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古事記 あらすじ1

2019-11-18 07:29:49 | 古事記
古事記 あらすじ1

第1章 国生み(くにうみ)

㈠神代(かみよ)七代

 世界が出来る前は、雲のようなものがふわりふわりしているだけでした。そのうち天と地に分かれて、やがて空の一番澄み渡った高間原という所に、三つの光が現れました。
 
 それは三人の神様でした。この三柱の神々は一生懸命働いて、世界は前よりもずっと明るくなりました。すると葦のようなものが芽を出して、まっすぐに高天原に向かって伸びてきました。そしてその芽が消えると、美しい男の神様が立っておいででした。
 
 三柱の神がみは若い神に仕事を任せて、自分たちは高天原から若い神の仕事を助けることにしました。若い神は早速仕事を始め、世界は明るくなり、地、草、動物の神などが次々と生まれ、皆で力を合わせて働かれました。  

 おかげで天と地はすっかり別れて、空は青く澄み渡り、涼しい風も吹いてきました。
 
 その頃新たに男神様と女神様がお生まれになりました。高天原の神々は二人の神様に天沼矛(あめのぬぼこ)をお授けになり、次の仕事を任せました。

㈡おのころ島

 神々の仰せを承った伊邪那岐(いざなぎ)、伊邪那美(いざなみ)のふた柱の神々は、天と地をつないでいる天浮橋(あまのうきはし)の上に立って、下界をごらんになりました。雲や霞の立ち込めた下界はほんとうに穏やかで、美しい立派な国ができそうです。

 男神様は持っていた天沼矛を雲の中にさしてごらんになりました。ところがコーロコーロと水をかき回すような音がするだけでした。神々はがっかりされて矛を引き上げました。

 矛の先からは水のしずくがポタリポタリと落ちるばかりでした。雲の下は水ばかりのようです。困った神々が下界をごらんになっていると、矛の先のしずくが落ちている雲の所に、黒いものがポツリと頭を出しています。
 
 水のしずくが落ちる度に、それは大きくなっていきました。神々が不思議に思って見ていると、そよ風が雲を吹きはらいました。大海原の中には、小さな島が浮かんでいました。神々はこの島におのころ島と名付けました。


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