記憶を消される者として登場する少女・里奈

　ウルトラマンネクサスのEp07と08のバグバズン偏に登場するのが杉山
里奈という6歳の少女。

　拾ってきた犬を母親から元にあった所に返すように言われバグバズンが
地底に潜む廃工場にやってきたのだが、ここでバグバズンに襲われ肝心の
ウルトラマンは初登場のダークファウストに妨害されて駆けつけられず、孤門
と凪のみで救出しないといけなくなっていたのだ。

　とはいえ当初バグバズンに対してはナパーム弾で焼き払う計画だったが
迷い込んだ里奈を見つけて助けようと働きかける孤門と命令を忠実に実行
しようとする凪の対立が最初に目立ったEpだった。

　これは帰ってきたウルトラマンのグドン&ツインテール偏で採石場に現れた
グドンに対しMN爆弾を岸田が撃ち込もうとしたものの、郷が少女を見たから
と言って撃ち込まずに取り逃がしてしまうというシーンを髣髴させる。

　Ep07はナパーム弾での攻撃を躊躇したばかりにバグバズンに孤門と凪が
襲われてピンチに陥ったところで終わるのだが、Ep08の前半で何とバグバ
ズンは倒してしまう。　
　そして里奈も救出され全て解決したように見えたのだが、後半では救助
した里奈を孤門が見舞うとTLTのメモリーポリスによって記憶が消されている
という驚愕の事実が判明する。

　つまり里奈はナイトレーダーに救出されるだけでなくメモリーポリスによって
記憶を消されてしまうという2つの要素を持つゲストキャラクターだったのだ。

　メモリーポリスがビースト事件に遭遇した者の記憶を消すというのはEp04
のラストで事件を目撃した警官達相手に首藤沙耶が行っていたが、ナイト
レーダーの絡んだ人物の記憶が消されるのは初めて。
　だから里奈はバグバズンに襲われた事はもちろん、孤門から救出された
事や犬を捨てるように言われた事まで記憶をなくしていたのだ。

　TLTが一筋縄ではいかない組織とは思っていたが、やはりこういうシーンは
ウルトラでは初めての事なので大いに違和感があった。