価値観を共有できる客層が増えた

 おかげさまで今年は私が理容師になってから40年目となったが、
さすがに40年前に来ていたお客さんのタイプで今では見なくなった
ケースが多々ある。

 我々理容師が最初に覚える仕事がシャンプーで対お客さんデビュ
ーは基本的に‘2、3日頭洗ってないけんしっかり洗っちゃってん’と
言われるタイプの人々だがこういった2・3日頭洗ってないという
お客さんは最近見ないしポマードやチックで髪をカチカチにして
シャンプー剤が泡立たないケースは見なくなった。

 またヒゲ剃りで剃り終わった後に顔を撫でて完全にツルツルに
しないと‘まだ残っとるぞ’というタイプのお客さんも、電気ガミソ
リが普及しツルツル剃りに拘るお客さんも今ではほとんど見なく
なった。

 パーマはチリチリ系が多く最近のような軽くクセ程度にかける
と‘全然かかってないやないか’と怒る人々が多数を占めており、
その理由として短く強くかければ長持ちすると考えていたようだ。

 それと同じ流れなのがパーマの施術時間で下手すると3時間近く
かかっていたのが、今では1時間半前後で終わるのがスタンダード
で2時間かかると時間のかけ過ぎという事になる。

 パーマやアイロンパーマをかけた後に髪が痛むのを最近のお客
さんは嫌がるのに対し、痛むぐらいじゃないとかかってないと考
えているお客さんが多かった。

 それを考えると最近はドラッグストアでのホームカラーの普及
などからダメージヘアの大変さを身をもって感じるケースが増え
たようで、お客さんも髪を痛める事を嫌がる人達が多数派になっ
ているのはありがたい。

 やはり我々とすればヒゲ剃りなら‘皮膚を傷めず痛くないように’
パーマなどの特殊技術なら‘髪を痛めない方が希望するスタイルに
なりやすい’と考えながら仕事をするのだが、髪が少々痛んでも望
みのスタイルにと考えるお客さんを説得するのも大変だった事を
考えると価値観を共有できるという意味でもいい時代になったと
思う。

 

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