嶽南亭主人 ディベート心得帳

ディベートとブラスバンドを双璧に、とにかく道楽のことばっかり・・・

【ノート】情報発信企画:ディベートを見る文化を作りたい

2020-05-30 02:59:58 | ディベート
標記の件、備忘として。

1.テキストをココで作成しておく。編集ノートとしてブログをつかうということ。とりあえずは、論旨もあまり整理せず、内容の重複や論理の飛躍も気にせず、とにかく書き進めてみる。

2.そのテキストを、Twitterのディベアカで、連投してみる。そして、反応を見る。反応がなくても、とりあえずテキストを投げつづげる。
2.1 その際、段落がえを多用する。一段落は140字として。

3.反応があった人にリアルに呼びかけて、イベントを企画・実施してしまう。時節柄、オンラインになるだろう。

4.イベント企画のメモとしては、FBを活用する。あるいは新規にnoteを活用してみようか。

5.試行が上手くいけば、NADEの公式イベントへの応用・転用や、書籍化(オンライン!)まで視野にいれる。

さぁ、はじめるか。

【ノート】ディベート甲子園ルールにおけるTの提出タイミングについて

2019-07-16 16:40:38 | ディベート
昨年24回大会の高校論題で、「論題充当性」の素養が全国大会出場の皆さんに求められそうな気配があった。

関連して「論題充当性を提出するのは、立論に限るか、1反でもOKか」という問題については、下記のように考える。

◆一説に、トピカリティを第一反駁で出してもよい、なぜならば、トピカリティは相手のプランへの反論だから(=ホントはは、肯定側の解釈の妥当性への疑義の表明+【反証】なのだけれども)。

■私は、この説には立たない。
■デメリットと同様に、論題充当性は、否定側が挙証責任(反論がなければ命題的だと推定される場合における、肯定側解釈への反証の責任)を負う議論である。
■ならば、その初出は、「リバッタル・スピーチ」ではなく、否定側の「コンストラクティブ・スピーチ」の中で行われるべきものだと考える。
■そうでないと、否定側による第一反駁でのDAの初出すら「肯定側のプランへの反論だ」などとして正当化されてしまう。この解釈に立つと、否定側の議論はすべて「肯定側の議論への反論である」と言い立てることが可能になってしまう。DAすら肯定側の議論への反論だと言い張るのは、いくらなんでも不合理だろう。
■事実、肯定・否定とも立論が1回しかない形式のディベート(例:英語による5人制ディベート)においては、Tは、NegConで出さなければ有効だとカウントされなかった。1NRで許されていたのは、あくまでNCで出された議論への補足的情報提供だけだった。

しかるに。

〇現状のディベート甲子園ルールは、「コンストラクティブ・アーギュメント」と「リバッタル・アーギュメント」を明示的に定義・説明するかわりに、立論・反駁で論ずべき議論の内容をメリット・デメリット、およびそれらへの「反論」といった言いぶりでルールが記述されていることから、Tは「プランへの反論なのだから、1反で出すのは問題ない」という解釈が成立するに帰結している。
〇なので、Tを出すのは立論に限るべきか、1反でも許容されるべきかという問題に決着をつけるには、最終的にはディベート甲子園ルールの改正を待たなければならないだろう。

以上

【ノオト】 カリスマと並の差

2013-09-13 15:14:39 | ノオト
要は、まなざしの高さと、心がけの差ということだ。

***

『プロフェッショナルサラリーマン』(プレジデント社刊)の著者でビジネスコンサルタントの俣野成敏氏は、差がつくひとつの理由として「当たり前のレベル」の違いを挙げる。

「誰もが“自分はやるべきことをやっている”“一生懸命やっている”と思っている。しかし、“当たり前”と思ってやっていることのレベルは各人違うのです。その小さな積み重ねの差が、5年後、10年後には圧倒的な差になっていく」

 わかりやすい例として俣野氏が紹介するのは、カリスマ美容師と並の美容師の違いだ。

「ある人気美容師に有望な人材の特徴を尋ねると、彼は『シャンプーで指名を取れる人』と答えました。誰がやってもあまり差がつきそうにない地味な仕事に思えますが、将来、カリスマになる人は、気持ちのいいシャンプーのやり方を徹底的に研究するし、その時の客との会話をメモしておいて、次に来店した時には『あの映画、面白かったですか?』と話しかける。それが当たり前だと思っているのです」

 美容院に就職しても、実際にハサミを持たせてもらえるまでには時間がかかる。その時間をどう過ごすか。「シャンプーをするために美容師になったわけじゃない」と思いながらシャンプーする者と、「いまのうちに気持ちのいい接客を身につけよう」と考える者。その違いが10年後の指名客数の差になるというわけだ。

※週刊ポスト2013年9月6日号

【ノオト】 かつて500万票、そして今 

2013-07-29 14:31:31 | ノオト
●2013年7月 第23回参議院通常選挙 比例代表区得票数・絶対得票率は、以下の通り。今は昔。

政党     得票数 得票率

自由民主党 18460405 34.68%
公明党      7568081 14.22%
日本共産党 5154055 9.68%
社会民主党 1255235 2.36%
みんなの党 4755161 8.93%
日本維新の会 6355300 11.94%
生活の党      943837 1.77%
新党大地      523146 0.98%
民主党     7134215 13.40%
緑の党GJ      457862 0.86%
みどりの風 430673 0.81%
幸福実現党 191644 0.36%
棄権    50,922,976 48.90%

****

小沢一郎氏 公明党吸収を画策かと元側近が説明する

2011.01.12 17:00
Newsポストセブン

 政権交代から1年半のカオス状態で、政界の力学は大きく変貌した。自民党を支えてきた各種団体の集票力は衰え、一部は小沢一郎氏の工作によって民主党支持に衣替えしたものの、小沢氏が党運営の表舞台から去ると、多くの組織は根無し草状態になった。岡田執行部が法人税減税を餌に企業献金を求めているのも、突然、たちあがれ日本の連立入りが浮上したのも、せっかく築いた支持基盤が揺らいでいる焦りからだ。

