ウルトラセブンEP26・超兵器R1号

 米ソの核兵器開発競争を ベースにしたEP。
 惑星を吹っ飛ばす事ができる恒星間弾道弾・R1号が完成し、
実験場としてシャール星座の第7惑星・ギエロン星が選ばれた。
 地球への影響がなく気温が270度という金星に似た焦熱地獄
だから、生物が住める環境ではないという理由だ。
‘超兵器が完成すれば地球の防衛は完璧’という理論で上層部
だけでなく、ウルトラ警備隊の間でも期待感が漂う。
 唯一、第3者という立場のモロボシ・ダンを除いて。
‘地球は狙われているから、今の力では守りきれないような強力な
侵略者が現れる可能性が高い。だから超兵器が必要’ という
理論に対しダンは

‘敵は更に強力な兵器を作る。

そしたら我々も、もっと凄い超兵器を作る。

それは血を吐きながら続ける悲しいマラソン’

 と応えるのだが・・・・・

 実験は成功しギエロン星は完全に粉砕された。
 喜びに沸く防衛軍だが、ギエロン星から巨大生物が飛来する。
 隕石が衝突してもビクともしない怪獣・ギエロン星獣だ。
 墓場に降り立ったギエロン星獣にホーク3号から新型ミサイルが
投下され、直撃すると星獣は吹き飛んだ。
 ところが砕け散った星獣の破片はドロドロになって集まり、復活
する。墓場での復活というのが象徴的だ。
 復活した星獣は東京郊外に侵入。 ホーク1号と3号で攻撃するが、
通用しないどころか星獣が口から出すガスから放射能が検出された。

 R1号の放射能だというのは明らかだ。


 皮肉にも地球は、R1号の攻撃を間接的に受けている事になったのだ。
 R1号開発スタッフのセガワ・マエノ両博士は、R1号の倍の威力を持つ
R2号を早く完成させ星獣を倒そうとするが、冷静に考えると地球上で
惑星1つを吹き飛ばす兵器を使用すれば地球自体がヤバイのでは?
とツッコめるのだが・・・・・

  ウルトラホークの総攻撃を受けた星獣は、腕を合わせてリング状の
光線を放ち1号を撃墜する。
 不時着したダンは放射能を浴び、セブンに変身。
 セブンはアイスラッガーを投げつけるが撥ね返され、リング状の光線を
腕に受ける。
 セブンは恐らく星獣に対する懺悔の念があったのだろうが、それを
吹っ切るかのように片方の翼をもぎ取ると、のた打ち回る星獣に圧し
掛かるとアイスラッガーで喉元を掻っ切って星獣は絶命。
 喉元から吹き出る血液のように見える黄色の液体が、セブンの顔に
噴きかかった。

 セブンの戦いの中でも最も後味の悪い勝利だった。

 事件は終わり防衛軍では、R1号・2号開発計画は中止された。

 ‘超兵器を開発するだけが、

地球防衛の道ではない’

という苦い教訓を残して・・・・  

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« 息子達の遠足... 今日は4月1日 »
 
コメント
 
 
 
コレは後に (NEXUS(偽))
2008-04-01 21:38:02
色々なシリーズでオマージュされてますが、一番印象に残っているのが『ガイア』の「宇宙怪獣大進撃」ですね。
惑星を破壊するワームジャンプミサイルと、その存在に疑問を感じ人類に敵対しようとも止めようとしたガイアとアグル。物語の終わりこそ明るい感じでしたが。
が、現実の人間はそんな事も未だに学ばずに強い平気を作り続ける。ダンは言うでしょう「人類はまだ続けているよ、血を吐きながら続ける悲しいマラソンを」と。
 
 
 
それだけリアルですよ (こーじ)
2008-04-01 23:45:47
>NEXUS(偽)様
 大和武士が柊准将で登場したEPですね。
 
 もっとも平成セブンの1999最終章で、これと同じ
暴挙を働いてダンが‘未だに人類は、続けているよ。
血を吐きながら走り続ける悲しいマラソンをね’と
言うセリフがあります。
 
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。