日韓W杯開幕から20年

　今から20年前の今日02年5月31日にFIFA日韓W杯が韓国ソウル
で開幕し、前回優勝&ヨーロッパ王者のフランスがセネガルから
0－1で敗れるという波乱の開幕となった。

　フランスの相手セネガルは大半のメンバーがフランスリーグで
プレーしているし、フランス人監督ブルーノ・メツが率いるチー
ムでカウンター狙いの戦術を取る。エースのジネディーム・ジダ
ンをケガで欠くフランスは攻め込むものの得点の匂いがしない状
態で試合は進む。

　そして迎えた30分に左サイドを突破したディウフが上げたクロ
スボールをゴール前に詰めたディオップが押し込んで先制すると、
以後はフランスの反撃を耐えきって1－0でセネガルが勝ち大波乱
の開幕となった。

　4年前に自国開催のW杯で優勝しただけでなく2年前のヨーロッ
パ選手権でも優勝し、前年日韓で開催された前哨戦とも言われた
コンフェデレーションズ杯でも優勝したフランスは優勝候補筆頭
と言われていた。

　だから大会前の予想ではフランスをどこが止めるかが焦点だと
言うライター達もいるわけで、そんな中で大会前の親善試合でエ
ースのジダンがケガを悪化させ開幕戦に間に合わなかったものの
ちょうどいいハンデだ’という声が多かった。

　ところが攻撃はチグハグでトップのトレゼゲと右のウィルトー
ル&左のアンリにトップ下のジョルカエフらビッグネームを揃えた
攻撃が単調で、セネガルDF陣の網に引っかかる形が目立ちゴール
の雰囲気は見らないものの‘そのうちどこかで点が入るだろう’と思
われていた。

　それが30分にセネガルは1トップのディウフが右SBテュラムの裏
を突くカウンターでライン際を上がって行き、上げたクロスのこぼ
れ球をディオップが押し込んで先制する。

　こうなるとフランスは焦り始め攻撃も単調になり、身体能力の高
いセネガルのDF陣は上手く対処し時間だけが経過する形で1－0で見
事にフランスを破るジャイアントキリングを演じたわけだ。

　このフランスの負け,という波乱がグループステージ全体の波乱を
呼ぶ形になるとは、この日を終えて想像が付かなかった。