 大胆な言い方をすれば、今の日本で500万票、600万票を動かせる看板といえば、「創価学会」と「小沢一郎」だけなのだ。


【ノオト】 戦後の政治家の殺害事件

2013-07-03 15:24:05 | ノオト
戦後の

氏名(事件名) 浅沼 稲次郎 (62)
役職 日本社会党委員長
発生日時 1960年(昭和35年)10月12日、刺殺
発生場所 東京・日比谷公会堂
犯人 山口二矢(元・大日本愛国党)
背景 「日本赤化をはかっている」「訪中に際しての暴言と、国会乱入の直接の扇動者」
犯人処遇 1960/11/2少年鑑別所で自殺

氏名(事件名) 丹羽 兵助 (79)
役職 元労働大臣
発生日時 1990年(平成2年)10月21日、刺され11/2死亡(輸血ミスもあり)
発生場所 名古屋市の陸上自衛隊記念式典
犯人 精神病院入院中の男性
犯人処遇 -

氏名(事件名) 山村 新治郎 (58)
役職 衆議院予算委員長、元運輸大臣
発生日時 1992年(平成4年)4月12日、刺殺
発生場所 千葉県佐原市の自宅
犯人 二女
背景 精神病
犯人処遇 -

氏名(事件名) 石井 紘基 (61)
役職 衆議院議員(民主・東京)、衆議院災害対策特別委員長
発生日時 2002年(平成14年)10月25日、刺殺
発生場所 東京・世田谷の自宅前
犯人 伊藤白水(守皇塾代表)
背景 金を無心したが断られ(ダークサイドからの暗殺説もあり)
犯人処遇 無期懲役(地裁040613、高裁050630、最高裁051115)


氏名(事件名) 伊藤 一長 (61)
役職 長崎市長
発生日時 2007年(平成19年)4月18日、射殺 (17日夜に銃撃)
発生場所 長崎駅前の選挙事務所前
犯人 城尾哲弥(山口組系水心会会長代行)
背景 公共工事で自身の関連会社の受注が減っていることなどを逆恨み
犯人処遇 死刑(地裁080526)→無期懲役(高裁090929)

長崎市長は、 1990年1月の本島等市長に続き、二代連続で銃撃を受ける結果に。
政治的背景はなく、犠牲者も国会議員ではない。

【ノオト】 歴代内閣総理大臣一覧およびのべ人数

2013-07-03 15:14:29 | ノオト
歴代内閣総理大臣一覧

第2次安倍晋三までで、総理大臣経験者は62名。

歴代 順 次数 氏名 就任時
年齢 在職期間 在職日数 通算
在職日数 出生県 出身分野 支持基盤 生年月日 死去年月日
1 1 第1次 伊藤博文 44歳 1885/12/22 - 1888/04/30 861   山口県 倒幕志士   1841/09/02 1909/10/26 (68歳)

