Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

報!当選確実

2006-07-14 08:09:21 | つぶやき
 信濃毎日新聞の県知事選挙に向けた世論調査の結果が発表された。この結果をみて、落胆された方もいれば、当然な結果だとあらためて認識した人、さまざまだろう。県内の20歳以上の千人を対象に7/10から7/12にかけて電話で調査したものだという。千人で世論と言えるかどうか、という不確実な世界はあるものの、わたしの予想に反していない結果である。

 簡単にその結果を読んでみる。

 最も票の行方を占う値として、①「この6年間の田中県政を評価するか」という質問がある。これによると、高く評価するが5.1%、おおむね評価するが47.9%、あまり評価しないが33.9%、まったく評価しないが10.6%となる。この回答については、予想以上に評価する側の回答率が高い。高く評価する、あるいはおおむね評価するを足した値は、53%にも達する。それに反してあまり評価しない、あるいはまったく評価しないの回答率は、44.5%と8.5%の差が出ている。この差がまさしくほかの質問の回答をそのまま映し出しているといえる。

 まったく正反対の回答だけをくらべてみると、②今の県政の流れを変えないで欲しい8.4%に対して、変えて欲しい34.4%。③田中氏に対抗する2人の候補が、話し合いで一本化したことをどう評価するかについて、評価する11.1%に対して、評価しない14.7%である。①から③の回答から、最大値最小値の獲得率から読むと、田中派9.3%、反田中派21.2%となり、おそらく「投票する人を決めている」と答えている27.3%の方たちはこの比率くらいで分けられるだろう。決定的な数字だけをみると反田中票が上回るが、問題は獲得率から呼んだ票数30.5%以外の約7割の票の行方である。先も紹介したように、田中県政を評価すると答えた人が5割を超えているという実態の背景は、次の④「投票の際に重視する施策」という質問が左右することとなる。

 ④の回答には次のような結果が出ている。比率の高い順に、高齢者福祉政策43.2%、子育て支援策26.8%、県の行政改革25.5%、教育政策25.0%、産業雇用政策21.7%、公共事業の進め方17.5%、環境対策10.6%、治水対策4.8%、防災対策4.5%、というようになっている。意外にも田中県政が推し進めてきた施策がどちらかというと上位に占めていて、公共事業の進め方とか産業雇用政策、あるいは治水といったテーマは投票の際に重視されないようだ。とするとどうなるか、この投票の際に重視される施策をわたしなりに重みを与えてみると、田中票に60.2%、反田中票に39.8%流れると想定した。この比率で約7割の絶対的でない票を分けてみると、田中派41.8%、反田中派27.7%となる。これを絶対票に加えて結果が出る。田中51.2%、反田中48.8%である。意外にも①の回答と④の回答だけをみたときは、「田中圧勝か」と思われたが、けっこう接近していそうな気配もある。がしかし、絶対的数だけでなく、二分してどらかに割り振った場合、どの回答も田中が上回っていることは確実であり、わたしなりの予想とも整合したため、ここで〝田中康夫当選確実〟を出さざるを得ない。

 あくまでもたった千人の動向である。この不幸なる長野県の現実を見極められていない、県民の哀れさだけがきがかりだ。「本当にこれでよいのか」と聞かれれば、「よくはないが、身のまわりを観察すればそれが現実」とあきらめているような節もある。そうさせてしまったのは、やはり長野県であるように思う。長野県の予算付けを期待していたさまざまな業種は破綻したものの、何もしない長野県は人員も削減されず、給与もそれほど下がっていない。何もしないのだから人が余っているのじゃないか、そう思うのはわたしだけだろうか。
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