嶽南亭主人 ディベート心得帳

ディベートとブラスバンドを双璧に、とにかく道楽のことばっかり・・・

刑事コロンボ「忘れられたスター」で英語を学ぶ

2010-08-05 22:23:23 | 
しばらくぶりに、英語による、しかも勝負のかかったプレゼン+交渉に臨んだ。首尾は宜しきを得て、やれやれ。

だが、英語力の衰微を感じ、大反省。使い込まないと錆びるのは、ナイフに限ったことではなかった。

反省の意を形にすべく、「刑事コロンボ」のDVDを見て、英語を学んでみる。

ディアゴスティーニの通販で、旧シリーズは全巻を買いそろえたが、今日は、中でもお気に入りの

【忘れられたスター】

にした。ミュージカルへのオマージュ満載のこのエピソードは、

・よれよれトレンチコートがトレードマークのコロンボが初めてタキシードを着る記念すべき回であり、

・犯人を突き止めながらも逮捕を断念する唯一の回(ここを話すとネタバレになるので話せない。不悪)でもある。

・何より、犯人に対する登場人物たちの深い愛情があふれ出る終わり5分のドラマの展開と、それを象徴するコロンボの最後の一言が、実に印象に残る。

ご関心の向きは、ぜひご覧になられたい。

***

どうして、それが英語の勉強になるのか?

DVDには、音声と字幕を独立に設定できるという便利な機能があるので、これを活用する。

【ステージ1】 まず、日本語音声(吹き替え)+日本語字幕で見る。

→この目的は、セリフのやり取りを頭にたたき込むためである。全部を見通すのがしんどいならば、1つ2つ、好きなチャプターを選べばよい。
→吹き替えと字幕の微妙な差異に気づかされるのも、これはこれで楽しい。

【ステージ2】 日本語音声(吹き替え)のまま、字幕を英語に切り替える。

→こうすることで、「へぇ、このセリフはこのように英訳されるのか!」ということがわかり、語彙の良い訓練となる。分からない単語が字幕に出てきたら、一時停止して、辞書を引けばよい。
→英語の言い回しがなんとなく頭に入ったら、次のステージに進む。

【ステージ3】 音声を英語に切り替えて、字幕を日本語にもどす。

→このステージはリスニングのトレーニングである。日本語字幕が出ている分、「何を言っているのかわからん」というフラストレーションがたまりにくいのがミソ。
→もし、英語のセリフがだいたい頭に入っているなら、このステージは省略して、次のステージにワープしてもよい。
→小池/石田コロンボの渋い声に比して、ピーター・フォークの声はこんなに甲高いのか、ということもわかって楽しい。

【ステージ4】 英語音声で、字幕は英語で見る。

→これは、耳の不自由な人向けの字幕サービスと同じ状況である。すなわち、音声情報として拾えなかった英語のセリフを、文字情報で補うことができる。ガイドつきのリスニングと思えばよい。
→このステージを、何度となく繰り返す。字幕に不明な単語が出てきたら辞書を引く、あるいは、ひとつ前のステージに戻り、同じシーンで訳を確認すればよい。

【ステージ5】 英語音声で、字幕なしで見る。

→これが最終総仕上げの段階。次にくるセリフが予想できて、口をついて出てくるようになっていれば、言うことなしである。
→そう、そのようにして自家薬籠中のものとした言い回しは、ここぞというときの決めゼリフとして、使えるのである。

以上、楽しみながら英語を学習なさりたい方には、おススメしたいと思う。

***

なお、邦題「忘れられたスター」の原題は、「Forgotten Lady」である。

邦題を意識して、直訳すれば

「忘れられた女性」

であるが、原題を見れば明々白々、これはダブルミーニングである。そのもう一つの意味とは、

「忘れてしまった女性」

になる。

その女性スターが「何を忘れてしまったか」を迂闊に解説すると、ネタバレになるので、ここでは書かないでおこう。

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