2 2   黒田清隆 47歳 1888/04/20 - 1889/10/25 544 544 鹿児島県 倒幕志士   1840/10/16 1900/08/25 (59歳)
兼任 三條實美   1889/10/25 - 1889/12/24 (内大臣 三條實美が内閣総理大臣兼任)
3 3 第1次 山縣有朋 51歳 1889/12/24 - 1891/05/06 499   山口県 倒幕志士   1838/04/22 1920/04/22 (83歳)
4 4 第1次 松方正義 56歳 1891/05/06 - 1892/08/08 461   鹿児島県 倒幕志士   1835/02/25 1924/07/02 (89歳)
5   第2次 伊藤博文 50歳 1892/08/08 - 1896/08/31 1,485   山口県 倒幕志士   1841/09/02 1909/10/26 (68歳)
臨時兼任 黒田清隆   1896/08/31 - 1896/09/18 (枢密院議長 黒田清隆が内閣総理大臣臨時兼任)
6   第2次 松方正義 61歳 1896/09/18 - 1898/01/12 482 943 鹿児島県 倒幕志士 進歩党 1835/02/25 1924/07/02 (89歳)
7   第3次 伊藤博文 56歳 1898/01/12 - 1898/06/30 170   山口県 倒幕志士   1841/09/02 1909/10/26 (68歳)
8 5 第1次 大隈重信 60歳 1898/06/30 - 1898/11/08 132   佐賀県 倒幕志士 憲政党 1838/02/16 1922/01/10 (83歳)
9   第2次 山縣有朋 60歳 1898/11/08 - 1900/10/19 711 1,210 山口県 倒幕志士 憲政党 1838/04/22 1920/04/22 (83歳)
10   第4次 伊藤博文 59歳 1900/10/19 - 1901/05/10 204 2,720 山口県 倒幕志士 立憲政友会 1841/09/02 1909/10/26 (68歳)
臨時兼任 西園寺公望   1901/05/10 - 1901/06/02 (枢密院議長 西園寺公望が内閣総理大臣臨時兼任)
11 6 第1次 桂太郎 53歳 1901/06/02 - 1906/01/07 1,681   山口県 陸軍軍人   1847/11/28 1913/10/10 (65歳)
12 7 第1次 西園寺公望 56歳 1906/01/07 - 1908/07/14 920   京都府 公家 立憲政友会 1849/10/23 1940/11/24 (91歳)
13   第2次 桂太郎 60歳 1908/07/14 - 1911/08/30 1,143   山口県 陸軍軍人   1847/11/28 1913/10/10 (65歳)
14   第2次 西園寺公望 61歳 1911/08/30 - 1912/12/21 480 1,400 京都府 公家 立憲政友会 1849/10/23 1940/11/24 (91歳)
15   第3次 桂太郎 65歳 1912/12/21 - 1913/02/20 62 2,886 山口県 陸軍軍人   1847/11/28 1913/10/10 (65歳)
16 8 第1次 山本權兵衞 60歳 1913/02/20 - 1914/04/16 421   鹿児島県 海軍軍人 立憲政友会 1852/10/15 1933/12/08 (81歳)
17   第2次 大隈重信 76歳 1914/04/16 - 1916/10/09 908 1,040 佐賀県 倒幕志士 立憲同志会 1838/02/16 1922/01/10 (83歳)
18 9   寺内正毅 64歳 1916/10/09 - 1918/09/29 721 721 山口県 陸軍軍人   1852/02/05 1919/11/03 (67歳)
19 10   原敬 62歳 1918/09/29 - 1921/11/04 1,133 1,133 岩手県 党人派 立憲政友会 1856/02/09 1921/11/04 (65歳)
臨時兼任 内田康哉   1921/11/04 - 1921/11/13 (外務大臣 内田康哉が内閣総理大臣臨時兼任)
20 11   高橋是清 67歳 1921/11/13 - 1922/06/12 212 212 東京都 官僚 立憲政友会 1854/07/27 1936/02/26 (81歳)
21 12   加藤友三郎 61歳 1922/06/12 - 1923/08/24 440 440 広島県 海軍軍人 立憲政友会 1861/02/22 1923/08/24 (62歳)
臨時兼任 内田康哉   1923/08/25 - 1923/09/02 (外務大臣 内田康哉が内閣総理大臣臨時兼任)
22   第2次 山本權兵衞 70歳 1923/09/02 - 1924/01/07 128 549 鹿児島県 海軍軍人 革新倶楽部 1852/10/15 1933/12/08 (81歳)
23 13   清浦奎吾 73歳 1924/01/07 - 1924/06/11 157 157 熊本県 官僚 政友本党 1850/02/14 1942/11/05 (92歳)
24 14   加藤高明 64歳 1924/06/11 - 1926/01/28 597 597 愛知県 党人派 護憲三派 1860/01/03 1926/01/28 (66歳)
臨時兼任 若槻禮次郎   1926/01/28 - 1926/01/30 (内務大臣 若槻禮次郎が内閣総理大臣臨時兼任)
25 15 第1次 若槻禮次郎 59歳 1926/01/30 - 1927/04/20 446   島根県 官僚 憲政会 1866/02/05 1949/11/20 (84歳)
26 16   田中義一 63歳 1926/04/20 - 1929/07/02 805 805 山口県 軍人 立憲政友会 1863/06/22 1929/09/29 (66歳)
27 17   濱口雄幸 59歳 1929/07/02 - 1931/04/14 652 652 高知県 官僚 立憲民政党 1870/04/01 1931/08/26 (61歳)
28   第2次 若槻禮次郎 65歳 1931/04/14 - 1931/12/13 244 690 島根県 官僚 立憲民政党 1866/02/05 1949/11/20 (84歳)
29 18   犬養毅 76歳 1931/12/13 - 1932/05/16 156 156 岡山県 党人派 立憲政友会 1855/04/20 1932/05/16 (77歳)
臨時兼任 高橋是清   1932/05/16 - 1932/05/26 (大蔵大臣 高橋是清が内閣総理大臣臨時兼任)
30 19   齋藤實 73歳 1932/05/26 - 1934/07/08 774 774 岩手県 海軍軍人 挙国一致 1858/10/27 1936/02/26 (77歳)
31 20   岡田啓介 66歳 1934/07/08 - 1936/03/09 611 611 福井県 海軍軍人   1868/01/20 1952/10/17 (84歳)
32 21   廣田弘毅 58歳 1936/03/09 - 1937/02/02 331 331 福岡県 官僚   1878/02/14 1948/12/23 (70歳)
辞退 宇垣一成     (陸軍大将 宇垣一成に組閣の大命降下も、陸軍の反対により陸相が得られず組閣を断念)
33 22   林銑十郎 60歳 1937/02/02 - 1937/06/04 123 123 石川県 陸軍軍人   1876/02/23 1943/02/04 (66歳)
34 23 第1次 近衞文麿 45歳 1937/06/04 - 1939/01/05 581   東京都 公家 挙国一致 1891/10/12 1945/12/16 (54歳)
35 24   平沼騏一郎 71歳 1939/01/05 - 1939/08/30 238 238 岡山県 官僚   1867/09/28 1952/08/22 (84歳)
36 25   阿部信行 63歳 1939/08/30 - 1940/01/16 140 140 石川県 陸軍軍人   1875/11/24 1953/09/07 (77歳)
37 26   米内光政 59歳 1940/01/16 - 1940/07/22 189 189 岩手県 海軍軍人   1880/03/02 1948/04/20 (68歳)
38   第2次 近衞文麿 48歳 1940/07/22 - 1941/07/18 362   東京都 公家   1891/10/12 1945/12/16 (54歳)
39   第3次 近衞文麿 49歳 1941/07/18 - 1941/10/18 93 1,035 東京都 公家   1891/10/12 1945/12/16 (54歳)
40 27   東條英機 57歳 1941/10/18 - 1944/07/22 1,009 1,009 東京都 陸軍軍人   1884/12/30 1948/12/23 (63歳)
41 28   小磯國昭 64歳 1944/07/22 - 1945/04/07 260 260 栃木県 陸軍軍人   1880/03/22 1950/11/03 (70歳)
42 29   鈴木貫太郎 77歳 1945/04/07 - 1945/08/17 133 133 大阪府 海軍軍人 (元侍従長) 1867/12/24 1948/04/17 (80歳)
43 30   東久邇宮稔彦王 57歳 1945/08/17 - 1945/10/09 54 54 京都府 皇族   1887/12/03 1990/07/20(102歳)
