嶽南亭主人 ディベート心得帳

ディベートとブラスバンドを双璧に、とにかく道楽のことばっかり・・・

バルトーク???

2007-10-01 03:15:01 | ディベート
やっと「悪夢の9月」が去った。明日の(いや今日だ!)の仕込みも一段落したので、ようやくブログに復帰。

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日経新聞 春秋(9/24) より

▼無愛想で人を寄せ付けない印象だが、時にお茶目で無邪気な表情も見せる。数式を思わせる知的な構造から、ふと飄々(ひょうひょう)とした遊び心に満ちた旋律が飛び出す。ハンガリーの作曲家バルトークの作品群には、矛盾した二つの顔が同居する。

▼自民党の新総裁に選ばれた福田康夫氏は、そのバルトークが「好み」だと聞く。政治家にクラシック音楽の愛好者は多いが、地味で難解とされる現代音楽家の名を挙げる人は珍しい。2人の間に何か通じ合うものがあるのだろう。朗らかな歌声が大劇場を圧倒するイタリアの歌劇を好んだ小泉前首相とは対照的だ。

▼民俗性の語法を伝統に取り入れた斬新さ。だが音楽史の専門家はバルトークの作風は古典主義の延長線上にあるという。たしかに聴き慣れると、バッハやベートーベンに似た安心感が漂う。学究肌の本人には、主流派のドイツ音楽に挑む改革の野心はあっただろうか。福田氏の「好み」の理由がちょっと気になる。

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この春秋、読み返すごとに、ぷんぷん漂う付け焼刃の香ばしさと、特に終わりの段のユニークな言説が笑わせてくれるが、それはまあ、置いておいて。

ベーラ・バルトーク、もしくは現地語の語順に従ってバルトーク・ベーラ。

ドビュッシー以降、20世紀の作曲家を守備範囲とする主人であるが、バルトークは私のお気に入りの五指に入る。

世にクラシック音楽の鑑賞を趣味とする人は、少なくない(決して多くはないけれども)。

そして、往々にして、モーツアルト、3Bだったり、イタリアオペラだったりする(決してそれが悪いとは言わないけれども)。

そんな中、福田首相は「バルトーク」ときた。意外の極みである。

なぜ、よりによって、バルトークなのだろう。

・・いや、「なぜ」は問うまい。ある作品から受けた感動について、その理由を説明せよ、と問われても、それは容易ではないし、語るほどに野暮。

●むしろ知りたいのは【どの】バルトーク作品が氏のお気に入りなのか、という点。●

主人のお気に入りベースで申すならば・・・

管弦楽曲なら
・「管弦楽のための協奏曲」
・「舞踊組曲」
・「中国の不思議な役人」
・「2つの映像」

協奏曲なら
・「バイオリン協奏曲第2番」
・「ピアノ協奏曲第1番~第3番」

ピアノ曲なら、
・「アレグロ・バルバロ」
・「ミクロ・コスモス」
・「ルーマニア民俗舞曲」

弦楽なら、
・「無伴奏バイオリンソナタ」
・「弦楽四重奏曲第1番~第6番」

その他
・「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」
・「2台のピアノと打楽器のためのソナタ」

いったいどのあたりで、福田氏のお好みとかぶるのだろうか。

ぜひ知りたい。