2021夏の甲子園・第12日

gooニュース
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　ベスト8が出揃う3回戦2日目の大会12日目の注目カードは、第4
試合の盛岡大付ー近江戦。

　優勝候補筆頭の大阪桐蔭相手に0－4から逆転勝ちした近江が2試
合連続完封勝ちしただけでなく、2回戦では8回2アウトまでパーフ
ェクトに抑えていた盛岡大付・渡辺を打ち込めるかだが盛岡打線も
強力なので好勝負になると思う。

　第1試合は2回戦で横浜に快勝した智弁学園と2試合連続で好投し
たヴァデルナを擁する日本航空の対戦で、日本航空投手陣が智弁
打線を抑える事ができるのか。

　第2試合は初戦で猛打を誇った松商学園と大会屈指の好投手・風
間を攻略した明徳義塾の対戦で、明徳の二枚看板・代木&吉村を打
ち込めるか。

　第3試合は2試合連続1点差で競り勝った神戸国際に対し2試合連
続で打ちまくっている長崎商の対戦だが、共に継投を持ち味とし
ている両校だけに継投のタイミングも明暗を分けるだろう。

　第1試合：日本航空 1ー7 智弁学園

　1回表に智弁は1番が歩いた後に盗塁失敗し2番がヒット&3番が歩
いた1・2塁を併殺で潰すと、その裏に日本航空はヒットで出塁した
1番が盗塁し2つの内野ゴロで1点を先取。

　3回以降毎回ランナーを出しながら得点できなかった智弁は6回
に1番&2番の長短打と四球でノーアウト満塁から、4番の遊ゴロ併
殺打で追い付くと5番の3ゴロ悪送球で勝ち越す。

　これで流れを掴んだ智弁は7回にヒットで出塁した9番がボーク
で2塁に進み1番のタイムリーで3点目を挙げると、

　9回には3番の2ランに満塁からの8番の2点タイムリーなどで4点
を挙げて勝負を決めた。

　日本航空は首尾よく1点先制したものの2回以降は智弁・小畠に
7回までノーヒットに抑えられ、ようやく8回に6番&7番の連打で
チャンスを作るが8番が併殺に倒れたのが流れを引き戻せなかった。

　第2試合：松商学園 0ー2 明徳義塾

　1回ノーアウト1塁のチャンスを盗塁失敗で潰した明徳は2回に5番
のHRで先制すると、以後も押し気味に試合を続け6回に2アウトラン
ナーなしから4番のHRで待望の2点目。

　松商学園は1回に四球で出た1番がバントで2塁に進んだ後は代木
の前に4回までノーヒットに抑えられ、5回に初ヒットが出るも7番
は3ゴロ併殺に倒れ7回には2番&5番がヒットで1・3塁とするが6番
が倒れて万事休す。

　明徳・代木の好投が光った一戦だった。

　第3試合：神戸国際 6⑩5 長崎商

　1回に長崎が2番の死球と3番の連打などで2アウト2・3塁から5番
のタイムリーで2点先行すると、神戸は2回に4番のHRで1点返し4回
には3番&4番の連打から1アウト2・3塁とし6番の1ゴロで追い付く。

　以後は両校ともランナーを出しながら投手陣が踏ん張っていたが
7回に神戸が2アウトから3番&4番の短長打で2・3塁とし5番の2ベー
スで2点勝ち越すのだが、8回に長崎は1アウトから7番が歩いて9番
のヒットで1・3塁から1番のタイムリーと打者走者を刺そうとした
送球が逸れて4－4とする。

　長崎は9回裏に3番のヒットから1アウト満塁3－0まで追い詰めら
れながらサヨナラを凌ぐと、10回にヒットで出塁した7番をバント
で送り1番がレフトオーバーの3ベースで遂に勝ち越す。

　神戸もその裏に9番がヒットで出塁しバントと死球で1アウト1・
2塁から3番の1ゴロで2アウト2・3塁から4番の3塁への強烈な打球
を捕れずレフト前ヒットになり逆転サヨナラ勝ち。

　見事な試合だったが長崎商にとって誤算だったのは、2試合で8
イニング1失点だった2番手の田村が7回2アウトから2失点した事
ではないか。

　好リリーフしていた投手が3試合目に打たれるというのは前日の
日大山形・滝口にも言えたが、短いイニングとはいえ全力で投げて
いると思った以上に疲弊するのだろうと実感する。

　第4試合：盛岡大付 4ー7 近江

　1回に近江は盛岡の先発・井口＆大平を攻め連続四球と3番&6番の
タイムリーで2点先行すると、3回にも四球とバントエラーでノーア
ウト2・3塁から4番の遊ゴロで3点目を挙げる。

　盛岡も3回に8番&9番の長短打で1・3塁から1アウト後2番のレフト
オーバーの2ベースで2点を返すが、近江は6回に3回途中から登板し
た渡辺から6番＆8番の長短打で待望の追加点を挙げると7回に2つの
四球とエラーで満塁から6番のタイムリーで6－2。

　そして8回には2安打と1番の犠牲フライで1点追加すると、さらに
2番以下の3連打で7ー2と大きくリード。

　盛岡も8回に4番&5番の連打に犠牲フライで1点返すと9回にも1番
&2番の長短打で1点返すが、後続を断たれ近江が逃げ切った。

　2試合連続完封の渡辺を先発回避したのは終盤の捕まり具合を見
ると十分理解できるわけで、盛岡の敗因は15安打を放ちながら4点
に終わったし与四死球が盛岡が7なのに対し近江が1というのが大き
かった。

　悔やまれるのは3－2と追い上げて2アウト2塁で4番のライトへの
ヒットで2塁ランナーが3塁を回ったところで転倒し1・3塁で5番が
死球で満塁になったものの6番が倒れた3回の攻撃と、4回にも1アウ
トから連打で1・2塁から1番のヒット性の打球が遊正面を突き併殺
に終わった場面で追い付いていたら違った展開になっていただろう。