44 31   幣原喜重郎 73歳 1945/10/09 - 1946/05/22 226 226 大阪府 官僚   1872/08/11 1951/03/10 (78歳)
45 32 第1次 吉田茂 67歳 1946/05/22 - 1947/05/24 368   東京都 官僚 日本自由党他連立 1878/09/22 1967/10/20 (89歳)
46 33   片山哲 59歳 1947/05/24 - 1948/03/10 292 292 和歌山県 党人派 日本社会党他連立 1887/07/28 1978/05/20 (90歳)
47 34   芦田均 60歳 1948/03/10 - 1948/10/15 220 220 京都府 官僚 民主党他連立 1887/11/15 1959/06/20 (71歳)
48   第2次 吉田茂 70歳 1948/10/15 - 1949/02/16 125   東京都 官僚 民主自由党 1878/09/22 1967/10/20 (89歳)
49   第3次 吉田茂 70歳 1949/02/16 - 1952/10/30 1,355   東京都 官僚 民主自由/自由党 1878/09/22 1967/10/20 (89歳)
50   第4次 吉田茂 74歳 1952/10/30 - 1953/05/21 204   東京都 官僚 自由党 1878/09/22 1967/10/20 (89歳)
51   第5次 吉田茂 74歳 1953/05/21 - 1954/12/10 569 2,616 東京都 官僚 自由党 1878/09/22 1967/10/20 (89歳)
52 35 第1次 鳩山一郎 71歳 1954/12/10 - 1955/03/19 100   東京都 党人派 日本民主党 1883/01/01 1959/03/07 (76歳)
53   第2次 鳩山一郎 72歳 1955/03/19 - 1955/11/22 249   東京都 党人派 日本民主党 1883/01/01 1959/03/07 (76歳)
54   第3次 鳩山一郎 72歳 1955/11/22 - 1956/12/23 398 745 東京都 党人派 自由民主党 1883/01/01 1959/03/07 (76歳)
55 36   石橋湛山 72歳 1956/12/23 - 1957/02/25 65 65 東京都 党人派 自由民主党 1884/09/25 1973/04/25 (88歳)
56 37 第1次 岸信介 60歳 1957/02/25 - 1958/06/12 473   山口県 官僚 自由民主党 1896/11/13 1987/08/07 (90歳)
57   第2次 岸信介 61歳 1958/06/12 - 1960/07/19 769 1,241 山口県 官僚 自由民主党 1896/11/13 1987/08/07 (90歳)
58 38 第1次 池田勇人 60歳 1960/07/19 - 1960/12/08 143   広島県 官僚 自由民主党 1899/12/03 1965/08/13 (65歳)
59   第2次 池田勇人 61歳 1960/12/08 - 1963/12/09 1,097   広島県 官僚 自由民主党 1899/12/03 1965/08/13 (65歳)
60   第3次 池田勇人 64歳 1963/12/09 - 1964/11/09 337 1,575 広島県 官僚 自由民主党 1899/12/03 1965/08/13 (65歳)
61 39 第1次 佐藤榮作 63歳 1964/11/09 - 1967/02/17 831   山口県 官僚 自由民主党 1901/03/27 1975/06/03 (74歳)
62   第2次 佐藤榮作 65歳 1967/02/17 - 1970/01/14 1,063   山口県 官僚 自由民主党 1901/03/27 1975/06/03 (74歳)
63   第3次 佐藤榮作 68歳 1970/01/14 - 1972/07/07 906 2,798 山口県 官僚 自由民主党 1901/03/27 1975/06/03 (74歳)
64 40 第1次 田中角榮 54歳 1972/07/07 - 1972/12/22 169   新潟県 党人派 自由民主党 1918/05/04 1993/12/16 (75歳)
65   第2次 田中角榮 54歳 1972/12/22 - 1974/12/09 718 886 新潟県 党人派 自由民主党 1918/05/04 1993/12/16 (75歳)
66 41   三木武夫 67歳 1974/12/09 - 1976/12/24 747 747 徳島県 党人派 自由民主党 1907/03/17 1988/11/04 (81歳)
67 42   福田赳夫 71歳 1976/12/24 - 1978/12/07 714 714 群馬県 官僚 自由民主党 1905/01/14 1995/07/05 (90歳)
68 43 第1次 大平正芳 68歳 1978/12/07 - 1979/11/09 338   香川県 官僚 自由民主党 1910/03/12 1980/06/12 (70歳)
69   第2次 大平正芳 69歳 1979/11/09 - 1980/06/12 217 554 香川県 官僚 自由民主党 1910/03/12 1980/06/12 (70歳)
臨時代理 伊東正義   1980/06/12 - 1980/07/17 内閣官房長官 伊東正義が内閣総理大臣臨時代理
70 44   鈴木善幸 69歳 1980/07/17 - 1982/11/27 864 864 岩手県 党人派 自由民主党 1911/01/11 2004/07/19 (93歳)
71 45 第1次 中曽根康弘 64歳 1982/11/27 - 1983/12/27 396   群馬県 官僚 自由民主党 1918/05/27  
72   第2次 中曽根康弘 65歳 1983/12/27 - 1986/07/22 939   群馬県 官僚 自由民主党他連立 1918/05/27  
73   第3次 中曽根康弘 68歳 1986/07/22 - 1987/11/06 473 1,806 群馬県 官僚 自由民主党 1918/05/27  
74 46   竹下登 63歳 1987/11/06 - 1989/06/03 576 576 島根県 党人派 自由民主党 1924/02/16 2000/06/19 (76歳)
75 47   宇野宗佑 66歳 1989/06/03 - 1989/08/10 69 69 滋賀県 党人派 自由民主党 1922/08/27 1998/05/19 (75歳)
76 48 第1次 海部俊樹 58歳 1989/08/10 - 1990/02/28 203   愛知県 党人派 自由民主党 1931/01/02  
77   第2次 海部俊樹 59歳 1990/02/28 - 1991/11/05 616 818 愛知県 党人派 自由民主党 1931/01/02  
78 49   宮澤喜一 72歳 1991/11/05 - 1993/08/09 644 644 広島県 官僚 自由民主党 1919/10/08 2007/06/28 (87歳)
79 50   細川護煕 55歳 1993/08/09 - 1994/04/28 263 263 東京都 党人派 日本新党他連立 1938/01/14  
80 51   羽田孜 58歳 1994/04/28 - 1994/06/30 64 64 東京都 党人派 新生党他連立 1935/08/24  
81 52   村山富市 70歳 1994/06/30 - 1996/01/11 561 561 大分県 党人派 日本社会党他連立 1924/03/03  
82 53 第1次 橋本龍太郎 58歳 1996/01/11 - 1996/11/07 302   岡山県 党人派 自由民主党他連立 1937/07/29 2006/07/01 (68歳)
83   第2次 橋本龍太郎 59歳 1996/11/07 - 1998/07/30 631 932 岡山県 党人派 自由民主党他連立 1937/07/29 2006/07/01 (68歳)
84 54   小渕恵三 61歳 1998/07/30 - 2000/04/05 616 616 群馬県 党人派 自由民主党他連立 1937/06/25 2000/05/14 (62歳)
85 55 第1次 森喜朗 62歳 2000/04/05 - 2000/07/04 91   石川県 党人派 自由民主党他連立 1937/07/14  
86   第2次 森喜朗 62歳 2000/07/04 - 2001/04/26 297 387 石川県 党人派 自由民主党他連立 1937/07/14  
87 56 第1次 小泉純一郎 59歳 2001/04/26 - 2003/11/19 937   神奈川県 党人派 自由民主党他連立 1942/01/08  
88   第2次 小泉純一郎 61歳 2003/11/19 - 2005/09/21 673 1,609 神奈川県 党人派 自由民主党他連立 1942/01/08  
89   第3次 小泉純一郎 63歳 2005/09/21 - 2006/09/26 371 1,980 神奈川県 党人派 自由民主党他連立 1942/01/08  
90 57  安倍晋三 52歳 2006/09/26 - 2007/09/26 366   東京都 党人派 自由民主党他連立 1954/09/21  
91 58  福田康夫 71歳 2007/09/26 - 2008/09/24 365   東京都 党人派 自由民主党他連立 1936/07/16  
92 59  麻生太郎 68歳 2008/09/24 -     福岡県 党人派 自由民主党他連立 1940/09/20  

