渋谷らくご3月の四日目、18:00-18:55の夕席は「ふたりらくご」。師弟による親子会。ろべえさん『お見立て』。喜多八師匠は『寝床』、被害の描写がエスカレートしていくさまが、ならではで可笑しい。枯れて洒脱な面と、ほとばしるハイテンションが両立してらっしゃる。
20:00-22:00は「まくら王」。羽光は、同じまくら王の12月に聞いた「セックスできるかランキング」に比べれば、ゲスさが物足りなかった(笑)。宮治は笑いの取り方や心持ちがゲスい。と思ったら鯉斗の語ったエピソードのひとつ、ナニがポーンと飛んでった、が一番ゲスかった(笑)。その中にあって市楽は一条の爽やかな風か。昇々は、ゲスいゲスくないの次元ではなくホンモノ。
トリの志ら乃師。当初の決めだった“誰か1人の”まくらを採用して根多を決める、のみならず複数のまくらを、導入、くすぐり、オチに散りばめた素晴らしさは言わずもがな、文七そのものの出来が素晴らしかった。聞くのは華名も出たライブに続き2度め。その時も感じたが 江戸っ子の“肚ん中に何も無い”人の好さを熱演して、五十両をポンと渡す行動に説得力がある。