歌集』の冒頭解説にも一部載っている。

 前後を見ると、和歌の基本が説明されていた。

 …三月は忙しい。



 世の中にはいろいろな意味で利口な人たちが多いと驚く日々。

 まぁ、マイペースで

 うっきっき



 息子が大阪に用事があるらしく、帰宅するらしい

 天気がいいので、彼の布団を干す

 今日は忙しくなりそうだ



 お水取りが始まっている。

 素晴らしく尊敬できる中高の先生がクラブ顧問をお辞めになった。

 今年は子どもはお水取りに行かないらしい。

 旅行帰りで朝になっても、できるだけ参加したお水取り。

 この季節になると、朝帰りではつらつとした彼の笑顔を思いだす。



 大学までドドーンと一緒になった友人たちとは今でも出会い、旅をしている。

 お友達が卒業の年で、今回も一緒に卒業旅行だという。

 息子はすでにサラリーマン。

 皆が社会人になっても いつまでも声かけあえる状態を、親として願う。

 

 




コメント (2)
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池田文庫 2   池田文庫外観と歴史石灯籠レプリカ  (12景+4枚)

2011-03-05 | 美術・文様・展示物





         池田文庫外観と歴史石灯籠レプリカ






 池田文庫です。




 近代産業遺産 池田文庫とあります。




 入り口




 洒落た造りです。




 池田文庫案内とポスター




 二階階段との間を遮られており、民俗芸能や歌舞伎資料を見ることができませんでした。

 これはわたしにとっては、残念な気がいたしました><




 興味深いのは石灯籠

 池田文庫には歴史石灯籠のレプリカがずらりと並んでいます。

 実際には向かって池田文庫左並びにある阪急学園寮(?)の入り口植え込みにも石灯籠が並べてありました。

 しかし、寮ですから、いくら誰もいないとはいえ、敷地内に入ることは私にはできません。

 当然トホホと、あきらめました。



























  



 池田文庫 1   池田文庫には歌舞伎関連資料あり

 池田文庫公式HP





 みなさま

 おつきあいいただき、ありがとうございました。

 とても嬉しいです。








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