先日の中共党大会において、習近平は自らの権力基盤を固めるとともに、「核心的利益」とする台湾について、「武力解決を放棄しない」と宣言した。
これを受けて、10月19日、台湾の離島・澎湖島においては、台湾軍(中華民国国軍)の実弾訓練が行われた。中共(中国共産党)による台湾侵攻が現実となれば、台湾海峡に浮かぶ澎湖諸島は真っ先にその標的となる。
以前、澎湖島で現地の生活に触れたことのある私としては、あの豊かな島が戦場になるのは許しがたい。そんなことにならないよう、台湾の人々の気持ちに寄り添いたいと思う。「寄り添う」などという柄でもないのだけれど…。
澎湖島の中心地・馬公には、日本統治時代に建てられた公共建築物が数多く残されている。その中には、迎賓館があり、畳の和室があったりする。皇族などの来賓を迎える施設だったそうだ。澎湖病院の旧館は、後藤新平の時代に建てられたものだ。県庁や警察署などにも日本時代の庁舎がそのまま残されている。中共軍がここを制圧したら、人々に対する残虐行為とともに、共産党お得意の”歴史抹殺””歴史捏造”で、日本統治時代の記憶は抹殺されるのだろう。そんなことにならないように、と願わずにはいられない。
澎湖鎮疆操演
台湾軍 離島で“実弾演習” 中国軍による進攻を想定(2022年10月19日)