今から40年前の75年5月5日のこどもの日に私は新幹線・ひかり号に
初乗車した日である。
この年の3月13日に東京-博多間を結ぶ東海道山陽新幹線が開通し
新幹線が身近に感じられていた時期に、山陽新幹線開通を記念した福岡
博が福岡市の大濠公園周辺で開催されていたので家族で出かけた。
その時に母が‘どうせ福岡に行くのなら帰りに新幹線に乗って小倉
経由で帰ろうか'という一言で新幹線デビューとなったのだ。
それまで新幹線といえば東京-大阪間しか通っておらず我が家では
祖父母が東京に在住の叔父さん宅に行く時に乗っていたぐらいで祖父
からは‘新幹線は速いぞ’と自慢げに聞かされていたので高嶺の花状態
だった。
だから新幹線に乗れるというのは嬉しい事で本来ならメインの福岡
博での時間も帰りの事ばかりが頭にあり、正直言ってどんな内容だった
のかも覚えてない。
ただし新幹線での小倉までの乗車時間は当然ながら あっという間で、
車両内がきれいだった事ぐらいしか記憶にない。
ちなみに小倉では我々と一緒に多くの子供連れが降車して日豊線や
日田彦山線に乗り換えているのを見ると我が家と同じような考えの一
家が多いのだなと思ったし、日田彦山線の車両内とひかりの車両内の
違いには愕然としたものだった。