昭和仮面ライダー随一の大作スタート

　今から50年前の昨日72年12月23日にOAされた仮面ライダー91話
ムカデタイガー編から仮面ライダーは昭和仮面ライダー唯一といっ
ていい4話にわたるシリーズ、にせ仮面ライダー編の幕開けとなる
わけで当時見ていた我々にしたら‘まだ続くのか？’状態で後から考
えると昭和ライダー随一の大作だったのかと実感する。

　まず登場したムカデタイガーは優秀な少年達を誘拐して少年ゲル
ショッカー隊を結成しようとするのに対し、ライダーは苦戦しなが
ら両者共に崖から海に転落して爆発した一方でゲルショッカー本部
には にせ仮面ライダーことショッカーライダーが登場して次回へ続
くという結末。

　それぐらいムカデタイガーは強くライダーキックをムカデパンチ
で返しライダーに勝利するは、少年ゲルショッカー隊の少年達を盾
にして優位に戦いを進めるはでライダー大苦戦のEPでもある。

　最後にシルエット的にチラ見せするというのは後にキカイダーの
ハカイダー登場シーンに使われた手法で、なかなか効果的だし次回
からの にせ仮面ライダー編へのプロローグだったとは後から知る事
になる。

　思えば前年4月に始まった仮面ライダーも2年目に入っており、前
年の年内最後のEPはゾル大佐がオオカミ男の正体を現しライダーに
倒され元日に死神博士初登場だけでなく復帰した本郷猛の旧1号ライ
ダーとのダブルライダー編が2話にわたってOAされた。

　その翌年だけに年末年始に何らかのイベント編がOAされるわけで、
それが にせ仮面ライダー編3部作だったわけでムカデタイガー編から
始まっていたのだから1話完結が基本の昭和シリーズでは異色のEP
だったと思う。