93 60 鳩山由紀夫
94 61 菅直人
95 62 野田佳彦
96   第2次 安倍晋三

【ノート】 総理大臣の殉職

2013-07-03 15:09:57 | ノオト
【現職の総理大臣として暗殺された人】

 原 敬 (不景気と政党汚職に憤慨した国鉄大塚駅職員の中岡艮一により、1921年に東京駅にて刺殺)

 浜口雄幸 (「統帥権干犯」に憤慨した右翼団員の佐郷屋留雄により、1930年に東京駅で銃撃され、その傷がもとで翌年に死去)

 犬養 毅 (満州国承認に消極的であったため、海軍青年将校らにより、1932年に射殺=「5・15事件」)

【総理大臣退任後に暗殺された人】

 伊藤博文 (初代朝鮮総督だったことなどで、朝鮮独立運動家の安重根により、1909年にハルビン駅にて射殺)

 高橋是清 (岡田啓介内閣の大蔵大臣時代の1936年、「2・26事件」で陸軍青年将校により射殺)

 齋藤 実 (岡田啓介内閣の内大臣時代の1936年、「2・26事件」で陸軍青年将校により射殺)


【ノオト】 結論からの説明

2013-04-04 14:50:45 | ノオト
【ノオト】新刊案内 12月5日~12月9日(毎日スキルアップ通信で紹介) http://www.johou.net/syoseki/hitowougokasupresentation.htm

「エレベーター・テスト」は、説得産業に身を置くものにとっては鉄則。

結論から説明「できる」癖をつけておくことは重要だが、結論から説明「すべき」かどうかはTPO次第なので、結論から説明「する」癖をつけてしまうのは早計。

***

コンサルティングの世界に「エレベータテスト」というのがある。

 エレベータに乗っているくらいの短い時間に、上司や顧客に効果的なプレゼンができるかというトレーニングである。

 これは、働く人であれば、誰もが経験するのではないだろうか。
 会社の上司は、人との面会や会議で、スケジュールはいっぱいに詰まっている。でも、どうしても伝えなければならない案件があって、飛び込んで要領よく説明し、説得しなければいけないような場面である。

 でも、これは、相手が偉いと言っても、上司であり、あなたのことをよく知っており、事情もわかっているので、それほど苦労はしない。ところが、PR会社などで働くプロのプレゼンターは、ほとんど初対面に近い会社のトップに、玄関口でいっしょになって歩きながら、エレベータにいっしょに乗って、役員室に相手が入るまでに、プレゼンを済ませてしまうことができるのだ。

 それが、とっさにできるようになるためには、あらかじめ、一番のポイントや特色を頭にたたき込んで、どのような状況においても、とっさに説明できるようにしておかなければならない。

 エレベータの中でなくても、いつも、「結論」から、説明するよう癖をつけておくべきだ。会議室で、時間があると思っていたら、前の順番の人が、長々とやってしまい、用意していた1時間の原稿を10分で説明しないといけないというような経験をされた方も多いのではないだろうか。「結論」から話す癖をつけていると、そんな場面でも、適切に概要を知らせることができ、かえって評価を得ることもできるのだ。

