マッスル鑑賞後新宿へ。日曜はよくあるけど、土曜のWヘッダーは久しぶりかも。
甲子園球場のグラウンドキーパーを務めて50年、年老いた今も血気盛んな虎キチのじいさん、フジムラ。
ナガシマを長年の敵と見定め、昭和34年の天覧試合の出来事を自らが村山実となったかのような口ぶりで語ることが常である、そんな彼の、いまだ現役の夢を諦めない人生。
フジムラ役のほっしゃんが素晴らしかった。
ほっしゃんというより自分にとっては天素のチュパチャップスの星田英利というイメージであるいまだに。当時は、相方の宮川大輔(not大助)のほうがクローズアップされていた気すらする。
ふだんはTVが無いので、帰省の折り正月番組でピンのほっしゃんを見たが、いわゆる着眼点の面白さで、ひねったネタだなあとは思いながら、それほどまでには。
それがこの舞台、モノローグの台詞回しがなんとも自然でばつぐん、掛け合いも当然よく。お芝居向いてますねこの人。出来る役柄が限られる気もしないではないが。
スポーツ新聞の記者で、父親に取材することになるフジムラの長女と、回想シーンのフジムラの妻と、二役の宮地真緒は、ちょっと一本調子だったかな。
次女役の山本早織は、少ない出番ながらイキイキ。
長女のライバル記者エガワ役の納見佳容は、演技は以前とさほど変わらないが、ハマリ役で存在感があって良し。
ただ、お芝居で休憩無しノンストップで3時間はキツイな。
“遊び”の場面(フジムラの妄想の世界での海外修行など)が冗長、ストーリーにもやや綻びがあったようにも感じたが、それでも全体を通しては、胸にジンとくる、善いお話でした。
サザンオールスターズの曲も、くさいけどマッチしていた。
あ、BBM社の浜部さんが来てたみたい。義理堅いですなあ。