理容学校のスクーリング開始から40年

　今から40年前の今日81年7月17日は、高校在学中に行き始めた
理容学校のスクーリングが始まった日である。

　当時の理容学校は中卒資格で入学できたわけで高2の1学期に業
界に入る事を決めると修行予定の師匠から理容学校の通信制への
入学を勧められ、9月が通信制の入学&卒業式予定という事で前年
9月に入学式を終え毎月のように教材が送られて来てレポートを出
していたのだが夏休みに2週間ほどのスクーリングには行く必要が
あった。

　理容学校のある福岡市内へ毎日通うのも大変なので泊まり込む
事にしたわけだが会った問題は夏の甲子園予選で勝ち進むとどち
らかを選ばなければいけなかったものの、幸か不幸か7月11日の
初日に八幡大付（現・九国大付）に0－7で敗れて向後の憂いはな
くなっていた。

　そこで前日の7月16日に理容学校に行き、泊まり込む部屋にタ
オルケットなどの荷物を入れていると夜になって島原や大阪の方
から来た先輩方と顔合わせをして約2週間の共同生活が始まった。

　そして翌日から早くも対面授業が始まるのだが驚いた事にスク
ーリングの心得に載っていた決り事が、ほぼ守られてない事で高
校生だった私にとって驚きの連続だった。

　まず通学に自転車まではOKだったのに、しっかりバイクで松田
聖子の歌をガンガン流しながら来る者。

　履き物としては靴限定だったにも拘わらず、サンダルの音をカラ
ンカランいわせてウロウロする者。

　校内禁煙にも拘わらず教室の後ろの方ではタバコの煙がもうもう
としているなど、校則はあってなきが如しだったのだ。

　初日の授業を終えて部屋に戻り先輩方から感想を聞かれたので、
校則が全くと言っていいぐらい守られてない事に驚いたという話を
すると‘大人の学校というのは こういうもので、どんな事をしても
自己責任という形で戻って来るのだからサボった者は自分に返って
来るだけ’という話をしてくれた。

　そういう意味では高校まででは考えられない大人の世界を3年の
時に体験できるという、貴重な経験ができた約2週間であった。