ウルトラマンエース13話の冒頭で早朝新聞配達中の少年を半透明状態の
超獣バラバが襲い、避難した電話ボックスごと破壊して少年を殺害してしまう。
問題は一緒にいて難を逃れた弟が‘超獣から襲われた’と証言しても警察は
信用せずに‘TACの管轄ではない’というスタンスを取る。
これは2話のカメレキング編や5話のアリブンタ編に12話のサボテンダー編
でも見られる傾向で、警察とTACの縄張り争いという感じがする。
実は第2期ウルトラの帰ってきたウルトラマンやウルトラマンエースでは防衛
チームと、それ以外の組織の対立というか縄張り争いが目に付く。
帰ってきたウルトラマンで印象的だったがシーモンス&シーゴラス編。
セメント工場を襲うシーモンスに対し即時攻撃を求める工場長の要望をシー
モンスとシーゴラスについての歌の意味を解析していたMATが攻撃延期の判断
をすると‘もうMATには頼まん’と怒った工場長が自衛隊に連絡して戦車でシー
モンスを攻撃するシーンがあった。
これを最初に見た時は必ず防衛チームと自衛隊などが協力していた第1期を
見慣れていただけに大いに違和感があった。
エースの場合は地球防衛軍が既に全滅しているため そういうシーンはないと
思っていたら今度は警察との縄張り争いが出てきたのだ。
‘隊長が出動と言ったらみんな右へ習えで出動するのか’と金城哲夫に言った
のはセブンの途中からウルトラに参加した橋本洋二プロデューサーだが、こういう
対立は彼のリアリズム路線が大いに出ていると思われる。
ただし今回のようにバラバが公衆電話ボックスごと破壊したのだから、いくら姿を
まともに見なかったとはいえ普通の人間の仕業や自然現象には とても思えないの
だが・・・