【ノオト】グローバル人材の条件

2013-04-03 12:18:10 | ノオト
【ノオト】 日経ビジネスオンライン グローバル時代を生き抜くための術を伝授する 第10回 藤原和博さんとの競演で負けたから、つかめた! グローバルリーダーの本当の「強み」 キャメル・ヤマモト  2013年4月3日(水)

***

1 専門性・・・・情報をつなげる
・職能的専門
・事業的専門
・地域的専門

2 リーダーシップ・・・人材をつなげる
・構想力
・構造力
・行(口)動力

3 外交力・・・異文化とつなげる
・語学力/コミュニケーション力
・人脈形成力
・情勢判断力

⇒ これらを三位一体でまるごと動かせる人材であること。

【ノオト】 L.ナッシュの4プロセス

2013-04-03 09:10:17 | ノオト
【ノオト】 日経ビジネスオンライン 「5年後に必要とされる人材か?」 喘ぐ40代エリートの“賞味期限”ありのままの自分と“共存”できれば、運命を自ら切り開く強さが得られる 河合 薫  2013年3月19日(火)

***

 米国の組織心理学者のローラ・ナッシュらは、「自分らしい生き方を手に入れるコツ」を探ろうと、100人近い、世間からは「成功者」と呼ばれている人たちにインタビューと、観察実験を行っている。

 その結果、「人と競争したり、世間の価値観に合わせようとしていたのでは、自分らしい成功をつかむことはできない」とし、「幸福感・達成感・存在意義・育成」の4つの要素をバランスよく得られる状況に、“人生の友”として関わり続けるプロセスの重要性を説いた。

【成功者の調査から得られた4つのプロセスの重要性】

 具体的には次のようになる。

(1)幸福感―人生から喜びと満足感を得ること
(2)達成感―何らかの業績で抜きん出るなど、自らの成長を実感できること
(3)存在意義―「私は意味のある存在である」と感じられる役目を得ること
(4)育成―自分の強みや技能を他者に受け継ぎ、その人の成功を助けること


ノオト: 「わかる=理解する」の三段階をテストするための事例の開発

2012-06-20 12:53:56 | ディベート
第1レベルの「わかる」=言語レベル

第2レベルの「わかる」=対象世界の認識レベル

第3レベルの「わかる」=知識・経験との論理的整合/納得性のレベル


【事例】 原子力編

●第1レベルのテスト

「かくしゅてんかん」を漢字で書けますか?

●第2レベルのテスト

「かくしゅてんかん」の定義を述べてください。

●第3レベルのテスト

「放射性セシウムが、田んぼの微生物によって無害なバリウムに変化した」とする調査結果の真偽について、あなたの意見を根拠を含めて述べてください。

【事例】 遺伝子組み換え食品編

●第1レベルのテスト

「デキストリン」とは、何でしょうか?

●第2レベルのテスト

「閉鎖系温室」がどのようなものか、説明してください。

●第3レベルのテスト

「遺伝子組み換え食品の安全性は確認されている」という言明について、その根拠を推察できますか?

***

去る6月17日、京都文教大学での日本コミュニケーション学会の公開シンポジウムに際して、考えてみた事例。あと何例か、開発してみたい。




DB甲子園2012中学論題(4) いわゆる「還付」問題についてのまとめ

2012-06-13 20:19:38 | ディベート
いわゆる「還付」問題について、長々と論じてきました。ここまでお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

ものすごくシンプルに言います。

要は、論題・付帯文における「有料化」と「そうでないもの=無料」に関し、【何が、どう違うのか】を、他人に説明できるくらいまで理解しておられますか?

・・・ってことなのです。

具体的に、以下の2点について、仲間のみんなと議論して、あらかじめしっかり整理しておくのが良いでしょう。

「有料化」が、付帯文にあるように「定額の支払い」を意味するとしたとき:

1) 特定の人が、実質的に負担しないで済むようになる(=負担ゼロで救急車が利用できる)プランは、論題内でしょうか? = 「支払い」の定義がポイントです

2) 特定の人が、他の多くの人とは異なる金額を負担する(=要は「割引」ですね)プランは、論題内でしょうか? = 「定額」の定義がポイントです。

そろそろ、地方予選の声を聞き始めます。中学生ディベーターのみなさん、がんばってください。

DB甲子園2012中学論題(3) 負担軽減策を追加プランとして検討したいならば

2012-06-12 17:42:13 | ディベート
前回、前々回にわたって、今年のディベート甲子園中学論題に取り組む、特に肯定側ご担当のディベーターのみなさんに問いかけを行って参ったが、主人の意図は、お分かりであろう。

つまりはこういうことである。

イ)負担軽減策を追加プランでお考えになろうが、なるまいが、それは諸君の自由である。

ロ)しかし、どのようなプランを設定するか(例えば、前述の(1)から(8)のような方策が考えられる)によっては、その追加プランが「論題内」あるいは「論壇外」として、受け取られる可能性がある、ということである。

ハ)もし(1)から(8)のような方策が、自ら「無料だ」と思えるようなら、そのような追加プランは出さない、あるいは「有料」だと思わせるような説明を試合上の議論として展開する必要があるであろう。

二)逆に、そのような方策が、自分では「有料だ」と思っていても、相手はそう思ってくれないかもしれないということを想定して、念のため、反論を予め準備しておくに越したことはないであろう。

・・・前々回の論考で、主人が「リスク・マネジメント」と呼んだのは、直接には、上記のハ)とニ)を指すのである。

よろしいかな?

