祝！白鵬横綱昇進確定

　大相撲夏場所14日目で大関・白鵬が一昨日横綱に勝った
千代大海を寄り切って14連勝で先場所に続く二場所連続優
勝を決め横綱昇進をほぼ確実にした。
　思えば昨年の名古屋場所で星1つの差で準優勝したものの
早々と横綱の独走を許したので千秋楽で横綱に勝ちながら
昇進を逃すという苦い経験があった。
　しかも秋場所は気持ちが切れたのかパッとせず、九州では
休場するという不運。
　先場所は連敗スタートの横綱に14日目で完敗して並ばれた
ので優勝決定戦では立会いに変る注文相撲でヒンシュクを
買った。
　一応綱取り場所ではあったが昇進条件として最低13勝が
ノルマといわれていた。
　今回もプレッシャーから潰れるのでは？という予想を覆し
快調に白星を積み重ねるが、他の横綱や大関も好調で競って
いったのが結果的によかったのだろうか？
　そして最大のライバルだった朝青龍が10日目に安美錦から
寄り倒される不覚を取った後、12日目に最近ほとんど負けて
なかった千代大海に押し出され気持ちが切れてしまったよう
だ。
　こうして2場所連続優勝で今回はここまで14勝だから昇進
は確実だろう。
　やはり横綱になる時はこういう具合に全てがいい方向に
行くものだ。
　考えてみると白鵬は、かつての大鵬を髣髴させる足腰の柔
かさで負けない相撲を取れていたので早くから将来の大関・
横綱候補と言われていた。
　ところがライバルだった琴欧州に大関昇進は先を越されて
いたのだが、琴欧州は05年の九州場所後に大関に昇進した直
後に膝を痛めて勝ち越すのがやっとという状態になっている。
　遅れをとった白鵬がしっかりと2度目のチャンスをモノにし
て横綱昇進した事は人生の縮図のようだ。
　これで東西の２横綱が揃った。
　スピードを生かした速攻相撲が武器の朝青龍と柔軟な足腰を
中心にした白鵬はキャラが対照的だけに面白いマッチアップに
なるだろう。
　来場所以降が大いに楽しみではあるが、日本人横綱候補1番
手に目されていた稀勢の里が今場所またしても負け越したのは
大いに痛い。
　琴奨菊あたりに横綱は荷が重いので、日本人横綱の誕生まで
当分は時間がかかりそうだ。