プッシュホン式電話を かけきらない人がいた30年前

 今年は私が修行を終えて蒲田から帰郷して30年目になるのだが、
ちょうど今頃プッシュホン式の電話をかけきれない老人客がいた。

 聞くところによると郡部から久しぶりに出て来て髪を切りに来て
終わった後に孫の所に行くという事で、散髪終了後‘電話を貸して
くれ’と言い居間への上り口にあった電話を使わせようとしたのだ
が呼ばれたので行ってみると‘どうやってかけるのか?’と言うのだ。

 この老人宅の電話はダイヤル式の黒電話でプッシュホン式は見た
事がないらしく、かけ方が分からないとの事で私が番号を押して無
事に連絡を取る事ができたのだった。

 当時の我が家の電話は先述したように店から居間に上がる靴脱ぎ
スペースに置いていたのだが、84年頃に黒電話からプッシュホン
式の電話機に替えていた。

 考えてみれば(昭和の方が分かりやすいので)昭和60年代にな
ると黒電話からプッシュホン式に電話機が替わり始めていたもの
の、ダイヤル式の黒電話はそれなりに見る事ができていたわけで
先ほどの老人のように郡部に行くと黒電話の家があっても不思議
ではない。

 ちなみに我が家がプッシュホン式に電話機を替えたのは得意客
だった家電屋の社長が‘こっちの方が便利’とコレを持って来て取
り換えたわけで、短縮ダイヤル機能などが付いていたので確かに
便利ではあったし91年に子機を付けたついでにキャッチホンまで
契約していたのだった。

 その後プッシュホン式電話機やコードレスが普及するのと対照
的にダイヤル式黒電話は姿を消していったので、今では子供達は
ダイヤル式の電話をかけきれないケースが多いと思う。

 平成の30年間で生活様式がかなり変わったと思うのだが、電話
機も劇的に変わった物の1つだと実感するのだった。

 

 

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