Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

外来語

2006-05-24 08:12:35 | つぶやき
 「わかりにくい外来語の使い方に悩む」という知人のブログを読んでいて、行政分野にかかわらず専門分野の言葉は外来語に限らず分かりづらい言葉が多いと思う。専門家やテレビに登場する評論家がわかりづらい言葉を使うことはステータスのようなものもあるだろうから「ふーん」程度に分かったつもりで聞いていればよいが、行政担当者が地域住民にそんな言葉の扱い方をしていたら、やはり問題ではないだろうか。基本的に一般的でない言葉を使いまわすことそのものが、固有の人々を対称にしているものならともかく、住民すべてに伝えるとしたら適正ではないだろう。日本語で言い換える必要性のあるような言葉を使えば、〝説明をする〟という無駄な時間を要すことになる。

 わたしもカタカナ言葉に格好良さを覚え、盛んに使った時代があった。しかし、あくまでも格好だけであり、その意味をどこまで理解していたかは怪しいものだ。人が知らないからといって、適当に説明すればその場はなんとか過ごせる、そんなこともあったように思う。外来語がすべて悪いというわけではないが、全世代に理解してもらえるためには、使い分けも必要だろうし、外来語を利用する必要がないのなら、無理に使う必要は何もないはずだ。行政が率先して意図不明な言葉を使うことは納得いかない。


 長野県の出先機関に地方事務所というものがある。いまだに地方事務所といっているから楽しい。これは皮肉で言っている。その事務所に行くと、今年から○○課という言い回しがなくなった。「なんとかかんとか○○チーム」なんていう表現だから読むにも時間がかかるし、もちろんしゃべるにも時間がかかる。先日その地方事務所の入り口でずらっと並んだチームの中から、目的のチーム名を探そうとしたが、すぐに見つけることができなかった。戒名が長いから、一瞬にして判断ができないのだ。「そりゃ、お前さんがボケてきたからさ」と言われれば、そうかもしれないが、わたしは納得いかない。農政課なら農業関係のことをやっているのだろう、林務課なら森林などの関係だろう、という具合にすぐわかる。ところが環境森林チームなんて書いてあったって、???である。森林は扱っているんだろうが、なんで環境という言葉が冠になっているんだ。環境を重視して森林を何とかしようなんていう意図なんだろうか。並んでいる名称をあげて見ると、「地域政策チーム」「県税チーム」「地域福祉チーム」「農業自立チーム」などである。〝地域政策〟ねー、怪しいねー。〝地域福祉〟か、なんで〝地域〟という名称がいるんだろう。〝農業自立〟って農業で自立していこうっていう意図なんだろうか。おそらく前の農政課なんだろうが、「もう自立できない農業は、バイバイってことだろうか。そんなことよりも目障りなくらいに繰り返される〝チーム〟という三文字も課でいいじゃないか。

 なぜ従来の単純明快な呼び方ではいけないのか、説明してほしいものだ。いや、説明はしているんだろうが、どうもこれこそが無駄の象徴のような気がしてならない。
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