乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

平成二十一年度大阪市民歌舞伎『義経千本桜 下市村釣瓶鮨屋の場』「すし屋」我當丈 上村吉弥丈

2009-06-23 | 歌舞伎
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  平成二十一年度『大阪市民歌舞伎』  歌舞伎・その美と歴史への招待
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  会場 大阪市中央公会堂 

  6月20日(土)

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 一、歌舞伎へのご案内
           解説            片岡進之介


 二、義経千本桜 下市村釣瓶鮨屋の場
           いがみの権太        片岡我當
           弥助実は三位中将平維盛   上村吉弥
           弥左衛門娘お里       中村京妙
           梶原平三景時        片岡進之介


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 先日、平成二十一年度『大阪市民歌舞伎』  歌舞伎・その美と歴史への招待を楽しむ。今年の演目は『すし屋』ダッタのでならで観ようかという思いも頭をよぎったが、例年通り松竹が中心となっている大阪にて鑑賞。特に今年は歴史的にも価値のある美しい建築物の一つとされる大阪市中央公会堂。大阪市中央公会堂は1918年(大正7年)に竣工した日本有数の公会堂建築で、日本の近代建築史上重要なものとして2002年(平成14年)国の重要文化財に指定されているとのこと。下の写真が、それである。

     



 今年の歌舞伎解説も進之介丈。彼はいつ見ても男前。今年は髪も黒く染められ、それが品ありにあっておられる。うっとりと見とれるほどにいい男!隣で夫は楽しそうに説明を聞いていた。休憩時間、夫曰く、
「見事に昨年と同じだな。まるで台詞のようだね。」
 私は
『美男子だからいいんだよ。』
と、内心夫をしかる。
       (ちゃんちゃん!)





 話を歌舞伎へ!

 去年の『俊寛』も良かったが、今年の『すし屋』も好きだった。我當丈、あっぱれじゃ!

 我當丈は今年も大熱演、息吹が感じられ、私は最後はぐちょぐちょに泣いた。帰り際、うまく歩けない。右足が抜けたように感動していた。いやはや、参った。今年も我當丈はやって下さいました。ありがとう、お兄ちゃん!



 歌舞伎は同じ演目でも演じ手や興行によって膨らませ方や省略の部分が違うことがある。今回は寿司桶が特に印象的。あれこれ混ぜずに、すんなりと金も頭も右に置いていかれた。台詞や仕草や表情も鑑賞教室にふさわしくわかりやすく表現。しかし我當丈の重厚さは見事に表現されていた。

 我當丈の知性的で人間味あふれたお人柄がいがみの権太を大悪人的にせず、自然で、最後の場につながりを持たせた。見事!

 

 三位中将平維盛を演じられた上村吉弥丈も名演技。男前で台詞もきれがあって見とれる。



 ところで演目『すし屋』はいったい何度くらい観たのだろう・・・。筋書きがうまく構成されていて、この演目も好きな一つ。おまけにいがみの権太になぜか肩入れしてしまい、最後には大泣き。善人である悪の美学に触れた時、人は心地よく感じるものなのであろうか。
 
 いがみの権太といえば私の場合は幸四郎丈と菊五郎丈が印象深く心に響いている。が、我當丈も仁左衛門丈も吉右衛門丈もいいな!團十郎さんも猿之助さんも好きだし、それぞれ好き。自分でも気が多いとは思うのだが、役者も芝居も複数、好きなので致し方ない。



 ところで子どもが『やんちゃ』な場合に、
「お前はごんたやなぁ。」
といった会話が聞かれることがある。
 この『ごんた』の語源はいがみの権太の『権太(ごんた)』だという。今回『大阪市民歌舞伎』で頂戴したパンフレットに記されていた。


 

 最後になりますが

 我當様、松竹様、お願いします。



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      『近頃河原達引』
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           を、関西で演じて下さいませ!!


     我當様の『近頃河原達引』が観とうございます。

    
         



  ↑ これって、ブログに何度書いていることだろう・・・。私は、馬鹿だな!



コメント (2)
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