Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

もみじマーク

2006-05-20 09:33:45 | つぶやき
 NHKの長野版の番組で高齢者運転手による事故増加問題を扱っていた。誰でも免許を持つ時代のさきがけともいえる世代が、まさしく80歳代に入り、かなりの高齢者ドライバーがちまたにあふれ始めてくる。自動車の免許証を持っているか持っていないかの境目は、長野県のような田舎では昭和の生まれか大正の生まれかというあたりにある。妻の父は大正生まれで自動車の免許は取得しなかった。わたしの父は昭和一桁で免許を取得した。わたしのこどものころはまだまだ免許を持たない家はたくさんあった。そしてしだいに取得していったわけで、女性の場合は、もう少し年代が下る。まさしくこれから高齢者のドライバーが増えて、田舎を走ったらほとんどが高齢者なんていうことも珍しいことではなくなるかもしれない。

 まだこれから、というのにすでに高齢者による事故は増加を続け、ようやく問題視されてきた。

 高齢者ドライバーには、もみじマークという高齢者であることを表示するマークがある。番組で「このマークは何のマーク?」とインタビューをしていたが、おおかたの人は知っている。しかし、そのマークをつけている人は少ない。2割程度だという。初心者マークとは異なり、表示義務はない。わざわざ「年寄りだ」なんていって走っているのは抵抗があるだろう。初心者マークが登場したのが1972年というから、わたしが中学生のころである。その数年後にはわたしも免許を取得したから、時代が国民総運転手時代が見えてきて、若者の運転が危険だと社会問題にされてきて登場したのだろう。こちらは表示義務があって、取得後1年間は見えるところにつけなくてはならない。しかし、わたしもそうであったが、「初心者」と思われるのも嫌で、「警察に見つからなければ・・・」ということで表示せずに走ったことも頻繁にあった。シートベルトとか、携帯電話のように、明らかに外から見ても認識できるものならすぐに警察にわかってしまうが、初心者マークに関しては、免許証を提示しなければわからない。そんなこともあったから、できればつけたくないという気持ちはあった。ましてやもみじマークともなれば、抵抗はもっと強いだろう。

 何歳になったらつけるのか、その辺はあまり認識していなかったが、平成9年に導入された際には、75歳だったという。それが平成14年に70歳に引き下げられたというから、田舎はずいぶん高齢者ドライバーがいるはずだ。先のインタビューで「落ち葉マーク」と答えていた人がいたが、「それ違うだろう」と内心思ったが、そんな呼び方もあるという。もっというと、若葉に対しての反意語なら落ち葉より「枯葉」じゃないの、と思ったら「枯葉マーク」という呼び方もあるという。「もみじ」も「枯葉」もあまりにも印象はよくない。いや、もみじはけして悪くはないかもしれないが、その意図と名称の意味を整合させると、印象は落ちる。もともと若葉のマークも印象は良くないし、もみじに至っては「年寄り」をいかにも示していて「納得できねー」と思う爺さんもたくさんいるはずだ。そうはいっても印象が悪いくらい目立つから、動くものには「最適なのか」と気づく。

 そういえば時には初心者でなくても若葉マークをつけている人もいる。もみじマークもそうだが、該当車両の運転者が恐怖を覚えるような方法で追い越し・幅寄せ・割り込みなどの行為を行なってはならないというから、そんなことをされないためには有効かもしれない。また、初心者より危険なおばさん運転手がいるから、マークがついているついていないにかかわらず、最近はどんな車にも気をつけろ、と戒めないと、いつもらい事故にかかわるとも限らない。
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