東方不敗の幻想

インターネットのジャーナリズムについての覚書

touhou_huhai@gemini.livedoor.com

原発事故さえおしゃべりのネタ

2007-07-18 19:36:52 | Weblog
柏崎原発が、海中に漏れた放射能を1.5倍に修正した。
だが反応はうすい。マスコミは信じてもいないくせに東電の発表を鵜呑みに報道する。

ひるがえってブログや匿名掲示板、ソーシャルブックマークを見ていると、つくづく危機感の希薄さ、むしろ、誰もかれもの「しょうがない」「どうでもいい」「騒ぐネタにしよう」そういう気楽な態度にうんざりする。

誰ひとり本気じゃない。諦めと、浅はかさと、卑しい野次馬根性の混ざりもの。
「現実」を「お話」に変えて、うすっぺらくすることで、ヤワな心に突き刺さる苦痛や恐怖を避けようとする防御行動。この麻痺しきった状態で、すべてが進んでいくのか。

朝日、読売、毎日などのクズ記者どもは、紙面を埋めるネタとしか見ていない。
奴らはとっくの昔から、読者より前に麻痺しきっている。神経が死んでいるのだ。
このおめでたい無痛症と想像力の欠如をプロ意識とはき違えたままで、
仕事もただ東電と経産省の資料を読みこなしてかつての「ジャーナリスト」の形骸をなぞるだけ。もはや宗教団体の儀式と変わらない。
恥ずかしさを感じるような、良識なんてもともと持ち合わせていない。

もちろん高学歴で高給と社会的地位が大事な「ジャーナリスト」がたは
肉体を襲う大量の「放射線」という、言葉のごまかしが通じない現場になんて、決して進んで向かおうとはしない。だからこそ、原発内部の映像撮影は遅れに遅れ、それだけ東電に取り繕うひまを与える。
真相を究明する側にとっては、隠蔽の時間を与えれば与えるだけ不利だが、報道機関もいまや官公庁と同じ、東電の立場を思えば、あえて危険を犯すブスイなまねはしたくない。

ああ、もちろん理由はいくらでもある。忙しい忙しい。忙しい。
記者はいつだってとっても忙しいから。今そこにある危機の取材なんてやってられないんだ。

読者にとっていっさいがっさいが、「お楽しみ」「ばか騒ぎ」
なにが起きてもエンターテインメント。
人々は眉をひそめ、首をふり、さも偉そうに頷いて、
ブログで一言のこしていばりちらす。

そう。この私がまさにそれ。

それでも現地で真実を追求しようとする人がいる。
ほんのひとにぎり、まっとうな人がいる。

だが狂気は止められない。