一番星・桃次郎死す

菅原文太さん死去＝映画「仁義なき戦い」「トラック野郎」シリーズ、８１歳(時事通信) - goo ニュース

　今日の夕方ネットを開くと菅原文太が亡くなったという記事が
載っており驚くと共に、高倉健に続いて昭和を代表する名優が1ヶ
月足らずの間に鬼籍に入った事になる。

　菅原文太を最初に覚えたのは仁義なき戦いで広能昌三という狂気
溢れるキャラを演じていたのでアウトローキャラと思っていたが、
続いてトラック野郎では短気でケンカっぱやいものの情に厚い星
桃次郎を演じていたしボクサーでは清水健太郎のトレーナー・隼
謙次を上手く演じていたのが印象深い。

　とかくドスの効いた話し方で広能や桃次郎にダイナマイトどん
どんでの遠賀川の加助、青春の門の伊吹重蔵などアウトロー系の
イメージが強かったが大河ドラマの獅子の時代では会津藩士・平沼
銑次を演じて主役を務めるなど演技力も素晴らしかった。

　特に後年ジブリの千と千尋の神隠しでは釜場でボイラーを担当
している釜爺の声を担当していたのには驚いた。

　どうしても広能昌三のイメージが強いので広島出身か？と思って
いたら仙台生まれの東京育ちで疎開で宮城県にも住んでいたようだ
が、山梨で農業を営んだり晩年は福岡市に住んでいて大宰府天満宮
で家族葬を営んだとの事。

　高倉健が唐獅子牡丹のような正義のやくざを好演したのに対し、
菅原文太が演じたのはリアルなやくざという違いがあるが昭和を
代表する名優が１ヵ月足らずの間に立て続けに亡くなるとは残念で
ならない。