岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

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国府弘子:ライブ報告(4)

2015年03月31日 23時59分59秒 | 短歌の周辺
「国府弘子 Happy Music 2015・ピアノ一丁!」 於)よみうり大手町ホール 

2015年1月30日

 国府弘子が新作のCDをリリースした。それをフェイスブックで知った僕は、母を連れて、「国府弘子Happy Music 2015・ピアノ一丁」というコンサートへ行って来た。国府弘子の生演奏を聴くのはこれで五回目。ライブハウスでの演奏が三回。ピアノのジャズコンサートが一回。今回はよみうり大手町ホールでの演奏だった。

 タイトルの「ライブ」は適当ではないが、生演奏だから「ライブ」には違いない。1月30日だったから、記事にするのが、かなり遅れてしまった。翌日の「ISによる日本人人質殺害事件」があったため、記事の更新に時間がかかった。

 首都圏では珍しく雪の降った夜だった。出かけるかどうか考えたが、新作CDがリリースされて初めてのコンサートだったので、重い長靴を引きずりながら大手町まで行った。

 コンサートは二部構成だった。一部は「スペシャル・トリオ」と呼ばれるいつものメンバーで、曲が演奏された、聞きに行くたびに思うのだが、国府の音楽は、ジャンルを忘れさせる。クラシックあり、ジャズあり、フォークソングも演奏する。宇崎竜童とロックをジャズに編曲した曲も演奏する。国府自身で作曲もすれば、編曲もする。若い頃、単身アメリカで修行した成果もあって、音楽の幅が広い。今回は、「アナと雪の女王」の映画音楽も演奏された。

 ライブやコンサートに行って、何時も刺激されるのは、音楽家の修練とプロ根性だ。修行し学んだものが深く、実力がついているので、応用が利き、自信とポリシーがある。今回のCDのタイトルも「ピアノ一丁!」。ジャズ;ピアニストなら、英語のタイトルをつけそうなものだが、「カタカナ語で恰好をつけるのはいやだ。」と言う。

 小手先で誤魔化すようなことはしない。僕とは高校の同級生だが、高校時代から、自分のポリシーを持っていた。卒業アルバムの写真も、国府のグループの構図はユニークだった。僕は写真部で、クラスの撮影を担当したから、よく覚えている。

 聴いてきて飽きが来ない。ジャンルを問わず音楽の楽しさを堪能させてくれる。

 そういう国府らしさは、第二部でも出ていた。夏川りみがゲストだった。沖縄民謡と、ジャズピアノの共演。ほかでは聞けない音楽だ。「なだそうそう」、国府の作曲による「忘れないよ」などが演奏された。夏川のリードで、沖縄の「エイサー」も観客全員で踊った。「ハーイヤ、ハーイヤ、イヤ、サッサ」会場が熱気に包まれた。僕も踊りで汗をかいた。

 雪が降って寒かったが、こころが暑くなった。「ピアノ一丁!」のCDを買って、サインセールに並んだ。母も、去年の正月のコンサート以来、国府ファンとなった。握手が出来て、母は満足そうだった。

 「詩人の聲」があるので、一昨年ほど頻繁に行けなくなったのが、少々残念だ。出来れば年内にもう一度聞きに行きたい。

 コンサートの最後の曲は、「世界が平和でありますように」というメッセージのあと、演奏されたが、人質殺害事件があったのは、その翌々日だ。国府はこれをどう聞いただろうか。



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