無精日記

ときどき書きます。

国立演芸場

2004-11-19 23:20:32 | 見物
11月の中席の招待券をいただいたので、
会社の、同い年の同僚とともに午後半休を取って観に行く。

寄席見物は生まれて初めて。
私はテレビを見ないので詳しくはわからないが
最近、再びか三たびか若手芸人のちょっとしたブームらしく、
好むと好まざるとに関わらずそんなブームと対極に存在している
伝統芸能の人たちのあり様はどんなもんだろうか、…とまでは
大層に考えていたわけでもなく、まあ気軽にサボりに行きました。

危惧していた通り、午前中ピッタリで仕事が終わらず
一組目の若い落語家さんの途中から。売店で買った
おにぎり弁当(700円)を客席で食す。そこそこ美味。

ほとんど知らない出演者が多かったなか、
名前だけで事前から興味津々だったのが
二組目、「ギタレレ漫談」の「ぴろき」(画像参照)。

頭髪は苗のようなチョンマゲ。
まず一般に見かけることは無い異様な服装。
根太のあと自ら、客を引きずり込むように
「・・・・・・ヒッヒッヒッヒ」と笑う。
ギタレレとは、ギターのように弦が6本あるウクレレ
(日本には江戸時代からあったとか。「元禄。・・・・・・ヒッヒッヒッヒ」)。
合い間合い間の進行に♪明るく陽気にゆきましょう~♪と、
ちっとも陽気でなく気だるく歌う。

ま、根太じたいは、地口の類でさほどなのだが、キャラがあるので、
いったんとりあげられればダンディ坂野とかテツ&トモ程度には
小ブレイクすることが今後起こり得るかもしれない存在。
いま検索したらなんとこのぴろき、私と同い年であった。

三組目、落語。昨夜の酒か満腹が効いてか居眠りしてしまう。スマソ。

四組目、唯一名前を知っていた出演者、漫才のWモアモア。
といってもツッコミの背の高いほうの顔に見覚えがあった程度。
そこそこワラタ。

五組目、当初予定の柳亭楽輔に代わって桂歌春。
マクラがすこし可笑しかったんだけど、
進むにつれまた寝てしまいました。すんまそん。

中入り。

六組目、講談「清水の小政」神田ひまわり。
小気味よいテンポの畳みかけだったけど、途中、酔っていたのか年配の客が
「聞こえねえ。こんなの聞いてられるか」と大声を出し退場。
確かに若干、声が小さいかなとは思ったけど… 気の毒だった。
女流のひまわり師匠、帰りの半蔵門駅でもお見かけしましたが、可愛らしい感じの方。

七組目、落語「ふぐ鍋」桂小南治。
やっと眠らずに全部、噺が聞けた。演者の力か。鍋を食う仕種おかしく。

八組目、俗曲、日本橋栄華。
俗曲とは、さのさや都都逸の総称らしく、言葉じたい初めて聞いた。
「東雲節」漫画「『坊っちゃん』の時代」で読んだことがあり、その実物も初めて聴く。

トリ、落語「天災」柳亭痴楽。喧嘩っぱやい職人の八っつぁんの描写に
メリハリがあって秀逸、面白い。

こういう世界も、はまって詳しくなっていけばそれはそれで
ますます面白くなっていくのかも、と思いました。
コメント (1)
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