恐怖の台風接近ドライブから20年

 今から20年前の昨日91年7月29日は台風が接近する中で高校時代の友人
2人を乗せて福岡市内まで車を運転して行った日である。

 そもそも この日は平和台でオールスター明けのライオンズ3連戦が予定
されていて高校時代の友人2人と一緒に観戦する予定だったのだが、台風接近
のため初戦が行われただけで前日の日曜日も中止になっていて この日も試合
は絶望視されていた。

 それでも行ったのは友人のNクンが‘中止やったら映画でも見ればいい’という
鶴の一声で私の運転で行く事になった。
 というのも当初はナイター観戦で2人ともビールをガバガバ飲むため一番飲ま
ない私が いわゆるハンドルキーパーとして選ばれていたのだ。

 一応ナイターの時間に合わせて家を出たのだが当然時間が経つにつれて風雨
が激しくなり‘こりゃ中止だな’‘平和台まで行かんで中州(映画館がある)に直接
行こう’と口々に言い合いながら車を走らせていたのだが、時折突風が吹いてハン
ドルを取られそうになったり下手したら車が浮き上がるようなムードなのだ。

 にも拘らずNクンやTクンは‘オレら3人は70㌔あるけん210㌔以上あったら少し
ぐらいの突風でも大丈夫たい’などと口々に言い合う豪胆さだ。
 
 福岡市内に入ると雨は横殴りで傘が役に立たないようになったので何と映画が
上映されるスカラ座の前に車を置いて、中に入って行った。

 見た映画はカート・ラッセル主演のバックドラフトで、火事のシーンの迫力には
3人とも圧倒されていたのだが終了後‘晩メシ食って帰ろう’という事で同じ建物の
中にあった居酒屋で夕食を取る事に。

 車の持ち主である私にとって裏道とはいえ中洲の通りに路駐しているのだから
駐車違反を取られないか気が気ではなかったのに対し、友人2人は‘オマエ台風が
接近して こんなに激しか雨の中で取り締まりが来ると思っとうとや?’‘そう
そう、チェックのチョークで印を付けても この雨で すぐ消えるったい’と人事の
ように言いながら生ビールをグビグビ煽りつつ食事をしていた。

 それに対して私は一口飲んだだけで黙々と食事のみをするハメになったワケで
ある。

 帰りでも車中で‘オマエにスピードを出せと言うのは自殺行為やけん、そげな
事は絶対言わん’などと友人達はホロ酔い加減全開で私の運転にケチを付け
ながら乗っていたのだった。

 あれから20年経ちバックドラフトを見た映画館のスカラ座は取り壊されていて時の
流れを嫌でも感じてしまう。

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