月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

さわやかな…のはなし

2012年10月25日 18時52分55秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
ウォーキングの途中で、お友だちのNさんにいただきました

タイトルは

「さわやかな奥さん」

丸顔でお目めぱちぱちに描いてくださいました

なんだか、恥ずかしい感じもしますが…

ありがたくいただきました


Nさんとは、車椅子を押して差し上げたことがきっかけで、お話をさせていただくようになりました

物知りでスポーツマンのNさんは一生懸命リハビリをされて、今では歩いてグラウンドまで上がられるほどです

Nさんの方こそ、いつもさわやかに《生き方》を教えてくださいます


さわやかな朝の空気の中で…

一年一度

2012年10月24日 21時03分17秒 | 仏々相念(住職日記)

ワシ、死ねんようになった・・・

 

お取り越しになるといろんなご門徒にお会いすることができます。

「御無沙汰していま~す!」って思わず出るほどお会いすることのない方・・・

「こちらこそ、すいません、ご無沙汰ばかりで・・・」って気の毒そうにお返事下さいます。

でも、こうやって一年に一度会えますもんね、有難いことです。

 

手には寺報「月のひびき」秋・冬号を携えてお参りしています。

年に三度の発行でありますが、手から手にお渡しできるのはこのご縁だけです。

後は、総代さんや世話役さん、郵便屋さんにお願いしていることです。

でも、これを手にして下さっていれば少しは近くなれているのかな~って思ったりもします。

気持ちほどの写真も掲載しているので、香りや空気みたいなものを感じてくださるかも・・・

 

「オバちゃん、ごめんね!あっちこっちで話していると遅くなってしまいました。」

待ってくれていたのでしょうね、お友達に電話している最中でした、「ご院さん、まだ来んのやけどどうしたんやろ・・・」って。

安心して満面の笑み。

「オバちゃん、月のひびきです。よかったら読んでくださ~い!。裏にも報恩講さんのご案内もしてありますのでお参り下さい!」

すぐに手に取りジッと一面を見ながら、「あ~、月のひびき・・・」

そう呟いたかと思うとおっしゃるのです、「ご住職さん、この日を待ちわびていました。お取り越しにはご縁につけるしご住職さんの顔が見れる!」

そう仰っていただきながらじ~っとこの顔を見て下さる。

いささか恥ずかしくなるほどに・・・

「こんな顔でよかったら、いつでも来ますからおっしゃってください!」

二コッと微笑んでくださいます。

呼吸器系を患っておられます。

二階にある仏間にお参りするのも一苦労。

でも、一緒にお礼について下さる姿は有難いです。

 

あるところでは・・・

「ご住職、孫ができてな~。もう可愛ゆうてたまらんかいな~!」

「え~、それはよかったですね!いつごろですか?」

「つい先日よ!息子も嫁も可愛いが、孫は別格やな~!」

そう仰るご主人の横で奥さんも身体を震わせながら喜んでおられました。

「ワシな~、死ねんようになったで!この子が学校に上がるまではって思うもんな~・・・そしたら結婚まで・・・」

こんなに思ってくださって幸せですね。

「でもご住職、タバコ止めないんですよ!孫が出来たら止めるって言ってたのに・・・」って奥さん。

「なかなか止めれませんよね~!死ねんと言いつつ・・・」

さあ、どちら取りますか・・・

タバコ止めても死ぬけど止めることで少しでも死ぬリスクが減って一日でも愛しい孫と一緒におれると思えば・・・

さあ、どうする・・・

 

また、あるところでは・・・

「ご院さん、息子の夢を見たんです。家に帰ってくる夢でした。

玄関にいる見慣れた格好の息子の手を握ると温かくて・・・

いつもグチグチ言いながらいる私を勇気づけようと思ったんでしょうか・・・

嬉しくて・・・もうグチグチいうの止めようと思います。」

年老いた母の眼から大きな涙が幾筋も流れ落ちます。

指で拭い、指で拭い・・・

生かさせてもらおうと微笑まれる。

なんと尊い姿なのだろう・・・

 

御開山親鸞聖人のご縁をいただきつつ尊いひと時をいただきました。

生の苦しみ・・・

老いの苦しみ・・・

病の苦しみ・・・

死の苦しみ・・・

 

今生にいのちいただいて「オギャ~」って宣言させていただいてからは逃れがたきしんどさを抱えつつ生き抜きます。

一人になればその寂しさに押しつぶされそうになる。

病になればその苦しさに押しつぶされそうになる。

苦しくてしんどくて・・・

その思いを抱え座るお内仏。

 

「大丈夫、ここいおるよ!一緒におるよ!」と親さま(阿弥陀さま)が御立ち向かい。

有難くて涙がこぼれます。

 

御開山・・・

あなたがご苦労してくださったお陰で今ここで安心して泣けます。

安心して苦しき人生を生かさせていただきます。

 

まだまだ始まったばかりのお取り越し、大切にご縁に会わせて頂こう!


