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4.物質という存在2-2

2010-11-10 00:08:36 | birch99的「黎明」考察
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・エネルギーの表現されている状態の本来の姿は共時的なものなのですが、物質の世界で
は、肉体の脳が外界を認識する機能によって意識が制約されている結果、私達の意識が「現
在の瞬間」という断面を造り出しているために、「過去から未来に向かって流れる時間」と
いう感覚が生じて、「運動する粒子」という概念が生まれるのです。

・このように粒子という概念は、自然界に表現されている物質レヴェルの波動を、ある時間
軸に添った瞬間の断面で参照していった時に観測される状態を、心の中に理解できるような
形で投影した映像のひとつなのですが、人間がより高いエネルギーの領域に意識を向けるに
つれて、その領域を表現するために、更に「細かく精妙な粒子」という解釈が造られ続けて
きたという事情があります。

・近代の物理学では、物質の最小単位を表現するモデルは、粒子という形を採ってきました
が、1980年代になって、物質的な表現を持つエネルギー状態を、粒子の代わりに一定の長さ
の運動する紐によって表わす、超紐理論というモデルが注目されるようになりました。超紐
理論は幾つかの点で、物質を粒子として扱っている理論よりも自然現象を説明するのに有利
な上に、人間の意識に関係のある領域に橋渡しする要素を含んでいます。

・この超紐理論の持つユニークな点の中でも特に際立っているのは、紐の運動する空間が二
十六次元も必要だということです。

・私達の知覚している「三次元の空間と時間」という感覚や、それについての概念もまた、
自然界そのものの状態ではなく、自然界と、私達人間の五官との関わりによって、心の中に
生じている像(もっと正確に言えば波動)に過ぎません。

・実際、私達の五官では感知できないエネルギーの表現領域は無限に続いているのですが、
更に高いエネルギーの表現領域(「ヴァイブレーションが高い」という表現をします)にな
ると、原理的に時間と空間が存在できないと言う、私達の多くにとっての日常の感覚では、
想像することが困難な事態が生じてきます。

・私達が日常経験している時間の感覚は、五官や神経、そして情報処理を行うための脳が物
質によって構成されているために、物質にはたらく自然法則によって規定される、これらの
器官が機能するための過程そのものが、ひとつの時間の参照方向、つまり物差しになってい
ます。地球上では全ての人が、肉体という共通の物質からできた媒体を持っていますから、
肉体が機能する過程で、これを通して知覚される時間の感覚は必然的に似通ったものになり
ます。

・このようにして、現在という瞬間の断面によって参照される、「過去から未来に向かって
流れる時間」というような、地球人にとって共通の感覚が造られ、しかも大勢の人達が遥か
古代から、この共通の感覚を意識し続けて(チャネルして)きたために、強力な想念のエネ
ルギーが地球の精神階層に固定観念を造り出しています。こうした事情があるために、私達
の多くにとっては、時間が実際にあるものであるかのように現実感を生み出しているわけで
す。

・本書ではこの自然界の表現領域に関して、物質的な検出手段には掛からない程度のスケー
ルでは、高次元の表現様式を持つ可能性があり、更にプランク長(通常の時空概念が成立す
る大きさの限界)以下のスケールでは、時間と空間の表現されていない高エネルギーの表現
領域が無限に続いているような、宇宙のモデルを設定して話を進めることにします。

・光は波としての側面と、粒子としての側面を併せて持っていると書きましたが、物質を構
成するあらゆる粒子もまた、粒子としての表現の他に、波としての表現という、二つの側面
を持っています。この波動は、物質波とか、ドブロイ波という名前で呼ばれています。

・私達の多くは物質と言うと、何か恒久的な存在とか、確かな実体があるものというイメー
ジを思い浮かべがちですが、これらのイメージは心の中で造り上げた固定観念に過ぎないこ
とを、よくよく理解して頂くことが重要です。

・一口に物質といっても、肉眼で普通に物や風景を見ているときと、それを構成している原
子のレヴェルで考えるときには、状況は全く違っています。このことを「参照波動が異な
る」といいますが、前者が可視光線の領域に表現されている世界を、肉体の五官を通して知
覚しているのに対して、後者は電子線とか、γ線といった、もっと高い波動領域でなければ
観測できない表現を、観測器材によって五官で知覚できる情報に変換し、こうして得られた
様々な実験データを基にして考えられるモデルを、ひとつに概念として心の中に映像化して
いるわけです。

・科学で扱う概念は、あくまでも自然界を人間の心に投影したものであり、理解という意識
の働きによって、心の中に組み立てられた自然界のモデルであって、自然界そのものではあ
りません。しかしながら、私達はこのモデルを使って結果を予測することができます。この
ことが科学という方法を用いて、自然界そのものを把握しているわけはないにも係らず、テ
レビや電話、自動車等、実際に動作して日常生活に使える道具を作ることができる理由で
す。

・このような科学的な方法は、どのように正確に組み立てられたモデルであっても、自然界
の一部分を投影しているだけであり、それもたったひとつの側面だけを見ているに過ぎませ
ん。こうした事情のためにこれまでの科学では、ひとつの目的に向かって何かを行った時
に、それから派生する全体への無数の影響が私達から丸ごと抜け落ちてしまっており、これ
らの当初は気付かない様々な作用が、新しい病気とか公害といった、現在人類の抱えている
色々な問題を生み出してきたわけです。

・人間が進化して、エネルギーのより一層高い波動領域を理解しようと試みると、「超紐」
のような概念も造られるわけですが、景色や原子や超紐が別々に存在しているわけではな
く、同じエネルギー状態をどの波動領域で看るかによって、それぞれ違った現象に見えると
言うだけのことなのです。例えば超紐も、少しヴァイブレーションの低い波動領域では粒子
のように振る舞うのであって、こうした波動領域に注目していた時代には、陽子や中性子、
電子といった素粒子として、エネルギーの物質的な表現を取り扱っていたわけです。

