嶽南亭主人 ディベート心得帳

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ディベート甲子園2011中学論題(11) 選挙の原則~普通選挙

2011-05-26 22:40:17 | ディベート
それではこれから、「選挙の原則」について、皆さんとともに検討を深めて行きたいと思います。

今回取り上げる原則は、「普通選挙」の原則です。 具体的には「選挙権は、一定の年齢に達した全ての国民に与えられる」ということを意味する概念です。

ここで、以下のような歴史的事実を見て下さい。


1890年7月1日 ある国で、第1回の国会議員選挙が実施されました。

選挙権は、「満25歳以上の男子で、直接国税15円以上納めた者」に与えられました。

有権者数は約45万人。人口の1.13% にあたります。

ちなみに、投票率は93.7% でした(笑)。

***

この国は、どこ? ・・・というのを答えて頂きたいのではありません!

(正解は、そう、他ならぬ「日本」です)。

ここで、ディベーターの皆さんにお考え頂きたいのは、以下の点です。

【問い】

この選挙は、「普通選挙」の原則に照らして考える時、どの点が、なぜ好ましく【ない】と考えられるのでしょうか?

⇒お考えください。できれば、回答を書きだしてください。そして、他のディベーターの意見と比べてみてください。


では、どうぞ。


(指導者の方へ)

⇒今回以降、しばらくこの形式で選挙の原則についての解説を行っていきますが、まずは、ディベーター諸君が各原則の概念(今回については「普通選挙」)について理解しているかどうか、確認をお願いします。

⇒その上で、上記の問いについて考えさせ/仲間と意見交換を行ってもらった後、

「その原則が満たされていないのはは、何がどのように望ましくないのか/何がどうして問題なのか

を自分なりの言葉=意見として表現させてください。

⇒あわせて、今後の資料のリサーチの中で、そうして得られた自分の意見をサポートする資料に出会ったら、後で証拠資料として活用できるよう、抜き書きしておくことをご指導ください。

⇒もし社会の先生にご参加いただけるならば、我が国における議会開設は憲法の制定と軌を一にしており、明治維新後20年余りを要しているということや、その後の参政権拡大/普通選挙を求める世界および日本における歴史的な経過(←普通選挙は、一朝一夕にしてならず!!)について、ディベーターにご紹介頂ければ、なお意義深い検討作業になると思います。

以上です。

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