今季一番

2012年10月23日 20時54分54秒 | 仏々相念(住職日記)

寒くなる、とか・・・

 

京都時代、天気予報を見るのが大好きでした。

天気予報士の福井さんって仰るお爺ちゃんが夕方されていました。

穏やかで、優しそうで・・・

季節にまつわるお話とか俳句、お花の話・・・

とても楽しいものでした。

福井さんの喋り、独特なもので印象に残っています。

「寒冷じぇんしぇん・・・」

大好きでした!

 

寒冷前線が猛威を振るい被害が出ています。

愛媛も冷たい雨となったことです。

明日は西高東低の気圧配置で、今季一番の寒さだとか・・・

テンション下がります。

 

夏に向かうときは結構テンション上がるのですが、寒いの苦手です。

腰もしんどくなるし・・・

 

午後から雨も止み晴れ間が出ます。

動きにくい身体を案じつつ空と睨めっこ・・・

晴れ間が出たり厚い雲が流れてきたり・・・

もう上がるのかな~、それとも、雨が降るのかな~。

天気予報を見ると降水確率0%。

「よっしゃ~、身体動かそう!」って作業着着込んで外へ。

 

「ひようなったな~(寒くなった)!」って挨拶聞きながら洗車開始。

これからは洗車してもきれいなのは一日だけになります。

直ぐに霜などで汚れてしまいます。

洗車も辛くなるな~・・・

そんなことを思いつつ洗車していました。

 

背中に子どもの声が聞こえます。

いつもはあまり気にも留めないのですが、ふっと道路の方に目をやると問答さんが友だちと帰っている後姿。

以前は、コイツを見かけると寄ってくれていましたが素通りです。

「お~、問答さん、素通りかよ!」・・・

 

恥ずかしくなるのでしょうか・・・

それとも外面が見抜かれたのでしょうか・・・

こうなるだろうな~っとは思っていましたが寂しいものです。

でも、ひと時でもこんなコイツに寄って下さってたことを喜ばせて頂くことです。

誰もが通る道なのでしょう。

 

寒くなります!

寂しさも増す季節です!

でも、願生って、

大切に生かさせていただきましょう!

 

寒くとも 袂に入れよ西の風  弥陀の国から吹くと思えば


話之尾鰭

2012年10月22日 20時50分20秒 | 仏々相念(住職日記)

恐ろしいことです・・・

 

人の噂話とは耳を欹てても聞こうとします。

興味があるなしではなく聞こうとします。

それをそこだけのことにすればいいのですが、やっぱり人に言いたくなります。

暇つぶしのように軽い気持ちで・・・

コイツもそうでして・・・

 

でもなんでしょう・・・

最近、そんな話を聞いても返って重たくなるのです、気持ちが・・・

自分のことを言われているような感じがして・・・

そんなことを言われる家族の気持ち・・・

辛いですよね~・・・

話、半分で聞いています。

 

火のないところに煙は立たず・・・

噂話も作ってまでは話さないでしょうけど、種はあるんでしょうね。

そんな種を作る方が問題なんでしょうが・・・

でも、いつの間にか大きくなっていたりして・・・

 

コイツも言われているんだろうな~、知らんところで・・・

本当のことを言われるのであればそれはそれで我慢できるのでしょうが、尾鰭がついていると辛いものがあります。

いくら考えても仕方がないことなんですが・・・

 

ひたむきに歩んでさえいれば尾鰭も取れます。

自分で弁解しなくても周りが取ってくれます。

「そうじゃない!」て・・・

そういう人がいてくれます。

 

大切に生きよう!


袈裟之皺

2012年10月21日 20時09分34秒 | 仏々相念(住職日記)

ありがとう、いっぱいに・・・

 

昨日のブログを読んでいると半分眠っていたのでしょうね。

訳の分からんマークまで打っていて・・・

でも、何となく文中と合っているような、ないような。

思わず笑ってしまいました。

面白いものです。

 

今日、遅ればせながら衣替えを・・・

流石に布袍だけは替えていたのですが、御衣・御袈裟までは替えていなくて・・・

汗もかかないし、丁度いいといえば丁度いいのですが・・・

でも、やっぱりと思い付いたことです。

 

今季お世話になった御衣・御袈裟を何気に見ていると、また沢山の皺や汚れが・・・

その個所を擦っているとジワ~っと込み上げてくるものがあります。

お陰でお浄土のお荘厳にならせていただきましたって感謝せずにはおれません。

本当に有難いな~・・・

 

こんなコイツがお浄土のお荘厳にさせていただくのですから・・・

身体や肩に力を入れるコイツ。

少しでもいい風に見えるように・・・

だから、いっぱい汗を掻くのでしょうね・・・

表も裏も手垢でいっぱい黒く汚れています。

お浄土のお飾りをコイツが汚します。

 

申し訳ない・・・

そんな思いで擦るとジワ~って込み上げます。

ひと夏のしんどさと共に・・・

 

また、来季会えるかな・・・