★LABO cafe★

日々発見の毎日を、ぽつぽつと綴ります。お菓子作り、フラメンコ、音楽フェス、入院日記。

傍(かたわら)~3月11日からの旅~

2012-04-22 03:14:24 | シネマ
フラメンカ仲間のぴかりんが主催する「優れたドキュメンタリー映画を観る会」舟はゆっくり朝日をあびて
毎回、心に訴えかける作品を集めて上映してくれます。
土曜日までさまざまなラインナップです。ぜひ観に行ってみてください。

Vol.28となる今回は、3.11をテーマとした『傍(かたわら)~3月11日からの旅~』の完成上映会でした。


19時からの開演に間に合わず、40分くらい遅れて入場すると立ち見が出るほどの満席。
通路に座布団を敷いて観賞。

御墓参りのシーン。
缶コーヒーのプルトップを空け、二本並べる。
ファミリーパックのお煎餅の袋を逆から開け、ざざっと山盛り。
「お煎餅が好きだったから・・・」と白髪の老人が笑顔で話す。

メインは亘理町に住むミュージシャン、苫米地サトロさんとその家族の生活。
サトロさんの風貌は、大人計画の皆川猿時(港カヲルではない)に似てる気がする。
歌うとボブディラン好き?と思わせる個性的な歌い方。

被災後、「臨時災害ラジオFM」を立ち上げ、情報の共有、地域の復興のために働きかけている。
上映後のトークショーで「自分は被災者だけど、家族も家も失わなかった。恵まれている、ほんとに辛い人はもっといる。」
でもそのためにか、辛い思いもされたそうです。

印象的だったのは、亡くなった方の名前と年齢をひとりづつ読み上げるシーン。
口元が震えていたり、こらえて詰まって、それでも読み続ける。
その放送を聴いている村の人々の表情やため息。

ロードムービーのように、春から冬、そして春と
人々の生活や変化を切り取ったドキュメンタリー。
サブタイトルにもあるように、ある意味「旅」なんだろう。

大晦日の花火大会、初日の出。
他のどんなそれより美しくて、見つめる目も話す言葉も深い。

トークショーで監督が「傍」という字は
『そばにいる』という意味と『傍観者』の意味もある。
私は確実に後者だ。ボランティアにも行ってない。
「忘れたくない」という思いだけは強くあるんだけどな。

これは、ぴかりんがくれたいちごジャム。

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