(写真・2008・4/2)
記録だけ 2008年度 38冊目
『日本の民話 東北(二)』
秋田・山形・福島
編者 武田 正
株 ぎょうせい
昭和54年2月20日 第1版
昭和59年4月10日 第5版
314ページ 1500円+税
本日、 『日本の民話 東北(二)』 を読了。
これがまた時間がかかった。
一度読んでも分からない話も多い。
秋田の話『ぬか袋と米袋』などは、私にとっては難しすぎて、数回読んでも分からず、家族に助けをこう。なんだかんだで、どうにか分かった。良かった、良かった。
秋田・山形・福島の民話もよく知っている物も多い。
誰もが知っている民話の多さに、ただただ感心した。
東北では、嫁話も好んで語られているようだ。
福島はまだ行ったことはない。山形と秋田へは以前に行った。
ああいった美しくもあり、冬は厳しい地形の中で、柔らかな方言と口調で、姑たちはこぞって嫁自慢や嫁いじめを言葉で発散したのであろうか。生活の厳しさなどの理由で 未婚の男性や家族が、嫁御へのあこがれを話として語り、今に伝えられたのだろうか・・・。
他の地方はどうなのだろう・・・。
民話は好きなのだが、いざこうして考えてみると、分からないことが多い。
山形県西置郡飯豊町中津川の山口すえのさんの 『姥皮』は、ドイツ民話でよく見るパターンの童話が二つ くっついていた。
このパターンの民話は、私はまだ読んだ数が少ないせいか、出会った事がない。
あまりに珍しいので、題だけでも記録しておこう。
こういった話が 他の地方にも分在するのであれば、日本の古い民話なのだろう。また、この話が単独している場合は、新しい時代に知識でくっつけられて創作された話なのかも知れない。
想像は広がる。
この件に関して、実際問題としては、知りたい。が、私はやりたいことが多すぎて、根気にかける。
山形の『物語り』は、能楽師の口調で読み上げると、趣を感じる。
‘滑稽?!な中にも、礼儀くずさず!’ といった感覚が たまらなく魅力的な話。
秋田の『長い話』は、喜界島に残る
「昔、蛇がいました。」
のパターンと同じ。
『ただ、そりだけ! 結び言葉』
っといった感じで、後がない。
喜界島のおばあさんの『してやったり!』の顔を思い出す。
結び言葉とういと、この本の解説にも載せられていた。
いくつかを書き記しておこう・・・。
『どっとはらい』
青森~秋田北部
『とっぴんぱらりのぷう』
秋田南部~山形
『とーびん』
『とーびん さんすけ さる ○なぐ、さるの ま○ぐに 毛が生えて、けんけん毛抜きで 抜いたれば、めんめん ○っこに なりました』
山形(米沢地方)、一部最上川
『いちが栄え申した』
『ざっと昔はさけた』
福島~新潟・宮城
など。馴染みの物から、珍しい物、また少し大人びた物まで在ることが分かった。