・このような陽子や中性子が幾つか組み合わさって原子核を構成し、その周囲をそれに応じ
た数の電子が廻っている、というように理解するならば、それは物質原子という、心の中で
造られたモデルになりますし、全く同じ状況を、人間の五官を通して知覚される可視光線の
波動領域で、しかもマクロ(巨視的)なスケールで見るならば、水や雲、石や建造物、草や
紙、猫や三味線、そして人間やサッカー場の群衆といった、複雑な表現を持った存在物とし
て認識されるわけです。また、このスケールの近辺だけでも、森、一本の木、一つの枝、一
枚の葉、一個の細胞というように、色々な認識のレヴェルがあることに注意して頂ければと
思います。
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このように、私たちの知覚する「物質という存在」は、私たちの五官のみ、いわば四次元
(三次元の空間+時間)の領域を元に認識しているようです。それはあくまでも「物質とい
う存在」のある側面しか認識していません。そしてその側面のみの法則を導き出して、いろ
いろな工業製品などの開発を行ってきたわけです。

私達の五官では感知できないエネルギーの表現領域は無限に続いているのであれば、どんな
世界が広がっていても不思議ではありません。また、逆に無限の表現領域から見れば、私た
ちの認識しているこの世界の方が、あまりに限られた特異な世界なのかもしれませんね。

このように考えると、私たちは、無限の世界の極々小さな側面を、四次元(三次元の空間+
時間)&五官で認識して「生きている」ということになります。

下記にこの分野の関連項目を載せておきます。
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○核分裂反応
ちなみに、核分裂反応とは、不安定核(重い原子核や陽子過剰核、中性子過剰核など)が分
裂してより軽い元素を二つ以上作る反応のことです。例えば 中性子を吸収したウラン235
が、クリプトン92とバリウム141に分裂する際、平均2 - 3個の高速中性子が放出される。こ
の中性子が別のウラン235に再び吸収され、新たな核分裂反応を引き起こすことを核分裂連
鎖反応という。
この連鎖反応をゆっくりと進行させ、持続的にエネルギーを取り出すことに成功したのが原
子炉である。一方、この連鎖反応を高速で進行させ、膨大なエネルギーを一瞬のうちに取り
出すのが原子爆弾である。(by wiki)

核反応には、核分裂と核融合があるが、太陽活動のエネルギー源は核融合と考えられている。

○下記は、国立天文台 藤本教授の講演「宇宙が発する声を聞きたい」~重力波天文学への
挑戦~からの抜粋です。

長い間、人類は目に見える光(可視光)だけで宇宙を見てきたが、電波や赤外線、紫外線か
らエックス線、ガンマ線まで電磁波の全波長域が観測に使われるようになり、これまで見え
なかった星間ガスや星の誕生前の姿から中性子星やブラックホールなど星の終末の様子まで
知ることができるようになった。星の最後である超新星爆発で発生したニュートリノという
素粒子も検出され、ニュートリノ天文学も始まった。最後に残された観測手段のフロンティ
アが重力波なのである。

重力波の特徴

重力波は重力の波であり、電磁気力の波である電磁波と同様、真空中を光速度で伝わる横波
であると予想されている。重力波をはじめに予言したのはアインシュタインで、一般相対論
では重力は4次元時空間の歪みによって生じ、歪みの変化は周囲に伝搬することを見出し
た。この時空間の歪みの波動的伝搬が重力波である。重力波と電磁波の重要な相違点の一つ
は透過力の圧倒的な差である。この差は重力と電磁気力の本来的な強さの違いに由来したも
ので、素粒子間に働く力で比較するとおよそ40桁も重力が弱い。透過力が大きく地球をも
楽々すり抜けられるニュートリノと比べても重力はさらに20桁も弱く、文字通り桁違いに弱
い。そのため一度発生した重力波は、ほとんど何物にも吸収されることなく宇宙の中を飛び
交うことになる。重力波が完全吸収できるのはブラックホールだけである。この際だった透
過性が重力波の魅力で、他の観測手段では決して見えない宇宙の深部を探ることが可能にな
るのである。

重力波で何が分かるのか?

重力波が大量に発生するのは強い重力が激しく変動する時で、たとえば超新星爆発とかブ
ラックホールや中性子星どうしの衝突や合体、あるいは宇宙初期の相転移の産物であるバブ
ルや宇宙紐などの衝突や激しい振動、などといった宇宙の中でも非日常的な激しい現象から
である。

これらの現象の中心部でどのような変動が起こっているかを直接窺うことができるのは、重
力波のほかにはない。たとえば宇宙初期の観測を考えよう。

現在のビッグバン宇宙モデルによると、宇宙のはじまりから30万年経って宇宙空間を電波
が自由に飛び回れるようになる時期以降が電磁波で観測可能な宇宙である。一方、ニュート
リノで観測可能な範囲は、ニュートリノが自由に飛び回れるようになる宇宙開始後1秒以後
の宇宙である。それ以前のはじまったばかりの宇宙で、真空の相転移が起こりインフレー
ション的な宇宙膨張が生じたなどという推測が、物理学の基礎理論に基づいて盛んになされ
ているが、重力波だけがこの時代の宇宙をも自由に飛び回ることができるので、開始直後の
宇宙の姿についての観測的証拠をつかむ可能性があるのである。

従来の観測手段とは全く質的に異なる重力波の観測によって、これまで予想もしていないよ
うな新しい天体現象が発見される可能性があるのも重力波天文学の魅力の一つである。
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