無精日記

ときどき書きます。

『がむしゃら』

2015-04-02 00:40:19 | プロレス
 安川祐香/安川結花/安川惡斗という人間を、これでもかというぐらい突きつけてくる作品。
 若いながら、安川さんのこれまでは困難の連続だ(本人は、みな誰しもが1つか2つどれかの要素は持っているというが…)。

 病気、病気、病気、怪我、病気、怪我。それでもそうまでしてプロレスを続けたい。それが何故なのか、何故プロレスでなければならないのか。僕には分からなかった。3/30上映後のトークショーでゲストの木村響子が、いくらやってもプロレスとは何なのか分からないと言っていた。やる側も見る側も、探し続ける過程なのかもしれないが、そこまでなぜ惡斗はリングに上がりたいのだろうか。

 作中、印象に残ったロッシー小川の言葉「惡斗は表現は巧くない。ヘタウマ」。僕には安川のレスラーとして魅力が分からない。しかしこれだけの振り幅を持つ“ヘンな”計り知れない人間性が、今後、レスラーとしてどう開花するのかには興味がある。見てみたい。まだまだ全然これから、未然の可能性を持つはずだ。

 すごい人間性の容量のある女性であることは思い知らされるが、近くにいて欲しいかと問われれば僕は苦手です(笑)。風香のニコ生で、加藤悠の語っていたエピソードが面白かった。遅れてバスに乗り込むと惡斗が「はるかの席、とっておいたよ~」「私はるかの似顔絵描いたんだ」。加藤は、「コイツ私のこと好きなんだな」と距離をとって冷静に振り返っていたが、ある人々からは誤解されそうなたぐいの振る舞いのように感じられる。


 この映画、誰よりもぜひ世IV虎に見てほしい。

 映像の中で、ゾッとするほど冷たい視線で世IV虎が惡斗のことを見ているシーンが2回ある。安川が最初に愛川ゆず季に挑んで負けたリング上と、夏樹☆たいようの引退興行の試合後。明言しているように、嫌いなんだろうし合わないんだろう。さっき書いたが僕も好きなタイプではない。
 ただ、惡斗を、戦いの場で受容することが、世IV虎の選手としての成長、人間としての成長にきっとつながるはず。表面的に、ぜんぶ演技に見えるとかいう次元ではなく、嫌いなままでもいいからどこかで理解を、通じ合うことをしないと、一生、世IV虎は安川に対して引け目を感じ続けなければならなくなる。


 本筋に関係ない小ネタとして、西川口の駅を練習帰りの選手たちが通りがかるシーンあり。

 下の写真は4/1上映後のトークショー、同期の現ワールドオブスターダム王者・宝城カイリと。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 渋谷らくご3月四日目16日(月) | トップ | コルバタ『向かう先は青コー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

プロレス」カテゴリの最新記事