強過ぎる悪キャラの末路

 先日アップしたハカイダーが暴走してダークの首領であるギルを
襲撃し、それに怒ったギルが最強のダークロボット白骨ムササビを
差し向けてハカイダーを粛正する。

 倒されたハカイダーはジローに抱えられ‘どうせ倒されるならオマ
エに倒されたかった’と言ってこと切れるのだが、このシーンを子供
の頃に見てデジャブ感を持ったのが約4週間前に見た快傑ライオン丸
のライバル・タイガージョーの最期である。

 10年ほど前に記したようにハカイダーとタイガージョーはヒーロ
ー史上初のダークヒーローで、主役を凌ぐ実力を持っているゆえに
卑怯な作戦を嫌い堂々と戦って勝つ事を信条としており次第に主役
とシンパシーを持ち始める一方で組織のボスからは疎まれて対立し
最終的にボスに歯向かうも粛清される最期を遂げる。

 そしてライバルでもある主役に抱かれて‘オマエの手で倒された
かった’と言いながらこと切れるのだから、この時にダークヒーロ
ーの法則ができたのではないかと思う。

 一般のドラマでも力が強過ぎると強さに拘り過ぎて組織には馴染
めず最終的にトップから疎まれて粛清されるというのは、漢の韓進
将軍が宿敵・楚を倒すものの主人である劉邦から次第に疎まれて粛
清されてしまうという末路に代表されるように定番のようだ。

 個人的に韓信が劉邦に粛清されるのを見た時にタイガージョーや
ハカイダーの末路と似ていると思ったわけで、それを考えると特に
ショッカーの地獄大使や地下帝国の あしゅら男爵が作戦をことごと
く失敗しても叱責は受けるものの粛清されないというのが分かって
くる。

 つまり独裁的なボスにとって結果的に強過ぎる部下というのは最
終的に嫌われ、むしろ失敗を繰り返す部下を寵愛するようになって
しまうわけだ。

 ヒーロー番組のダークヒーローは、そういった事も教えてくれる
ので風見志郎や早川健を演じた宮内洋が‘ヒーロー番組は教育番組’
という言葉に納得できるのである。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (餃子少年)
2023-05-06 22:15:34
「36計投げるにしかず」の故事で知られる中国南朝宋の将軍•檀道済も主君に疎んじられて殺されてます。日本史だと入浴中主君から討たれた太田道灌もいますね。混乱期において有能な家臣は主君からはある意味外敵より怖かったりします。
 
 
 
全くです (こーじ)
2023-05-07 16:47:38
>餃子少年様

 中国では獲物を狩りつくすと猟犬が獲物になるという故事があるようで、それを知っていた明智光秀が本能寺の変を起こしましたので頭のいい光秀が先手を打って謀反を起こしたのかもしれませんね。
 
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