伝説の試合:鹿児島実ー東海大相模戦から50年

 今日で今年の夏の甲子園は3回戦を終えベスト8が決まったが、
今から50年前の今日74年8月17日は56回大会の準々決勝第4試合
で行われた鹿児島実ー東海大相模戦は伝説の試合になった。

 佼成学園と高岡商相手に2試合連続1-0完封勝ちした鹿児島実・
定岡正二と県予選で関東三羽ガラス・永川永殖を擁する横浜に勝っ
て出場し、初戦では工藤一彦を擁する土浦日大に延長16回3-2で
サヨナラ勝ちすると盈進を13ー6に勝った東海大相模打線というの
が試合前の見どころだった。

 特に相模の5番を打つ1年生の原辰徳は評価も高く実際1回裏に2点
タイムリーを放って定岡の無失点記録を止めるのだが、直後の2回に
鹿実も定岡の2ベースで追い付くと2番・溝田のタイムリーで逆転。

 2回以降立ち直った定岡も好投し鹿実が逃げ切るかに思われたが、
9回裏に原のヒットからチャンスを掴んだ相模が8番・伊東のタイム
リーで追い付いて延長に入る。

 14回に6番・柳田のタイムリーで鹿実が勝ち越すと、その裏に相模
も原雅己の3ベースで追い付くが15回に定岡のヒットや1番・松元の
バントヒットなどでノーアウト満塁から溝田が押し出し四球を選び
5ー4と勝ち越して最後は定岡が抑えてナイターの激闘を制した。

 通常これまでの延長の激闘といえば両投手の投げ合いで0-0とい
う展開が多く、延長に入っての取って取られての展開で第4試合のナ
イターになるシチュエーションは5年後の箕島ー星稜の延長18回の原
型でもある。

 そして何といってもTV中継が19:00終了だったのを鹿児島の地元
民の要望で、鹿児島では連想ゲームを中止して放送を延長する形に
なり翌年から高校野球中継は総合とEテレのリレー形式で試合終了ま
で中継する事になった。

 だから箕島ー星稜の18回の激闘は、鹿児島実ー東海大相模戦がなけ
れば最後まで見られなかった事になる。

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