DB甲子園2012中学論題(2)負担軽減策に係る問題について

2012-06-11 19:09:13 | ディベート
中学生ディベーターの諸君

本稿は、前回の補足である。ぜひ、前回の投稿を合わせてお読みになられたい。

***

当たり前のことだが、救急車の利用が有料化されるとは、何がしかの形で利用者から料金が徴収されるということである。

その際の「金銭授受(あるいは払い戻し)」の方法は、具体的にはどのようになるのか。面白そうなので、以下、納付と負担軽減策とにわけて、具体的な方法を考えてみることにした。

****

納付の方法としては、以下の方法があるだろう。

●現金納付  ・・・ もっとも一般的な方法である。救急車の場合、バスやタクシーの場合と同様に、運転手さんに支払うことになるんだろうか。

⇒もし、その場で払えないということであれば、乗車を拒否するんでしょうかね、きっと。

●クレジットカード ・・・ 最近では「病院でもVISAがつかえます」ということらしい。

⇒支払能力は、センターにでも問い合わせればわかるとして、そこまでするんでしょうねぇ、きっと。

●後日の請求書による納付 ・・・ 通常の商取引でも、一般的な方法である。

⇒なかなか支払ってくれない場合、税金の滞納の回収と同じで、訪問+差し押さえにいくんでしょうねぇ、きっと。

●保険会社による代行払い ・・・ このケースは、海外旅行者保険の場合と似ている。すなわち、請求書が本人ではなく保険会社に送付される、あるいは、本人が一時的に立替ておいて、後日、その分を保険会社に申請して、それを取り返すというもの。

⇒保険商品が購入できない=保険料が払えないのならば、そもそも保険でカバーされませんから、この場合は、おそらく支払能力の問題は生じないのでしょう、きっと。

さて、このように利用料納付にはに様々な方法がありうるなか、次が本当の問題になる。

****

利用者の負担軽減策として、一般的には以下のような方法が考えられるのだが、皆さんにお考え頂きたいのは、どれが付帯文にいう「有料化」あるいは「定額の支払い」に該当するのだろうか、という点である。

くどいようだが、現状は救急車の利用は「無料」であるとの前提でお考え頂きたい(←ホントは、税金で運営されているので、納税者全体で使用料を負担しているのだ、という認識はもっておいて欲しいのだが)。

(1)「無料パスの交付」による不払い 

千代田区のこども医療費の無料化制度や、東京都の高齢者向けの交通機関の無料利用では、この方法が採用されている。すなわち「乗車」の際に、このパスを見せれば、無料でサービスが受けられる。

(2)「一定額の割引」による部分的納付

鉄道の「こども料金」や映画館の各種割引だと思えばよい。もちろん割引対象者であることを識別するために、身分証の提示を求めたり、あらかじめ対象者にクーポンを配布するなどの仕組みが必要になるだろう。

(3)「全額割引」による不払い

上記の応用・拡大版である。

(4) 全額納付の後の「一定額の還付」

利用者が、何らかの形で立替払いした後、手続きによって、利用者の金融機関の口座に、使用料の一部が返却されてくるというもの。

(5)全額納付の後の「全額の還付」

利用者が、何らかの形で立替払いした後、手続きによって、利用者の金融機関の口座に、使用料が<全額>返却されてくるというもの。

(6)請求書交付時の「使用料納付の一部免除」

利用者は、金銭等を納付することなく救急車を利用した後に、事後的に送付される請求書では、代金の一部のみが請求されるというもの。

(7)請求書の不交付による「使用料納付の全額免除」

利用者は、金銭等を納付することなく救急車を利用した後、事後的に請求書が送付されない(その代わりに、利用料納付は免除します、といったような書類が送られてくるのでしょう、きっと)というもの。

(8)「使用料の税額控除」による、使用料の一部もしくは全部の実質的な還付

使用料が発生した場合、後日、地方税から使用料分の金額を控除するというもの(←これがよくわからない人は、先生に聞いてみてください!)。この方法だと、納税していない人に恩恵を及ぼすことができない(←強いて払い戻せば、それは「還付」ということになり、上記4や5と同じことになる)のがネックになるが、論理的にはありうる方法である。

・・・さてここで、肯定側の皆さんにお尋ねしたい。

【問題】

上記の(1)~(8)のような追加プランがそれぞれ設定された場合、その恩恵にあずかる人にとって、付帯文にいう「定額の支払い」があてはまるのでしょうか。
→換言すれば、その人にとっては、救急車利用は「有料」でしょうか?それとも 「無料」でしょうか?


さあ、中学ディベーターの諸君。特に肯定側ご担当の方々。

ぜひ仲間の皆さんと、プラン検討に先立って、議論なさるがよい。


DB甲子園中学論題2012:救急車利用料の還付プランに関して留意して頂きたいこと

2012-06-08 21:58:11 | ディベート
ディベート甲子園シーズンになり、今年も何がしか論じてみんとてするなり。

****

中学論題で、付帯文に関連し、特定の人への「還付」が許容されるか否かが話題になったと耳にした。

実際、「世帯収入が年間235万円以下の世帯に属するものが救急車を利用した場合、当該年収を確認した後、徴収した料金X万円を返還する」といったようなプランをもって、立論を提出する肯定側がおられるのだそうだ。

かくして、主人、こう考えた。


●千代田区では、こどもの医療費が「無料」だ。

主人が居を構えるところの千代田区では、現在、15歳までのこども、及び高校生相当の年齢のこどもの医療費が「無料」という制度が実施されている(硬いコトバで申さば、「医療費助成制度」である。当該制度には、細かい規定はあるが、話の大筋には影響を与えないので、この際、その説明は省く)。

具体的には、対象となるこどもが病院に行って治療を受けた場合、15歳までのこどもの場合、区が発行する医療証を提示すれば、本人負担額分の医療費は医療機関に支払わなくても良い(区が、代わりに支払ってくれる)。

それに加えて、こどもはどこで病気やケガをするかわからんので、区外等の未契約医療機関を受診した場合のことも考えて、制度が設計されている。すなわち、領収証、口座番号等、必要な書類を区に申請する手続きをとると、「後日口座振込で【還付】致します」(千代田区HPより)。

