よくぞ花・太陽・雨を使った!

 帰ってきたウルトラマン34話のレオゴン編は11月の傑作選の
1つで、動物と植物を合成した生命を作る事に執念を燃やした科
学者・水野一郎の物語。

 水野は郷秀樹の幼馴染という事でレオゴンを倒すように説得
されβレオン電磁波を照射しようとするものの自分の子供とも思
えるレオゴンを殺す事ができず、湖に入ってレオゴンに向かって
行き蔦に絡め捕られて捕食されるわけだが水野を追いかける郷の
脳裏に子供時代の姿がフラッシュバックし流れるのがPYGの花・
太陽・雨。

 これ通常の劇伴などの挿入歌ではなく、れっきとしたザ・タイ
ガースやザ・テンプターズにザ・スパイダースというメンバーで
結成されたグループのデビューシングル。

 なにせメンバーを見ると沢田研二・岸部一徳・萩原健一・井上
尭之・大野克夫らそうそうたるメンバーで、よくぞこんなメンバ
ーの歌を子供向けといわれる帰ってきたウルトラマンの挿入歌と
して使用したものだと今 聴いても思う。

 聞くところによると萩原健一と親交がある市川森一が山際詠三
監督に許可を頼まれて使用したという事だが、後に市川森一は萩
原健一主演の傷だらけの天使のメインライターになっているのも
そういった流れなのだろう。

 リアルタイムで聴いた時は小2だったので当然ながら何も分から
なかったのだが沢田研二と萩原健一のツインボーカルだった事を聞
くと、子供向け番組に何とも贅沢な歌ではあるものの制作サイドが
子供向け番組といえども手を抜かず真剣に作っていた事が分かる。

 PYGはグループサウンズブームが去った後にオールスターのよう
なメンバー構成で組まれたわけだが、メンバーのソロ活動や俳優活
動などが重なって自然消滅したとの事を聞くと一瞬の輝き的なもの
を感じるしレオゴンを創り出した水野とシンクロするのだ。

 円谷作品で有名歌手の歌が挿入歌として使用されたといえば平成
に入って制作されたウルトラマンティガのTAKE ME HIGHERが有名
だが、こういった作品と見事にシンクロする挿入歌の元祖はレオゴ
ン編の花・太陽・雨ではないだろうか。

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