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古事記あらすじ19

2019-12-07 06:42:11 | 古事記
内田英雄文古事 あらすじ19

第七章 天孫降臨(てんそんこうりん)

㈠邇邇藝命(ににぎのみこと)

 大国主命が出雲の国をはじめ多くの国をお譲りになりました。しかしあれからもう十一年が経ってしまい、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)は二人のお子様が生まれておいでになりました。
 
 そこで新しい国には新しい若い神をとのお考えから、まだほんの少年である二番目のお子さまの、邇邇藝命がおくだしになることになりました。すぐに命は天下りの支度をなるために、天の岩戸におこもりになりました。
 
 岩戸のとびらは閉まられたままです。天宇受売命(あめのうずめのみこと)とびらの前でお守りしています。そこに天児屋命(あまのこやねのみこと)がやってきて小さな声で「まだお出ましにならないか」と聞きました。

 邇邇藝命は岩戸の中で、心を鍛えておいでなのです。今は何よりも静かにすることです。近いうちにそのすがすがしい姿をお見せになることでしょう。高天原の神々はその時を待っていました。
 
 やがて天の岩戸のとびらが開いて、邇邇藝命が姿を現しました。今では大御神さまの御心を受け継ぎ、若さと力が満ちておいでです。

㈡お供の神々

 高天原の全ての神々が、お供して下界に行きたいと申します。そこで次のことを考えてお供を選ぶことになさいました。
 
 第一には、邇邇藝命は大御神さまの御名代として、日本の国の主としておくだりする。
 第二は、何処に下って行くかははっきりしない。本当に大御神さまの御名代になるには、多くのことに打ち勝たなければならない。
 第三に日本の国を平和にするには、何百年何千年かかるか分からい。その間に命様をお助け申し上げる覚悟が無ければならない。
 
 だからこそお供をしたいと神々は仰せになりますが、そんなにたくさんはいりません。お供は大御神さまに決めていただきました。
 
 お供の神々がきまりました。あの天の岩戸の前でのりとを唱えた天児屋命(あまのこやねのみこと)。さかきを捧げた布刀玉命(ふとたまのみこと)。舞をまった天宇受売命(あまうずめのみこと)。鏡を作った伊斯許理度売(いしこりどめのみこと)。勾玉を作った玉祖命(たまのおやのみこと)。

 みなお祭りに関係ある五柱(いつはしら)の神々で、五伴緒(いつもとお)といって、この神々は多くの部下を率いてお供なることになりました。
 
 また知恵の神である思金神(おもいかねがみ)。力の神である、手力男神(てぢからおのかみ)。み門の神である石門別神(いわとわけのかみ)をお加えになり、さらに一行をお守りするために、天忍日命(あまおしひのみこと)と天津久米命(あまつくめのみこと)をおつけになりました。


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