また、高校生相当のこどもの医療費は、受診の日から3か月以内に、医療機関に支払ったお金の領収証等、必要書類を区に申請すれば、「内容等を審査のうえ、申請からおおむね2ヶ月以内に保護者の口座へ振り込みます。」(同HP)。

以上、ここでは、こども医療費助成制度および高校生等医療費助成制度において、「納付したお金を【還付】する」という制度が現に行われているということを確認して頂ければよろしい。

●さて、次が重要なところなのだが、この制度は「高校生までの子どもの医療費を【無料化】する制度」として、一般には認識されている。あるいは、実際にそのように呼称されている。

主人もそのように認識しておるし、ご近所の皆さんに聞いてみても、同様に、「千代田区は、こどもの医療費が無料だよ」と仰るであろう。ほかにも、例えば、共産党さんは、次のように自画自賛しておられる。

「千代田区は25日、現在、就学前まで対称にしている子どもの医療費無料化を、10月から中学生まで拡大する方針を明らかにしました。2007年度予算案に盛り込みました。(中略)。日本共産党千代田区議団は、06年第一回定例議会で、子どもの医療費無料化を中学3年生まで拡充する条例案を提案。また、毎議会の質問で子育て世代の切実な声を紹介し、中学3年生までの医療費無料化を求めてきました。」(2007年1月26日(金)「しんぶん赤旗」)

この制度が、共産党さんのおかげで実現したのかどうかは、全くの別問題であるので、それはさておくが、医療証の交付及び、一次的な立替払いに対する「還付」を通じて、こどもの医療サービスが「無料化」されるという言葉づかいが、実際に、かつ普通に行われているということなのだ。

よろしいか。この点、付帯文1の解釈におおきく関わってくる。

●付帯文の一つ目は、かく言う。「有料化とは一回の利用につき定額の支払いを義務づけることとする」。

ここで、追加プランによって「還付で費用がまるまる戻ってくる人」が生ずる場合、その人の救急車の利用は、果たして「有料化されたと呼んで良いのか、どうか」、と言う問題が、直ちに生ずる。

焦点は、付帯文のなかの「支払い」という語句の解釈である。

つまり、「支払い」という語句を、

A:「一方から他方への金銭の移動」として解釈できるならば、<全額>還付プランは論題内となるかもしれない(だって、還付対象者も、とりあえずお金は一時的に納付してるもんね、とか言いながら)。

それに対して、

B:「出し手に経済的負担の生ずる金銭の納付」として解釈できるならば、<全額>還付プランは論題外となるかもしれない(だって、還付で<全額>お金がもどってくるから、経済的負担は発生しない。負担のないものが「有料」のはずがない!、とか言いながら)。

●AとB、どちらの解釈が妥当か、あるいは試合において相応しい定義・解釈なのかは、基本的には当事者による試合上の議論に委ねるべきであろう。しかし、主人のデフォールトの解釈は、Bの方だ。さきに事例で述べたとおり、「有料と無料の差異は、納付者に生ずる経済的負担の有無で決まる」という理解に基づく語句の用例が、現にあるからである。

●もしBの解釈が成立した場合、試合において、特定の人向けの<全額>還付プランを出した肯定側は、ちょっと苦労することになるであろう。付帯分2「有料化の対象はすべての利用者とする」が合わせて効いてくるので、「肯定側プランは、一部の利用者が【無料】のままになるので、すべての利用者を有料化の対象とするという付帯文に抵触する」と否定側に指摘されて、良くて追加プランの効力喪失、最悪、プラン全体として論題を充当しなくなるとみなされて敗戦というリスクにさらされることになるからである。老婆心ながら、追加プランを出すならば、そのリスクマネジメントもちゃんとやっておいて欲しい

●もののついでにもう一点。低所得者層への政策的配慮は良いとして、もし現状での救急車の不適切利用が低所得者層において集中的に発生しているという分析が提出されたなら、金銭的負担が救急車利用の抑制インセンティブである以上、還付プランは、みずからのメリットの問題解決性を相当に傷つけるということを、肯定側は認識しておくべきであろう。

●最後に、これは発展的課題になるが、「定額の支払い」が意味するところは何か、あるいは妥当な解釈は何か、お考えになってみるのもよかろう。さすれば、その解釈の埒内において、論題充当性を欠くことのない追加プランが検討できるようになるであろう。

***

以上、ちょっと長文になってしまって恐縮なので、以下、まとめとして。

1.論題及び付帯文において、「徴収した料金を返却する」、すなわち「還付」することが許容されるかどうかは、当事者の議論にお任せしたい。

2.しかし、還付によって、金銭負担が全く生じない救急車利用者が一人でも生ずるようなプランであるならば、付帯文2との合わせ技で、それは甚だしく論題外の疑いが濃くなる。この点、「支払い」という語句をどう解釈するかがカギになる。

3.「後に返金されることが保証されている際の一時的な使用料の納付」を「無料」と称している制度の事例が容易に見つけれるなか、肯定側として「後に返金されることが保証されている際の一時的な使用料の納付」を「有料」と呼んで良いと考えるならば、そのような根拠を用意しておくべきである。

4.より一般的に、還付プランに限らず、追加プランを検討したいのなら、論題解釈=論題充当性のチェック、および想定される否定側からのチャレンジをどのようにかわすかという検討を、あわせて行って欲しい。

5.なお、上記の議論は、政策・制度設計上の望ましさという視点からの議論ではない。消費税だって、低所得者対策として、軽減税率だの、一時金の支給だの、そういった措置を制度導入・改編時に検討するのは、あったり前の話である。これはあくまで、論題解釈上の問題として論じているのだという点、誤解なきようにお願いしたい。

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今年は、いろいろと用が立て込み、地方大会ではお目にかかれぬかもしれないが、中学生ディベーターのご健闘を祈る。