ウルトラマンネクサスでは‘怒り’や‘憎しみ’をエネルギーに
していた西条凪が最終EPで闇に墜ちるし、その旨を凪から薦められ
た孤門もノスフェル編ではリコ一家を殺害したノスフェルを相手に
怒りや憎しみを込めたメガキャノンパニッシャーを撃ち込んで結果
的にノスフェルに取り込まれていた山邑理子に重傷を負わせている。
基本的にヒーロー作品ではスター・ウォーズシリーズなどの海外作
品なども含めて怒りや憎しみのエネルギーを持つ事は、破滅への入り
口とされているのが定番だ。
先日扱った山口暁氏が演じたアオキ隊員もモロボシ・ダンに対する
敵愾心から手柄を独り占めにするために敵の宇宙船の侵入を見逃した
結果、地球防衛軍は多大な犠牲を被る事になり瀕死の重傷を負っていた
にも拘らずダンから叱責される。
直後に骨格状態になっても襲撃してきたプラスチック星人をウルトラ
ガンで撃ち倒して息絶えるのだが、今にして思えばネクサスで溝呂木の
最期を看取る凪のシーンと被るのだ。
溝呂木は死への恐れから闇の力を得ようとして闇に墜ちたのに対し、
アオキもウルトラ警備隊の正隊員という力を得るためにダンを出し抜
こうという心の闇に支配されたばかりに巻き起こした一件という事に
なるのではないだろうか。