Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

地震の予知

2005-09-05 12:25:57 | ひとから学ぶ
 最近月が赤いから地震がくる、ということを家でも話した。同様のことは週刊誌などにも書かれていたが、このごろ北東からあがった三日月がずいぶんと赤かった。山際に見えていたときは確かに赤かったが、山から離れるにしたがい、その赤みは消えていった。このことを家の地震予知者(妻)に言うと、その赤かった方向で地震が起きるという。最近は地震が多すぎて、どの地震に該当しているかわからないが、地震が起きると「言ったとおりでしょ」という。阪神大震災の折も、そして身近な小さな地震の際も、地震後に「向こうから地震がやってくる」と予知していた。予知といっても、地震の起きる数秒前のことで、予知などとだいそれたものではないかもしれないし、昨年の中越地震の際には、ほとんどわからなかった。わたしなんぞは、震度1から2程度では、地震があったかよくわからないタイプなので、予知者がそういえば、「そうかなー」といっている程度である。
 ちょうど家を新築する際に、阪神大震災があって、やたらに家の構造に予知者はこだわっていた。平屋建てなので、それほど気にすることはないのだろうが、そのためにずいぶん壁が多くなった。南側の明かりがよく採れる位置に壁をつくったものだから、今になって暗いだの、日があたらないだの文句をいっている。元来家にいる時間は、一生の間でパーセンテージは少ないし、家の予知者は単身赴任しているわたしより家にいる時間が短い。まあ、万全を期すということでは、気を使うことにこしたことはないが。田の字型の旧来の家は弱いということはよく言われるが、かならずしもそうとは限らないという専門家もいて、地震が起きてみないとわからない、ということも多い。
 長野県には内陸型地震を起すといわれる断層帯があちこちにある。へんな地形だなーと思っていたのが、松本市中山台であった。初めて見たときに、なぜあそこだけ尾根状態に突き出ているのだ、と思ったもので、案の定聞いてみると、県内でもかなり危険度が高いといわれる牛伏寺断層上にあたる。そこに何百という新興住宅が建てられているのだから、本当に地震があったとき、どうなんだろう。責任問題などわたしが心配することではないが、本気で心配している人もいるだろう。南部の伊那谷にも断層によりできた段丘が連なっている。それでもって、その段丘崖の下には、古くからの住宅が建ち、水道の普及により、水の便に気を使わなくてもよくなったこのごろは、その段丘崖の上に新興の住宅地が建ち並ぶようになった。断層段丘をめがけてけっこう家が並んでいるのである。いずれやってくる東海地震ばかりでなく、いつでも大規模な地震が起きうる。突然の惨事と背中合わせの暮らしである。
 家の予知者は、そういうことで地震に敏感である。したがって、静岡方面には行きたがらないし、もちろん、東京などもってのほかで、息子に「東京の学校には行くな」とよく言う。
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