ウルトラQ変身に絡む話

 BSプレミアムで昨夜OAされた4Kリマスター版ウルトラQは
22話・変身で、異形の敵ではなく通常の人間が巨大化してしま
うという内容になっており他のウルトラでは登場しないキャラ
である。

 身長20mの巨人ではあるが同時期のフランケンシュタインや
サンダ&ガイラに進撃の巨人のような異形の雰囲気ではなく、
あくまで一般人がモルフォ蝶の毒鱗粉を浴びて沼の水を飲んで
巨大化してしまったという事なのだから不気味だ。

 最後は猛獣も一撃で殺傷する熱原子X線を浴びせてモルフォ蝶
の毒素を分解し元の姿に戻るわけだが、理性を失っているとはい
え通常の人間だからギャンブルだし毒素だけを分解できるのは悪
く言えばご都合主義になるものの子供も見る作品でハッピーエン
ドは悪くない。

 このEPはウルトラQでは2番目に制作されており怪獣モノでは
なく不思議な世界的な内容で、脚本は北沢杏子ではあるものの原
案が金城哲夫というところに注目したい。

 金城哲夫は同じウルトラQで桜井浩子演じる江戸川由利子を1/8
の姿に縮小しており万城目淳と戸川一平の2人が1/8の世界で巨人
的に描いているし、逆にウルトラマンのメフィラス星人編ではフ
ジ・アキコ隊員が星人によって巨大化されてしまう。

 由利子は巨人の正体である浩二の婚約者・あや子の友人だった
ので元に戻す事に苦慮するのだが、まさか自分が次回作で巨大化
されるとは思わなかっただろう。

 ちなみに巨人になってしまう浩二を演じたのは野村浩三で大怪
獣バランの主役ではあるが、この物語の発端は岩手県の北上川上
流の秘境でシベリア地方にしかいないアカボシウスバシロチョウ
が発見された事から始まるわけで長野の蓼科高原に南米でしか生
息しないモルフォ蝶を発見した事。

 つまり共に秘境ともいえる山奥で蝶がらみという共通点がある
わけで2020年の挑戦と魔の山へ飛べや、宇宙からの贈り物とウル
トラ警備隊西へというのと同様に大怪獣バランと変身は同じプロ
ットという事になる。

 野村浩三についてはウルトラセブンでプロジェクトブルーの開
発者・ミヤベ博士を演じているわけで、この一件で生物学から科
学に目覚め あや子と別れてから地球防衛軍の科学班に入って外国
人のグレイスと結婚しプロジェクトブルー計画の中心人物になる。

 一方あや子の方は浩二と別れた後に地球防衛軍の宇宙ステーシ
ョン勤務の石黒隊員と結婚するも、夫がワイアール星人に幽閉さ
れるという事件に遭遇し歳を取ってから少年時代のヤズミ・ジュ
ンにロケットを渡し励ますのではという妄想もできる。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 2021夏の甲子... 2021夏の甲子... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。