松井秀喜復帰について

今朝は通常の15分前から松井秀喜復帰試合を国営放送が衛星で
やっていた。5月11日以来のメジャーでの復帰戦だから分からない
でもないが少しはしゃぎ過ぎではないか？天下の国営放送が。
　皆さんがご存知の通り4打数４安打１四球と出塁率10割だった。
　ここでしょぼい日本のプロ野球と比べてみよう。
　「全治3ヶ月が4ヶ月かかって」とTVでは言っていたが全治3ヶ月でも
リハビリや試合勘の取戻しには約1ヶ月はかかるし100％に近い状態に
戻さないとGOサインは出ない。
　日本では痛みに耐えて少々無理をしてでも出場する事が美徳とされて
いるがMLBではそれは厳禁だ。
　なぜなら選手は個人事業主であるからチームが無理強いして選手生命を
縮めると訴訟問題になるわけで大事なのはチーム事情よりも
選手が1年でも長くプレーできるようにする事だ。
　これが日本なら勝つために監督が選手を酷使して潰すのは仕方ないという
考えが未だに根強く残っているし、球団も主力がいないと営業成績や視聴率に
響くから1日も早く少々無理してでも復帰させようとする。相撲でいうところの
「相撲取りは怪我は土俵で治す」というヤツだ、相撲はそれでいいかも
知れないが野球は違う。
　また「俺は2軍の試合に1試合も出なかったのが誇り」などを自慢にしていた
選手がいたがMLBでは非常識な話。
　1軍に帯同してバッティング練習と代打で過ごすよりマイナーで公式戦に
出た方がよっぽどためになるから松井はマイナーの試合に出場し実戦でプレー
して試合勘を養ったのだ。決して無理せずに100％の状態にして復帰したので
DHながらフル出場できたのだ。
　松井のヤンキース移籍のおかげで世界最強チームの試合振りをほぼ全試合
試合開始から終了まで見ることができた、こうなると自称・日本一の人気
チームのしょぼさが際立ってしまう。
　スーパースター達が勝利という目標に向って文字通り一丸となって戦い
なおかつファンを楽しませようとしているのだ。
　それに対し02年まで松井が所属していたチームは昨年まで2年間無能指揮官の
もと、メンバーだけは凄いのに使いこなせずチームは空中分解してしまう。
そうすると今年は大砲をどんどん追い出して「スモールベースボール」などと
悦にいっていたが怪我人が続出し他チームのクビになったような選手を
かき集めて心有るファンの失笑を買った。
智弁和歌山や横浜高校の1番よりも振りが鈍いヤツが1番を打つようでは自称・
球界の盟主も終わりである。
　松井のNYでの高評価はどんなときでもしっかりチームバッティングが
できる事だ、だから辛口でなるが本物を見極められる目利き揃いのNYの
マスコミが賞賛を惜しまない。Aロッドやジオンビー、シェフィールドの
替わりはいてもジータやポサーダと並ぶ替わりのいない選手に名を連ねて
いるのは素晴らしい事だと思う。
　禍福はあざなえる縄の如しとはよく言ったもので今年の松井は、
WBC不参加で逆風が吹いていた。5,11の怪我はその極みだと思うが
これからはいい流れになるように期待したい。
　それにしても試運転に入った状態にも拘わらずバカ騒ぎする日本の
マスコミをアチラのメディアはどう思っているのだろうか。