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改めて井上尚弥の凄さを実感したWBSSの決勝

 早いもので井上尚弥がWBSSのバンタム級決勝でノニト・ドネ
アに激戦の末、判定勝ちして優勝してから明日で1週間が経つ。

 いろいろとあったWBSSだが通常の強敵相手の防衛戦より注目
度は高かったし、終わってからもドキュメントや雑誌などの扱い
も多いのが目に付く。

 驚いたのは週刊プレイボーイの井上尚弥特集では1ヶ月ほど前に
インタビューしているのだが、2ヶ月前に右手首を痛めただけでな
く左スネまで疲労骨折をしていたとの事。

 これにもってきて2Rにドネアの左フックで右目を切っただけで
なく眼窩骨折までしていたのだからキャリアの中で最大の試練だっ
たというのが分かるし、それらのハンデを跳ね返して11Rには左
ボディブローでダウンまで奪い3-0の判定勝ちなのだから凄い。

 とはいえキャリア初の苦戦だっただけにモンスターの異名に恐れ
おののいていたライバル達が途端に元気になり、セミファイナルで
弟の井上拓真に完勝したWBC王者のノルディーヌ・ウバーリやド
ネア戦をケガで棄権したWBO王者ゾラニ・テテらが井上との対戦
を熱望するようなコメントをし始めたのが目立つ。

 恐らく井上攻略の処方箋が見つかったという事になるのだろうが
結果的に井上のゲームプランを崩したのは、ドネアのキャリアから
来る絶妙のタイミングでの左フックだった。

 テテやウーバリらにこういったパンチが打てるかははなはだ疑問
だし、そもそも‘〇〇のパターンで苦戦したのだから、〇〇をみんな
マネすれば攻略は可能’というぐらい無責任なものはない。

 例えばイベンダー・ホリフィールドが96年にマイク・タイソンを
11Rでストップできたのはホリフィールドが、バッティング覚悟で
タイソンよりも低い姿勢で懐に入って超接近戦を挑みタイソンの右
に対してカウンターを打っていたというギャンブルに近い作戦を遂
行した事。

 つまり心臓疾患が噂されたホリフィールドがタイソンよりも低い
姿勢で超接近戦を挑めば先にガス欠になったりバッティングで自分
の方が目などを切るリスクが高かったし、右に対するカウンターな
どはホリフィールドの勇気なくしてはできないもので他のボクサー
達がマネできるものではない。

 つまりドネアのキャリアがもたらす絶妙のタイミングの左フック
で右目を負傷させるテクニックがなく、井上がベストコンディショ
ンでリングに上がっていれば他のボクサーでは勝つのは難しいとい
う事になる。

 それを考えると改めて井上尚弥のポテンシャルの高さを実感する
し、まだまだ底を見せてないと思うのだ。

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