Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

警察の不思議

2005-09-08 08:20:05 | ひとから学ぶ
 身近にカードを盗難された事件があった。車を離れていたわずかな時間に5枚のカードを盗難され、そのうちの1枚で買い物をされた。ちなみに被害者は、DCカード会社から盗まれた他のキャッシュカードで金を下ろそうとして、暗証番号間違いで未遂で終わった履歴を知らされた。銀行名も時間もはっきり認識しているにもかかわらず、警察からあとになってどのATMだったのかとかおかしな質問を受けた。銀行が撮影しているカメラに写っているはずだから、意外と早く犯人は見つかるとにらんでいた被害者は、警察と銀行に対して「?」と思った。警察は、銀行からビデオの映像を提供してもらうことができないのか、警察の捜査力とはそういうものなのか、疑問がわくという。個人情報保護法が定められたり、そのいっぽうで警察の捜査をバックアップするような法律が定められたり、場合によっては相反する規定が、人々を縛り付けていく。
 わたしは警察にご厄介になったことはそれほどないが、かつて、暴力団組員に車の中から文句を言ったら(暴力団組員とは知らなかった)追いかけてきて、逃げようとして逃げ切れず、接触事故を起こしたことがあった。さすがに相手が暴力団ということもあって、警察官が何人もやってきたが、「あなたねー、車を見てこういうことはしなきゃね」「相手が3ナンバーなんだから気をつけなきゃ」などといわれ、その挙句に「うちでは何もできないが、もし後までいろいろ言ってくるようだったら、そういう専門の窓口があるから、そこで相談してくれ」といわれ、何人もやってきた警察官は、ほとんど何もせずに帰っていった。むしろ役に立ったのは、保険屋さんで、組員などによる接触事故に慣れていて、対応は早かった。相手は国産車だったが、バンパーに少し傷がついて、その修理費が200万円だという。保険屋さんがみたら本当にそのくらいはするという(真偽は?)。そんなバンパーがあるのか、中に機関銃でも仕組まれてるんじゃないかと不審に思ったが、ある程度組員のいうことをくんで対応してくれた。事故の際には、周りに組員がたくさん集まってくるし、おかしな電話が会社にかかってくるし、どうなるだろう、と不安であったが、どういうわけか、引きずることはなかった。
 また、こういう話もあった。やはり車の事故であるが、横から飛び出てきた車にぶつかられて、同乗者がムチ打ちになった。そこで警察に入ってもらって事故処理の書類などを作ってもらったが、連絡をくれるといわれたのに音沙汰がない。一ヶ月ほどしてこちらから電話をしたら、「忘れていた」とは言わなかったが、そに近いことを言われたことがあった。
 どれも10年以上前の話であるが、そのころにくらべると明らかに事件が増えている。それも凶悪犯罪が増えている。どこかの県では、警察官が不足して空き交番が出ているため、県の職員を交番に置くなんていう案を知事が出して、議会から危険だといわれて蹴られたが、警察官が増えたという印象はそれほどない。むしろ、昔の方が交通取締りが頻繁に行われて、警察官が目立っていたが、最近はあまり見なくなった。
 この国の治安は良いといわれてきた。しかし、どうだろう。殺人など珍しくなく、大きな記事にならなくなった。田舎でも頻繁にある。そこへIT社会到来で、従来にない犯罪が出てきた。コンピューターのウィルスと同じで、イタチゴッコのようなものである。それほど日々変わる状況に、警察はついていけてるのだろうか。治安がよいなんていわれていたのは、過去のことになるかもしれない。
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